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マニュアルページ セクション 1: ユーザーコマンド

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更新: 2018年8月8日
 
 

vc(1)

名前

vc - バージョン管理

形式

vc [-a] [-t] [-c char] [-s] 
     [keyword=value... keyword=value]

説明

このコマンドは廃止されており、次のリリースでは削除されます。

vc コマンドは、標準入力からの行を、標準入力内で検出された引数または ``制御文'' の管理下にある標準出力にコピーします。コピー操作の実行処理中、ユーザーが宣言した keyword が標準テキストまたは制御文、あるいはその両方にあったとき、それを文字列 value で置き換えることができます。

標準入力から標準出力への行のコピーは条件付きであり、制御文内または vc コマンド引数として指定されたキーワード値の (制御文内の) テストに基づきます。

制御文は、–t キー文字を使って変更される場合を除き、制御文字で始まる単一行です (下記を参照)。デフォルトの制御文字は、–c キー文字で変更される場合を除き、コロン (:) です (下記を参照)。バックスラッシュ (\) で始まり、制御文字が続く入力行は、制御行ではなく、バックスラッシュが削除されて標準出力にコピーされます。バックスラッシュで始まり、非制御文字が続く行は、全体がコピーされます。

キーワードは 9 文字以下の英数字で構成され、先頭の文字はアルファベットにする必要があります。値は、ed を使って作成可能な任意の ASCII 文字列です。数値は、符号なしの数字文字列です。キーワード値に空白やタブを含めることはできません。

キーワードから値への置換は、バージョン管理文で、制御文字で囲まれたキーワードが検出されると常に実行されます。–a キー文字 (下記を参照) は、テキストのすべての行内でキーワードの置換を強制的に実行します。解釈されない制御文字は、前に \ を付けることで値に含めることができます。リテラルの \ を使用する場合は、この文字の前にも \ を付ける必要があります。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–a

vc 文内だけではなく、すべてのテキスト行内で、制御文字で囲まれたキーワードを、割り当てられた値に強制的に置換します。

–t

制御文を検出する目的で、行の先頭から最初のタブ文字まで (最初のタブ文字も含む) のすべての文字は無視されます。制御文が見つかった場合、タブまでの (タブも含む) すべての文字が破棄されます。

–cchar

デフォルトの ``:'' の代わりに使用する制御文字を指定します。

–s

通常、診断出力に出力される警告メッセージ (エラーではない) を休止します。

vc は、次のバージョン管理文を認識します。

:dcl keyword[, ..., keyword]

キーワードを宣言します。すべてのキーワードを宣言する必要があります。

:asg keyword=value

キーワードに値を割り当てます。asg 文は、vc コマンド行および対応するキーワードの以前の asg 文すべてに存在する、そのキーワードの割り当てをオーバーライドします。宣言されているが、値の割り当てられていないキーワードは、null 値です。

:if condition
. . .
:end

標準入力の行をスキップします。条件が true の場合、if 文と対応する end 文の間の行すべてが標準出力にコピーされます。条件が false の場合、間の行は、制御文を含めてすべて破棄されます。注: 間にある if 文と対応する end 文は、if-end の適切なマッチングを維持するためにのみ認識されます。

条件の構文を次に示します。

<cond>

::= [ ``not'' ] <or>

<or>

::= <and> | <and> ``|'' <or>

<and>

::= <exp> | <exp> ``&'' <and>

<exp>

::= ``('' <or> ``)'' | <value> <op> <value>

<op>

::= ``='' | ``!='' | ``<'' | `` >''

<value>

::= <arbitrary ASCII string> | <numeric string>

使用可能な演算子とその意味を次に示します。

=

等しい

!=

等しくない

&

および

|

または

>

よりも大きい

<

よりも小さい

()

論理グループに使用

not

if の直後にのみ記述可能であり、存在する場合には条件全体の値を反転します。

> および < は、符号なしの整数値でのみ有効です (たとえば、: 012 > 12 は false)。その他のすべての演算子は、文字列を引数として取ります (たとえば、: 012 != 12 は true)。

演算子の優先順位を (高いものから) 示します。

= != > <

すべて同じ優先順位

&

|

括弧を使用して優先順位を変更できます。

値は、1 つ以上の空白またはタブで演算子や括弧と区切る必要があります。

::text

標準出力にコピーする行のキーワードを置換します。先頭の 2 つの制御文字が削除され、テキスト内の制御文字で囲まれたキーワードがその値で置換されてから、行が出力ファイルにコピーされます。これは、–a キー文字からは独立したアクションです。

:on
:off

キーワード置換をすべての行でオンまたはオフにします。

:ctl char

制御文字を char に変更します。

:msg message

診断出力に message を出力します。

:err message

message に続けて

ERROR: err statement on line ... (915)

を診断出力に出力します。vc は実行を停止し、終了コード 1 を返します。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
developer/build/make

関連項目

ed(1), attributes(7)