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マニュアルページ セクション 1: ユーザーコマンド

印刷ビューの終了

更新: 2018年8月8日
 
 

pkgrepo(1)

名前

pkgrepo - Image Packaging System リポジトリ管理ユーティリティー

形式

/usr/bin/pkgrepo create [--version ver] uri_or_path
/usr/bin/pkgrepo add-publisher -s repo_uri_or_path
    publisher ...
/usr/bin/pkgrepo remove-publisher [-n] [--synchronous]
    -s repo_uri_or_path publisher ...
/usr/bin/pkgrepo get [-F format] [-H] [-p publisher]...
    -s repo_uri_or_path [--key ssl_key --cert ssl_cert]...
    [section/property ...]
/usr/bin/pkgrepo info [-F format] [-H] [-p publisher]...
    -s repo_uri_or_path [--key ssl_key --cert ssl_cert]...
/usr/bin/pkgrepo list [-F format] [-H] [-p publisher]...
    -s repo_uri_or_path [--key ssl_key --cert ssl_cert]...
    [pkg_fmri_pattern ...]
/usr/bin/pkgrepo contents [-m]
    [-t action_name[,action_name]...]... -s repo_uri_or_path
    [--key ssl_key --cert ssl_cert]... [pkg_fmri_pattern...]
/usr/bin/pkgrepo rebuild [-p publisher]...
    -s repo_uri_or_path [--key ssl_key --cert ssl_cert]...
    [--no-catalog] [--no-index]
/usr/bin/pkgrepo refresh [-p publisher]...
    -s repo_uri_or_path [--key ssl_key --cert ssl_cert]...
    [--no-catalog] [--no-index]
/usr/bin/pkgrepo remove [-n] [-p publisher]...
    -s repo_uri_or_path pkg_fmri_pattern ...
/usr/bin/pkgrepo set [-p publisher]... -s repo_uri_or_path
    section/property=[value] ...
/usr/bin/pkgrepo set [-p publisher]... -s repo_uri_or_path
    section/property=([value]) ...
/usr/bin/pkgrepo verify [-d] [-p publisher]...
    [-i ignored_dep_file]...  [--disable verification]...
    -s repo_uri_or_path
/usr/bin/pkgrepo fix [-v] [-p publisher]...
    -s repo_uri_or_path
/usr/bin/pkgrepo diff [-vq] [--strict] [--parsable] [-p publisher]...
    -s first_repo_uri_or_path [--key ssl_key --cert ssl_cert]...
    -s second_repo_uri_or_path [--key ssl_key --cert ssl_cert]...
/usr/bin/pkgrepo help
/usr/bin/pkgrepo version

説明

pkgrepo を使用すると、pkg(7) パッケージリポジトリの作成および管理を行うことができます。パッケージリポジトリは、pkg や、pkgsend または pkgrecv などの発行クライアントがパッケージデータを格納したり取得したりできるようにするための、定義済みの一連のディレクトリおよびファイルです。さらに、パッケージリポジトリへのネットワークベースのアクセスが必要な場合、pkg.depotd は、クライアントにパッケージデータを格納したり取得したりするためのリポジトリへのアクセスを提供できます。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–?
–-help

使用方法に関するメッセージを表示します。

サブコマンド

サポートされているサブコマンドは次のとおりです。

pkgrepo create [–-version ver] uri_or_path

指定された場所に pkg(7) リポジトリを作成します。

このサブコマンドは、ファイルシステムベースのリポジトリでのみ使用できます。

–-version

指定されたバージョンと互換性がある形式でリポジトリを作成します。デフォルトでは、バージョン 4 のリポジトリが作成されます。サポートされるバージョンは次のとおりです。

3

1 つのパブリッシャー、カタログバージョン 1、および検索バージョン 1 でのパッケージの格納をサポートします。

4

複数のパブリッシャー、カタログバージョン 1、および検索バージョン 1 でのパッケージの格納をサポートします。

pkgrepo add-publisher –s repo_uri_or_path publisher ...

指定された発行元をリポジトリに追加します。新しいパブリッシャーにパッケージや内容は含まれていません。

このサブコマンドは、バージョン 4 のファイルシステムベースのリポジトリでのみ使用できます。

–s repo_uri_or_path

指定された URI またはファイルシステムのパスにあるリポジトリを操作します。

pkgrepo remove-publisher [–n] [–-synchronous] –s repo_uri_or_path publisher ...

指定されたパブリッシャーをリポジトリから削除します。指定されたパブリッシャーのすべてのパッケージとすべてのほかのデータを削除します。

デフォルトパブリッシャーが削除され、リポジトリ内にパブリッシャーが 1 つだけ残った場合は、その残りのパブリッシャーがデフォルトになります。リポジトリの publisher/prefix プロパティーは、その残りのパブリッシャーに設定されます。

デフォルトパブリッシャーが削除され、リポジトリ内に複数のパブリッシャーが残った場合、またはリポジトリ内の最後のパブリッシャーが削除された場合、publisher/prefix プロパティーは未設定になります。

このサブコマンドは、バージョン 4 のファイルシステムベースのリポジトリでのみ使用できます。

–n

パブリッシャーの変更は行わずに試しに操作を実行します。終了する前に、パブリッシャーごとに削除されるパッケージの数が表示されます。

–s repo_uri_or_path

指定された URI またはファイルシステムのパスにあるリポジトリを操作します。

–-synchronous

操作が完了するのを待ってから戻ります。このオプションが指定されなかった場合、このコマンドはただちに戻りますが、パブリッシャーはバックグラウンドで非同期的に削除されます。

pkgrepo get [–F format] [–H] [–p publisher]... –s repo_uri_or_path [–-key ssl_key –-cert ssl_cert]... [section/property ...]

リポジトリまたはその発行元のプロパティー情報を表示します。

デフォルトでは、各プロパティーとその値が個別の行に出力されます。空の ASCII 文字列値は、二重引用符 ("") のペアで表されます。ASCII 文字列値内の次の Bourne シェルのメタキャラクタと、改行、スペース、およびタブは、バックスラッシュ文字 (\) でエスケープする必要があります。

; & ( ) | ^ < > \ " ' `

発行元とリポジトリプロパティーの表示例については、「使用例」セクションを参照してください。

プロパティーのリスト、および各プロパティーの目的と値については、下の set サブコマンドを参照してください。

–F format

代替出力形式を指定します。format の値は、tsv (Tab Separated Values)、json (単一行としての JavaScript Object Notation)、または json-formatted (読みやすい形式にされた JavaScript Object Notation) にできます。

–H

一覧からヘッダーを省略します。

–p publisher

指定された発行元のプロパティー情報を表示します。特殊な値 all により、すべてのパブリッシャーのプロパティーが表示されます。このオプションは複数回指定できます。

–s repo_uri_or_path

指定された URI またはファイルシステムのパスにあるリポジトリを操作します。

–-key ssl_key –-cert ssl_cert

–-key オプションは、HTTPS リポジトリからのパッケージ取得に使用するクライアント SSL キーファイルを指定するために使用します。–-cert オプションは、HTTPS リポジトリからのパッケージ取得に使用するクライアント SSL 証明書ファイルを指定するために使用します。このオプションのペアは複数回指定できます。

section/property

publisher/prefixrepository/version などの、指定されたプロパティーの値のみを表示します。プロパティーの完全な一覧については、 set サブコマンドを参照してください。

pkgrepo info [–F format] [–H] [–p publisher]... –s repo_uri_or_path [–-key ssl_key –-cert ssl_cert]...

リポジトリで認識されているパッケージ発行元のリストを表示します。このリストには、パブリッシャーごとのパッケージの数、パブリッシャーのパッケージデータが最後に更新された日時、およびパブリッシャーのパッケージデータのステータス (現在処理されているかどうかなど) が含まれます。

–p publisher

指定された発行元のデータのみを表示します。指定されていない場合は、すべてのパブリッシャーのデータが表示されます。このオプションは複数回指定できます。

ほかのすべてのオプションの説明については、前述の pkgrepo get コマンドを参照してください。

pkgrepo list [–F format] [–H] [–p publisher]... –s repo_uri_or_path [–-key ssl_key –-cert ssl_cert]... [pkg_fmri_pattern ...]

指定された pkg_fmri_pattern にマッチする repo_uri_or_path リポジトリのパッケージを一覧表示します。パターンが指定されない場合、リポジトリのすべてのパッケージが一覧表示されます。pkg_fmri_pattern パターンには、glob(3C) 形式のワイルドカードとして 1 つ以上のパッケージと一致する ? および * 文字を含めることができます。

デフォルトの出力では、最初の列にパッケージのパブリッシャーの名前が含まれます。2 番目の列にはパッケージの名前が含まれます。3 番目の列には、パッケージのステータスを示すフラグが含まれます。ステータス列の o の値は、パッケージが廃止されていることを示します。ステータス列の r の値は、パッケージの名前が変更されたことを示します (廃止の形態の 1 つです)。4 番目の列には、パッケージのリリースおよびブランチのバージョンが含まれます。リリースバージョンとブランチバージョンについては、pkg(7) を参照してください。

–p publisher

指定された発行元のパッケージのみを表示します。指定されていない場合は、すべてのパブリッシャーのパッケージが一覧表示されます。このオプションは複数回指定できます。

ほかのすべてのオプションの説明については、前述の pkgrepo get コマンドを参照してください。

pkgrepo contents [–m [–t action_name[,action_name]...]... –s repo_uri_or_path [–-key ssl_key –-cert ssl_cert]... [pkg_fmri_pattern...]

repo_uri_or_path リポジトリ内のすべてのパッケージを一覧表示します。pkg_fmri_pattern が指定された場合は、リポジトリ内の一致するすべてのパッケージの内容 (アクション属性) を表示します。

–m

指定されたパッケージ内のアクションのすべての属性を表示します。

–t action_name

指定されたパッケージ内の指定されたアクションのみを表示します。–t オプションは複数回指定できます。または、アクション名をコンマで区切ることにより、1 つの –t オプションの引数として複数のアクションを指定できます。action_name の値は、pkg(7) のマニュアルページの「アクション」に一覧表示されているアクションのいずれか (filedirdriverdependset など) です。

ほかのすべてのオプションの説明については、前述の pkgrepo get コマンドを参照してください。

pkgrepo rebuild [–p publisher]... –s repo_uri_or_path [–-key ssl_key –-cert ssl_cert]... [–-no-catalog] [–-no-index]

リポジトリ内に見つかったすべてのカタログ、検索、およびその他のキャッシュされた情報を破棄し、それをリポジトリの現在の内容に基づいて再作成します。

–p publisher

指定された発行元についてのみ操作を実行します。指定されていない場合や、特殊な値 all が指定されている場合は、すべてのパブリッシャーについて操作が実行されます。このオプションは複数回指定できます。

–-no-catalog

パッケージデータを再構築しません。

–-no-index

検索インデックスを再構築しません。

ほかのすべてのオプションの説明については、前述の pkgrepo get コマンドを参照してください。

pkgrepo refresh [–p publisher]... –s repo_uri_or_path [–-key ssl_key –-cert ssl_cert]... [–-no-catalog] [–-no-index]

リポジトリ内に見つかった新しいパッケージをすべてカタログ化し、すべての検索インデックスを更新します。これは、遅延公開 (pkgsend–-no-catalog または –-no-index オプション) で使用されることを目的にしています。

–p publisher

指定された発行元についてのみ操作を実行します。指定されていない場合や、特殊な値 all が指定されている場合は、すべてのパブリッシャーについて操作が実行されます。このオプションは複数回指定できます。

–-no-catalog

新しいパッケージを追加しません。

–-no-index

検索インデックスを更新しません。

ほかのすべてのオプションの説明については、前述の pkgrepo get コマンドを参照してください。

pkgrepo remove [–n] [–p publisher]... –s repo_uri_or_path pkg_fmri_pattern ...

リポジトリから、指定された pkg_fmri_pattern パターンに一致するパッケージ (これらのパッケージが参照している、ほかのどのパッケージでも使用されていないすべてのファイルを含む) を削除します。pkg_fmri_pattern パターンには、glob(3C) 形式のワイルドカードとして 1 つ以上のパッケージと一致する ? および * 文字を含めることができます。


注 - 関連するパブリッシャーのすべての検索インデックスデータが削除されます。

このサブコマンドは、ファイルシステムベースのリポジトリでのみ使用できます。


Caution

注意  - この操作は元に戻せません。また、ほかのクライアントがそのリポジトリにアクセスしている間に使用すべきではありません。使用すると、それらのクライアントが取得操作中に失敗する可能性があります。


–n

パッケージの変更は行わずに試しに操作を実行します。終了する前に、削除されるパッケージのリストが表示されます。

–p publisher

指定された発行元の一致するパッケージのみを削除します。指定されていない場合は、すべてのパブリッシャーの一致するパッケージがすべて削除されます。このオプションは複数回指定できます。

–s repo_uri_or_path

指定された URI またはファイルシステムのパスにあるリポジトリを操作します。

pkgrepo set [–p publisher]... –s repo_uri_or_path section/property=[value] ...
pkgrepo set [–p publisher]... –s repo_uri_or_path section/property=([value]) ...

リポジトリまたは発行元の指定されたプロパティーの値を設定します。

このサブコマンドは、ファイルシステムベースのリポジトリでのみ使用できます。

–p publisher

指定された発行元のプロパティーデータのみを設定します。パブリッシャーがまだ存在しない場合は、追加されます。特殊な値 all を使用すると、すべての発行元のプロパティーを設定できます。

–s repo_uri_or_path

指定された URI またはファイルシステムのパスにあるリポジトリを操作します。

プロパティーと値は、次のいずれかの形式を使用して指定できます。

section/property=

プロパティー値をクリアーします。

section/property=value

プロパティー値を指定された値に置き換えます。

section/property=(value1 value2 valueN)

プロパティー値を値のリストに置き換えます。

リポジトリバージョン 3 および 4 の場合は、リポジトリの次のプロパティーを設定できます。

publisher/prefix

デフォルトのパブリッシャーの名前を表す文字列。最初の文字は a-z、A-Z、または 0-9 である必要があります。文字列の残りの部分には、文字 0-9、-、.、a-z、および A-Z のみを含めることができます。この値は、複数のパブリッシャーのパッケージが存在するとき、またはパッケージがリポジトリに公開されているが、パブリッシャーが指定されていないときに使用されるべきパブリッシャーを示します。

リポジトリバージョン 3 および 4 の場合は、リポジトリ内の個々のパブリッシャーの次のプロパティーを設定できます。これらのプロパティーを設定するときは、–p オプションを使用して 1 つ以上のパブリッシャーを指定します。

publisher/alias

リポジトリの構成データを使用してパブリッシャーを追加するときにクライアントが使用すべきデフォルトの別名を表す文字列。最初の文字は a-z、A-Z、または 0-9 である必要があります。文字列の残りの部分には、文字 0-9、-、.、a-z、および A-Z のみを含めることができます。

repository/check-certificate-revocation

証明書が失効したかどうかを検査する boolean。このプロパティーを True に設定すると、pkgrepo verify および pkgrepo fix コマンドは、署名検証のために使用される証明書の CRL 配布ポイントへのアクセスを試み、発行時よりもあとに証明書が失効していないかどうかを調べます。デフォルト値は False です。このプロパティーは、リポジトリの内容を検証するために、verify および fix サブコマンドによってのみ使用されます。このプロパティーはクライアント設定には影響しません。この値は、対応する pkg(1) プロパティー値と同じである必要があります。

repository/collection_type

このリポジトリで提供されるパッケージのタイプを示す値 core または supplemental を持つことができます。

core タイプは、このリポジトリにはリポジトリ内のパッケージによって宣言されたすべての依存関係が含まれていることを示します。core タイプは主に、オペレーティングシステムリポジトリに使用されます。

supplemental タイプは、このリポジトリには、別のリポジトリ内に配置されているパッケージに依存するか、またはそれらのパッケージとともに使用されるためのパッケージが含まれていることを示します。

repository/description

リポジトリの目的と内容を説明した標準テキストの段落。

repository/detailed_url

リポジトリに関する追加情報を提供するドキュメント (Web ページなど) の場所を表す URI。

repository/legal_uris

リポジトリに関する追加の使用条件情報を提供するドキュメントの場所 (URI) のリスト。

repository/mirrors

リポジトリのパッケージ内容のコピーを含むが、パッケージのメタデータは含まないリポジトリの場所 (URI) のリスト。

repository/name

リポジトリの名前を含む標準テキスト文字列。

repository/origins

リポジトリのパッケージのメタデータと内容の完全なコピーを含むリポジトリの場所 (URI) のリスト。

repository/refresh_seconds

クライアントが、更新されたパッケージデータがあるかどうかを調べるためにリポジトリをチェックする際に、各更新チェックのあとに待つべき秒数を表す整数値。

repository/registration_uri

リポジトリへのアクセスのための資格を取得するために使用する必要のあるリソースの場所を表す URI。この 1 つの例に、登録 Web ページがあります。

repository/related_uris

ユーザーが関心を持っている可能性があるパッケージを含むリポジトリの場所 (URI) のリスト。

repository/signature-required-names

パッケージの署名の検証中に、証明書の共通名として表示される必要のある名前の一覧です。このプロパティーは、リポジトリの内容を検証するために、verify および fix サブコマンドによってのみ使用されます。このプロパティーはクライアント設定には影響しません。これらの値は、対応する pkg(1) プロパティー値と同じである必要があります。

repository/trust-anchor-directory

このリポジトリ内のパッケージのトラストアンカーを含むディレクトリの絶対パス名。指定しない場合、/etc/certs/CA/ が使用されます。このプロパティーは、リポジトリの内容を検証するために、verify および fix サブコマンドによってのみ使用されます。このプロパティーはクライアント設定には影響しません。この値は、対応する pkg(1) プロパティー値と同じである必要があります。

ここには記載されていないが get サブコマンドの出力に一覧表示されるプロパティーは、内部使用のために予約されているため、設定しないようにしてください。

pkgrepo verify [–d] [–p publisher]... [–i ignored_dep_file]... [–-disable verification]... –s repo_uri_or_path

パッケージリポジトリの内容の次の属性が正しいことを検証します。

  • ファイルのチェックサム

  • ファイルのアクセス権

    pkg5srv ユーザーがリポジトリの内容を読み取ることができることを確認するために、リポジトリへのパスも検査されます。この検査は、svc:/application/pkg/server サービスを使用するか、システムに非大域ゾーンがある場合に svc:/application/pkg/system-repository サービスを使用することによって使用できるようになるリポジトリに対して必要になることがあります。

  • パッケージマニフェストのアクセス権

  • パッケージマニフェストの内容 (依存関係も含む)

    依存関係チェックは、各パッケージマニフェストで参照されているすべてのファイルがリポジトリ内にあるかどうかを確認します。下記の –d–i、および –-disable オプションも参照してください。

  • パッケージ署名

    パッケージマニフェスト署名は、repository/signature-required-namesrepository/trust-anchor-directory、および repository/check-certificate-revocation プロパティーの値に基づいて計算されます。

エラーは stdout に出力されます。何らかのエラーが出力された場合、pkgrepo コマンドはゼロ以外の戻りコードで終了します。

このサブコマンドは、バージョン 4 のファイルシステムベースのリポジトリでのみ使用できます。

–p publisher

指定されたパブリッシャーについてのみ操作を実行します。パブリッシャーが指定されていない場合や、特殊な値 all が指定されている場合は、すべてのパブリッシャーについて操作が実行されます。このオプションは複数回指定できます。

–d

完全な依存関係の検証を実行します。このオプションは --disable dependency と一緒に使用することはできません。

–i ignored_dep_file

依存関係の検証を実行しますが、ファイル内で指定された依存関係は無視します。このオプションは --disable dependency と一緒に使用することはできません。

–-disable verification

指定された検証を無効にします。現在の使用可能な値: dependency

–s repo_uri_or_path

指定された URI またはファイルシステムのパスにあるリポジトリを操作します。

pkgrepo fix [–v] [–p publisher]... –s repo_uri_or_path

最初にリポジトリを検証し、無効なリポジトリの内容をリポジトリ内の検疫ディレクトリに移動することによって、リポジトリの内容を修正します。

リポジトリエラーが見つかった場合は、リポジトリの再構築が自動的に実行されます。エラーが見つかった場合は、メッセージが stdout に出力され、リポジトリ内容を復元するために pkgsend(1) または pkgrecv(1) を使用して再インポートする必要があるパッケージが示されます。

このサブコマンドは、バージョン 4 のファイルシステムベースのリポジトリでのみ使用できます。

–v

リポジトリの検証時に見つかったエラーを詳述する出力が含まれます。

–p publisher

指定されたパブリッシャーについてのみ操作を実行します。パブリッシャーが指定されていない場合や、特殊な値 all が指定されている場合は、すべてのパブリッシャーについて操作が実行されます。このオプションは複数回指定できます。

–s repo_uri_or_path

指定された URI またはファイルシステムのパスにあるリポジトリを操作します。

pkgrepo diff [–vq] [–-strict] [–-parsable] [–p publisher]... –s first_repo_uri_or_path... [–-key ssl_key –-cert ssl_cert]... –s second_repo_uri_or_path... [–-key ssl_key –-cert ssl_cert]...

2 つのリポジトリを比較し、差異を示します。

出力行の先頭にある - 記号は最初のリポジトリにのみ見つかった項目を示すのに対し、+ 記号は 2 つ目のリポジトリにのみ見つかった項目を示します。先頭に記号がないものは、共通項目を意味します。

–v

per-fmri 出力を含む比較の詳細の出力を含めます。

–q

非出力比較を実行します。出力は生成されません。

–-strict

カタログの最後の変更時のタイムスタンプを比較します。これは 1 つのリポジトリがもう 1 つの正確なクローンであるかどうかを判断するために役立ちます。

–-parsable

解析可能な出力を JSON 形式で生成します。

–p publisher

指定されたパブリッシャーについてのみ操作を実行します。パブリッシャーが指定されていない場合や、特殊な値 all が指定されている場合は、すべてのパブリッシャーについて操作が実行されます。このオプションは複数回指定できます。

–s repo_uri_or_path

指定された URI またはファイルシステムのパスにあるリポジトリを操作します。

–-key ssl_key –-cert ssl_cert

–-key オプションは、HTTPS リポジトリからのパッケージ取得に使用するクライアント SSL キーファイルを指定するために使用します。–-cert オプションは、HTTPS リポジトリからのパッケージ取得に使用するクライアント SSL 証明書ファイルを指定するために使用します。このオプションのペアは複数回指定できます。最初の –s のあとで、2 つ目の –s の前に指定されたペアは、最初のリポジトリに適用されます。2 つ目の–s のあとに指定されたペアは 2 つ目のリポジトリに適用されます。

pkgrepo help

使用方法に関するメッセージを表示します。

pkgrepo version

pkg(7) システムのバージョンを識別する一意の文字列を表示します。version 操作によって生成される値はソート可能ではないため、等しいかどうかを超えて安全に比較することはできません。

使用例 1 パッケージリポジトリを作成する
$ pkgrepo create /my/repository
使用例 2 情報を表示する

パブリッシャーのサマリーと、リポジトリ内のパッケージの数を表示します。

$ pkgrepo info -s /my/repository
PUBLISHER   PACKAGES STATUS UPDATED
example.com 5        online 2011-07-22T18:09:09.769106Z
$ pkgrepo info -s http://pkg.oracle.com/solaris/release/
PUBLISHER PACKAGES STATUS UPDATED
solaris   3941     online 2010-11-12T19:24:25.967246Z
使用例 3 カタログと検索データを再構築する

リポジトリのカタログと検索データを再構築します。

$ pkgrepo rebuild -s /my/repository
使用例 4 カタログと検索データを再表示する

リポジトリのカタログと検索データを再表示します。

$ pkgrepo refresh -s /my/repository
$ pkgrepo refresh -s http://example.com/repository
使用例 5 すべてのリポジトリプロパティーを表示する
$ pkgrepo get -s /export/repoSolaris11
SECTION    PROPERTY    VALUE
publisher  prefix      solaris
repository description Local\ copy\ of\ the\ Oracle\ Solaris\ 11\ repository
repository name        Oracle\ Solaris\ 11
repository version     4
$ pkgrepo get -s http://pkg.oracle.com/solaris/release/
SECTION    PROPERTY VALUE
deployment content  s11_11-11
deployment pubdate  20111102T222051Z
publisher  prefix   solaris
repository version  4
使用例 6 すべてのパブリッシャープロパティーを表示する
$ pkgrepo get -s http://pkg.oracle.com/solaris/release/ -p all
PUBLISHER SECTION    PROPERTY         VALUE
solaris   publisher  alias
solaris   publisher  prefix           solaris
solaris   repository collection-type  core
solaris   repository description      This\ repository\ serves\ the\ Oracle\
Solaris\ 11\ Package\ repository.
solaris   repository legal-uris       ()
solaris   repository mirrors          (http://pkg-cdn1.oracle.com/solaris.release/)
solaris   repository name             Oracle\ Solaris\ 11\ Package\ Repository
solaris   repository origins          ()
solaris   repository refresh-seconds
solaris   repository registration-uri ""
solaris   repository related-uris     ()
使用例 7 デフォルトのパブリッシャーを設定する
$ pkgrepo set -s /my/repository publisher/prefix=example.com
使用例 8 パブリッシャープロパティーを設定する
$ pkgrepo set -s /my/repository -p example.com \
repository/origins=http://example.com/repository
使用例 9 新しいパブリッシャーをリポジトリに追加する
$ pkgrepo add-publisher -s /my/repository example.com

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

コマンドは成功しました (または pkgrepo diff での差異がありませんでした)。

1

エラーが発生しました。

2

無効なコマンド行オプションが指定された。

3

複数の操作が要求されましたが、それらの一部のみが成功しました。

4

変更は行われませんでした。処理がありません。

5

pkgrepo diff で差異が見つかりました。

99

予期しない例外が発生しました。

属性

次の属性については、attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
package/pkg
インタフェースの安定性
不確実

関連項目

pkg(1)pkgrecv(1)pkgsend(1)pkg.depotd(8)pkg(7)

Creating Package Repositories in Oracle Solaris 11.4

https://github.com/oracle/solaris-ips

pkgrepo のほとんどの操作は、パッケージアーカイブでは使用できません。パッケージアーカイブは、pkgrecv(1) のマニュアルページの –a オプションで説明されているように、通常は .p5p 拡張子を持つファイルです。パッケージアーカイブには、パッケージが含まれていますが、リポジトリ構成は含まれていません。ただし、pkgrepo listpkgrepo info、および pkgrepo contents コマンドは、パッケージアーカイブに対して動作します。