paste - 複数のファイルの対応する行および以降の行のマージ
/usr/bin/paste [options] [file...]
paste ユーティリティーは、指定された入力ファイルの対応する行を連結し、その結果行を標準出力に書き出します。
paste のデフォルト動作は、入力ファイルの対応する行を連結します。最後の入力ファイルからの行以外の各行で、NEWLINE 文字を TAB 文字に置き換えます。
1 つまたは複数の入力ファイル (すべての入力ファイルではない) で EOF (ファイルの終わり) 状態が検出された場合、–s オプションが指定されている場合を除き、paste は EOF が検出されたファイルから空行を読み込んだかのように動作します。
サポートしているオプションは、次のとおりです。
list にバックスラッシュ文字 (\) がある場合を除き、list 中の各文字は区切り文字を指定する要素となります。list 中にバックスラッシュ文字がある場合は、後述するように、そのバックスラッシュ文字とそれに続くいくつかの文字が区切り文字を指定する要素となります。これらの要素により、入力行の復帰改行文字を置き換える文字として、デフォルトのタブ文字に代わって使用する区切り文字を指定します。list 中の要素は循環して使われます。つまりリストの最終要素に到達したら、次は先頭の要素に戻ります。
–s オプションが指定されると、次のような動作が行われます。
ファイル中の最後の NEWLINE 文字は変更されません。
各 file オペランドが処理されたあと、区切り文字はリストの先頭要素に戻ります。
s オプションが省略されたときは、次のような動作となります。
最後の file で指定されるファイル中の NEWLINE 文字は変更されません。
各ファイルからの 1 つの行が処理されるたびに、区切り文字は list の先頭要素に戻ります。
list 中にバックスラッシュ文字がある場合、それとそれに続く文字が使用され、次の区切り文字を表します。
復帰改行文字
TAB 文字。
バックスラッシュ文字
空の文字列 (NULL 文字ではない)。0 の直後の文字が x か X のとき、または LC_CTYPE digit キーワードで定義されたいずれかの文字のとき、結果は予測できません。
バックスラッシュのあとにその他の文字が続く場合、結果は予測できません。
コマンド行で指定された順序で、各ファイルにおいてすべての行を連結します。各入力ファイルで、最終行を除くすべての行の NEWLINE 文字が、–d オプションで指定されないかぎり、TAB 文字に置き換えられます。
次のオペランドを指定できます。
入力ファイルのパス名。1 つまたは複数のファイルで指定されると、標準入力が使用されます。標準入力は、ドット (.) のインスタンスごとに、循環して一度に 1 行ずつ読み込まれます。実装は、少なくとも 12 の file オペランドのペーストをサポートしています。
次の例では、ディレクトリを 1 カラムで表示します。
example% ls | paste -d" " −使用例 2 4 カラムでのディレクトリの表示
次の例では、ディレクトリを 4 カラムで表示します。
example% ls | paste − − − −使用例 3 ファイル内での 2 行ずつの連結
次の例では、ファイル内の行を 2 行ずつ連結します。
example% paste -s -d"\ t\ n" file
paste の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(7) を参照してください。 LANG、LC_ALL、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。
次の終了ステータスが返されます。
正常終了。
エラーが発生しました。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。
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