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マニュアルページ セクション 1: ユーザーコマンド

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更新: 2018年8月8日
 
 

fgrep(1)

名前

fgrep - ファイル内の固定文字列のみを検索

形式

/usr/bin/fgrep [-bchilnsvx] -e pattern_list [file...]
/usr/bin/fgrep [-bchilnsvx] -f file [file...]
/usr/bin/fgrep [-bchilnsvx] pattern [file...]
/usr/xpg4/bin/fgrep [-bchilnqsvx] -e pattern_list [-f file] [file...]
/usr/xpg4/bin/fgrep [-bchilnqsvx] [-e pattern_list] -f file [file...]
/usr/xpg4/bin/fgrep [-bchilnqsvx] pattern [file...]

説明

fgrep (固定 grep) ユーティリティーは、ファイルで文字列を検索し、その文字列を含むすべての行を出力します。fgrep は文字列を検索するため、式に一致するパターンを検索する grep(1)egrep(1) とは異なります。

$*[^、|、()、および \ の文字は、 fgrep により文字どおりに解釈されます。すなわち、fgrep は、egrep の場合と異なり、正規表現をすべて認識できるわけではありません。 これらの文字はシェルに対して特別の意味を持ちます。そのため、安全を期すために、全 string を単一引用符 (´) で囲むことをお勧めします。

ファイルを何も指定しないと、 fgrep は標準入力を想定します。通常、発見された各行は標準出力にコピーされます。複数の入力ファイルがある場合、表示された各行の前にファイル名が出力されます。

オプション

次のオプションは、 /usr/bin/fgrep/usr/xpg4/bin/fgrep の両方のコマンドでサポートされています。

–b

各行の先頭に、その行が発見されたブロック番号を出力します。これは、ブロック番号を文脈別に見つける際に役立ちます。最初のブロックは 0 です。

–c

パターンを含む行の数だけを出力します。

–e pattern_list

pattern_list にある string を検索します。これは、string- ではじまる場合に有効です。

–f pattern-file

pattern–file からパターンのリストを取り出します。

–h

複数のファイルを検索するときにファイルの出力を抑制します。

–i

比較中に大文字と小文字の区別を無視します。

–l

一致する行のあるファイルの名前を 1 行ずつ復帰改行文字で区切って出力します。パターンが 2 度以上見つかるときは、ファイルの名前を繰り返しません。

–n

各行の先頭に、その行のファイル中の行番号を出力します。最初の行は 1 です。

–s

エラーメッセージを表示するだけです。エラーステータスをチェックするのに有用です。

–v

パターンを含む行を除いたすべての行を出力します。

–x

完全に一致する行だけを出力します。

/usr/xpg4/bin/fgrep

次のオプションは、/usr/xpg4/bin/fgrep のみでサポートされています。

–q

非出力。行が一致したかどうかに関わらず、 標準出力には何も書き出しません。入力行に一致した行があった場合、 0 の終了ステータスで処理を終了します。

オペランド

次のオペランドがサポートされています。

file

パターンを検索するファイルのパス名を指定します。file を指定しないと、標準入力が読み込まれます。

/usr/bin/fgrep

pattern

入力の検索時に用いるパターンを指定します。

/usr/xpg4/bin/fgrep

pattern

入力の検索時に用いる 1 つまたは複数のパターンを指定します。オペランドは –e pattern_list が指定されたものとして扱われます。

環境変数

fgrep の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(7) を参照してください。LC_COLLATE、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

一致するものが 1 つ以上見つかりました。

1

一致するものが 1 つも見つかりませんでした。

2

構文エラーが検出された、 またはアクセスできないファイルがあった (一致するものが見つかった場合でも) 。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

/usr/bin/fgrep

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os

/usr/xpg4/bin/fgrep

属性タイプ
属性値
使用条件
system/xopen/xcu4
CSI
有効

関連項目

ed(1), egrep(1), grep(1), sed(1), sh(1), XPG4(7), attributes(7), environ(7)

理想的には grep コマンドを 1 つだけにすべきなのですが、 空間と時間を調節できるだけの広範なアルゴリズムはありません。

1 行は仮想記憶に使用できるサイズに 制限されています。

/usr/xpg4/bin/fgrep

/usr/xpg4/bin/fgrep ユーティリティーは /usr/xpg4/bin/grep –F と同じです (grep(1) 参照) 。 移植性が必要なアプリケーションでは /usr/xpg4/bin/grep –F を使用してください。