svc-create-first-boot - 初回ブートサービスパッケージの作成
svc-create-first-boot [-s|--source <script_path>] [-d|--destination <p5ppath|repoURI>] [-o|--options <name=value>]... [-h |--help]
svc-create-first-boot コマンドは、初回ブートサービスパッケージを作成する場合に使用します。初回ブートサービスパッケージは、既存のリポジトリに発行することも、p5p アーカイブの内側にラップすることもできます。続いて AI インストール時に、このパッケージをリポジトリまたは p5p アーカイブから AI クライアントにインストールできます。このコマンドでは次の情報をカスタマイズできます。
初回ブートサービスの名前
初回ブートサービスが依存しているサービス (サービスの依存関係と呼ばれる)
開始メソッドのタイムアウト (秒)。これは、ユーザー提供スクリプトの実行時間より大きな値にしてください
初回ブートサービスパッケージのパッケージ名
P5P アーカイブのパブリッシャー名
オプションを指定しなかった場合、コマンドは対話型で実行されます。対話型モードで実行している間、ユーザーはさまざまな質問を受けます。コマンドがデフォルトのみを使用するようにするには、質問時に Return キーを押します。デフォルトは、質問時に角括弧で囲んで表示されます。
対話型モードでは、作成するパッケージに含める初回ブートスクリプトの場所へのパスを入力する必要があります。これは必須入力です。出力先の入力を求めるプロンプトが表示されたら、既存のリポジトリ (ローカル、リモートのいずれか。リモートの場合は HTTP 経由でアクセス可能であること) へのパスを入力する必要があります。別の方法として、p5p アーカイブを格納する場所へのパスを入力することもできます。
コマンドを非対話型で実行するには、少なくとも –s および –d オプションを指定する必要があります。コマンド行モードで許可されるオプションや引数については、次のセクションで詳しく説明します。
サポートしているオプションは、次のとおりです。
コマンドの使用法を表示します
初回ブート時に実行するスクリプトへのパス
既存のリポジトリへの URI または p5p アーカイブの格納先へのパス。file:、file:// 接頭辞はリポジトリまたは p5p アーカイブファイルでサポートされます。http:// 接頭辞はリポジトリ URI でのみサポートされます
初回ブートサービスパッケージのさまざまな側面をカスタマイズするための、名前と値のペア
サポートされる名前と対応する値は、次のとおりです。
クライアントで初回ブート構成スクリプトを実行する初回ブートサービスの名前。svc:/site/<service_name>:[<instance_name>] という書式の任意の文字列がサポートされます。デフォルトのサービス名は、「first-boot-svc」です。
このオプションを構成するには、smf_method(7) マニュアルページのタイムアウトのセクションを参照してください。デフォルト値は 60 秒です。
初回ブートサービスが依存しているサービス。
AI クライアントにインストールされる初回ブートサービスパッケージの fmri。サポートされる値は、任意の有効なパッケージ fmri です。デフォルトのパッケージ fmri は、「first-boot-svc」です。
初回ブートサービスパッケージのパブリッシャー名。サポートされる値は、任意の有効なパッケージパブリッシャー名接頭辞です。デフォルトのパブリッシャー名は、「firstboot」です。
rerun-on-clone (デフォルト値は true) は、このパッケージを含むクローンアーカイブ/ゾーンを配備するたびに初回ブートスクリプトを実行するかどうかを制御します。クローンシステム/ゾーン上でスクリプトを再実行する場合、これがクローンされたシステム/ゾーンであることの結果としてすでに構成済みとなっている内容を、スクリプトが検出でき、その内容に応じて動作を切り替えられるようにするべきです。クローンアーカイブについては archiveadm(8) を、ゾーンのクローニングについては zoneadm(8) を、それぞれ参照してください。
ユーザーが依存関係をカスタマイズしなかった場合は、デフォルトの依存関係 svc:/milestone/multiuser が初回ブート SMF サービスに追加されます。
# svc-create-first-boot Enter the path to the script to be run at first boot: Enter the path to an existing repository or the path to\ the desired location of the generated p5p archive: Enter the FMRI of the first boot service \ [svc:/site/first-boot-svc]: Customize dependencies [yes/No]: - No (retains the default milestone/multi-user) - yes (switches the default to milestone/config) Does your first boot service configure the network \ or require access to the network? [yes/No]: - yes (adds the milestone/network dependency) Does your first boot service need to look up non-local \ host or user names? [yes/No]: - yes (adds the milestone/name-services dependency) Does your first boot service need to access any file \ systems outside of the root file system? [yes/No]: - yes (adds the milestone/multi-user dependency) Enter any additional dependency [None]: Should your first boot script be rerun on cloned instance of installed client? [yes/No]: Enter the method script timeout in seconds [60]: Enter the package name [first-boot-svc]: Enter the publisher name [firstboot]: Enter the URI to an existing repository or the path to the generated p5p archive []:使用例 2 コマンド行モードで初回ブートサービスパッケージを作成する
次のコマンドは、デフォルトの名前とサービス依存関係を使って初回ブートサービスパッケージの p5p アーカイブを作成します。
svc-create-first-boot -s /home/myscript -d myp5p.p5p使用例 3 初回ブートサービスパッケージを作成し、既存のリポジトリに発行する
初回ブートサービスパッケージは、ローカルのリポジトリに発行することも、ローカルでないリポジトリ (HTTP 経由) に発行することもできます。
Local repository: svc-create-first-boot -s /home/myscript -d file:///export/repoSolaris11 svc-create-first-boot -s /home/myscript -d /export/repoSolaris11 Non-local repository: svc-create-first-boot -s ./myscript -d \ http://<host_name>:<port_no>使用例 4 コマンド行からカスタマイズ内容を指定して初回ブートサービスパッケージを作成する
svc-create-first-boot -s ./myscript -d ./myp5p.p5p \ -o service-name=svc:/site/svctrial \ -o service-dependency=milestone/network \ -o service-dependency=milestone/name-service \ -o package-fmri=svcpack -o package-publisher=svcpub使用例 5 インストール済みクライアントのクローンインスタンス上では再実行されない初回ブートサービスを作成する
svc-create-first-boot -s /home/myscript -d myp5p.p5p \ -o rerun-on-clone=false
次の終了ステータスが返されます。
コマンドが正常に処理されました
コマンドの実行時にエラーが発生しました
無効な CLI オプション
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。
|
pkgrecv(1), pkgrepo(1), pkgsend(1), svcprop(1), svcbundle(8)