sstore - 統計情報ストア管理ユーティリティー
/usr/bin/sstore [-?] /usr/bin/sstore help [subcommand] /usr/bin/sstore capture [-aH] [statid ... | -f ssid_file | [interval [count]] /usr/bin/sstore export [-F format] [-aH] [[[-t start-time] [-e end-time] [-i step]] | [[-t start-time] [-p relative-pts]]] [statid ... | -f ssid_file] /usr/bin/sstore list [-F format] [-aH] [[[-t start-time] [-e end-time]] | [[-t start-time] [-p relative-pts]]] [statid ... | -f ssid_file] /usr/bin/sstore info [-F format] [-a] [[[-t start-time] [-e end-time]] | [[-t start-time] [-p relative-pts]]] [statid ... | -f ssid_file]
sstore コマンドは、統計情報リポジトリに格納されている統計情報およびイベント情報をキャプチャー、エクスポート、および表示する機能を提供します。
次のオプションがサポートされています。
使用方法に関するメッセージを表示します。
特に指定がないかぎり、すべてのサブコマンドで次のオプションがサポートされています。
代替出力形式を指定します。format の値は、tsv (Tab Separated Values)、csv (Comma Separated Values)、json (単一行としての JavaScript Object Notation)、または json-formatted (読みやすい形式にされた JavaScript Object Notation) にできます。csv 形式の出力では、時間範囲 (–t オプションを参照) と秒単位の粒度またはステップをクエリーに含める必要があります。
CSV 出力形式については、sstore.csv(5) のマニュアルページを参照してください。JSON 出力形式については、sstore.json(5) のマニュアルページを参照してください。
ワイルドカードをすべてのエントリに一致させます (unstable および unbrowsable 識別子はデフォルトでは非表示になっています)。
出力からヘッダーを省略します。
識別子のリスト (1 行に 1 つずつ) を含むファイル、または sstore export コマンドで提供されるものと同じ JSON (JavaScript Object Notation) 形式のファイルを指定します。このオプションに直接識別子指定を組み合わせることはできません。
%Y-%m-%dT%H:%M:%S という書式のタイムスタンプを開始します。詳細は、strftime(3C) のマニュアルページを参照してください。キーワード now は、現在の日時を指定する場合に使用できます。特に注記がないかぎり、このオプションは指定されていなければデフォルトで epoch になります。
時間範囲を指定する方法は 2 つあります。
–p なしで –t が指定された場合は、常に形式 1 と見なされます。この形式では、開始時間と終了時間を境界とし、最小粒度 step でデータが返されます。
形式 2 では、最大で relative-pts 個のデータポイントが返されます。粒度の保証はありません。正または負の値を指定でき、正の場合は start-time よりあとのポイントが返され、負の場合はその時間より前のポイントが返されます。
タイムスタンプを終了します (書式については –t を参照)。–p なしで –t が指定された場合、このオプションは指定されていなければデフォルトで now になります。
タイムスタンプどうしの間隔を秒数で指定します。0 以外の step が指定された場合は常に、ポイント間でタイムスタンプの間隔が正確に step 秒になるようにデータが補間されます。
step が 0 または未指定の場合、sstored での初期サンプリングから変更されていないタイムスタンプとともに、データが返されます。デフォルトでは、sstored は毎秒 1 回統計情報をサンプリングしようとしますが、システムの負荷によってはそれに失敗することもあります。sstored(8) のマニュアルページを参照してください。
返されるデータポイントの最大数を指定します。この値は 0 以外にする必要があります。start-time をオプションで指定できます。start-time を指定しない場合の開始時間は、デフォルトで now になります。
統計ストア識別子 (SSID)。複数の識別子を指定するには、識別子をスペースで区切るか、Using Oracle Solaris 11.4 Analyticsで説明されているワイルドカードまたはスプライスを使用します。
サポートされているサブコマンドは次のとおりです。
このコマンドは、指定された sstore サブコマンドまたはすべての sstore サブコマンドの、使用法を表示します。
特定のサブコマンドの使用法を表示するには、sstore help コマンドを使用する際に、その特定のサブコマンドを引数として指定します。
sstore help コマンドをオペランドなしで使用した場合、すべての sstore サブコマンドの使用法が表示されます。
このサブコマンドでは、プロセスが終了するまで、指定の識別子に関する統計情報およびイベント情報がキャプチャーされ出力されます。
interval を指定すると、Ctrl-C キーを押してプロセスを終了するまで、interval 秒ごとに結果が出力されます。
count を指定すると、プロセスは結果を count 回出力したあとで終了します。
このサブコマンドでは、指定の時間範囲にわたる、指定の識別子に関する履歴統計情報およびイベント情報が出力されます。
識別子を 1 つ以上指定する必要があります。時間範囲はオプションです。時間範囲を指定しないと、指定の識別子に関するすべてのデータが出力されます。
このサブコマンドは、一致する識別子のリストを出力します。
ユーザーが –t を指定しなかった場合、now が開始時間の値とみなされ、sstore list コマンドは現在使用可能な識別子の一覧を出力します。
–t を指定すると、識別子がキャプチャー可能であった時間を示す activity の範囲も出力されます。したがって、–t オプションを使用すると、過去のどの時点でリソースがシステム上で使用可能であったかを表示することもできます。
このサブコマンドは、ある特定の識別子に関する情報を表示します。
時間範囲指定の動作は、sstore list コマンドの場合と同じです。
//:op および //:fmt の例については、ssid-op(7) のマニュアルページを参照してください。
使用例 1 5 秒ごとに 2 回統計情報を記録するこの例では、CPU の整数パイプラインの使用状況を記録し (2 つのストランドを持つカーネルゾーン内)、現在の stat 値を 5 秒ごとに 2 回表示します。
$ sstore capture '//:class.cpu//:res.id/*//:stat.integer-pipe-usage' 5 2 TIME VALUE IDENTIFIER 2014-10-08T14:42:06 104501725 //:class.cpu//:res.id/0//:stat.integer-pipe-usage 2014-10-08T14:42:06 110927532 //:class.cpu//:res.id/1//:stat.integer-pipe-usage 2014-10-08T14:42:11 123515733 //:class.cpu//:res.id/0//:stat.integer-pipe-usage使用例 2 事前にキャプチャーしておいた統計値をエクスポートする
この例では、キャプチャーを有効にした 8 秒後に、データリンク net0 に関する履歴統計情報をエクスポートします。
$ sstore export '//:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.//:s.[out-bytes,in-bytes]' TIME VALUE IDENTIFIER 2014-10-08T15:13:46 1073914647 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.out-bytes 2014-10-08T15:13:47 1073915035 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.out-bytes 2014-10-08T15:13:48 1073915713 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.out-bytes 2014-10-08T15:13:49 1073916959 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.out-bytes 2014-10-08T15:13:50 1073917089 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.out-bytes 2014-10-08T15:13:51 1073920729 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.out-bytes 2014-10-08T15:13:52 1073922289 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.out-bytes 2014-10-08T15:13:53 1073923069 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.out-bytes 2014-10-08T15:13:47 4226366841 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.in-bytes 2014-10-08T15:13:48 4226367123 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.in-bytes 2014-10-08T15:13:49 4226367773 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.in-bytes 2014-10-08T15:13:50 4226368179 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.in-bytes 2014-10-08T15:13:51 4226372059 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.in-bytes 2014-10-08T15:13:52 4226373961 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.in-bytes 2014-10-08T15:13:53 4226375257 //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.in-bytes使用例 3 使用可能な CPU 統計情報およびイベントを一覧表示する
$ sstore list '//:class.cpu//:res.id/0//://:s.[stat,event].*' IDENTIFIER //:class.cpu//:res.id/0//:stat.usage //:class.cpu//:res.id/0//:stat.integer-pipe-usage //:class.cpu//:res.id/0//:stat.interrupt-count //:class.cpu//:res.id/0//:stat.interrupt-time //:class.cpu//:res.id/0//:stat.xcalls //:class.cpu//:res.id/0//:event.adm-action //:class.cpu//:res.id/0//:event.alert //:class.cpu//:res.id/0//:event.fault使用例 4 ネットワーク統計に関する情報を表示する
$ sstore info //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.ifspeed Identifier: //:class.link/phys//:res.name/net0//:stat.ifspeed description: maximum received or transmitted bytes/s copyright: Copyright (c) 2014, 2018, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. stability: stable max-rate: //:stat.ifspeed multiplier: 8 units: bytes $schema: //:stat type: rate id: //:class.link/phys//:stat.ifspeed使用例 5 ネットワークおよび CPU リソースに関する情報を表示する
$ sstore info //:class.link/phys//:res.name/net0 //:class.cpu//:res.id/0 Identifier: //:class.link/phys//:res.name/net0 stability: stable description: data link instance Identifier: //:class.cpu//:res.id/0 stability: stable description: cpu instance
次の終了ステータスが返されます。
コマンドが成功しました。
エラーが発生しました。
無効なコマンド行オプションが指定された。
複数の操作が要求されましたが、それらの一部のみが成功しました。
予期しないエラーが発生しました。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。
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libsstore(3LIB), ssid-metadata(7), ssid-op(7), sstoreadm(1), sstored(8)