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マニュアルページ セクション 1: ユーザーコマンド

印刷ビューの終了

更新: 2018年8月8日
 
 

strings(1)

名前

strings - オブジェクトファイルおよびバイナリファイルからの印字可能な文字列の検索

形式

strings [-a | -] 
     [-t format | -o] [
-n number | -number]  [
-N name]  [file]...

説明

strings ユーティリティーは、バイナリファイル中の ASCII 文字列を探します。文字列は、4 バイト以上の印字可能文字で、復帰改行 (NEWLINE) または NULL 文字で終わらなければなりません。

strings はランダムオブジェクトファイルなどを識別するのに便利です。

デフォルトでは、文字列はメモリーにロードされるプログラムセクションを検索します。プログラムセクションは、セクションタイプ SHT_PROGBITS で識別されます。メモリーにロードされるセクションは、セクションフラグ SHF_ALLOC で識別されます。ファイルに関する完全なセクション情報を表示するには、 elfdump(1) を使用します。

すべてのセクションは –a オプションで検査できます。個々のセクションは –N オプションで検査できます。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–a |

ファイル全体を検索の対象とします。

–n number | -number

number を最短文字列のバイト数とします。 デフォルトは 4 バイトです。無効な数字を指定すると、デフォルトの文字列の長さが使用されます。

–N name

ELF セクション名のみを調べます。elfdump (1) を参照してください。複数の –N オプションを指定すると、複数のセクションを検査できます。

–a または - オプションを指定した場合は、すべての –N オプションが無視されます。

–o

–t d オプションと同等の機能です。

–t format

ファイル内での先頭からのバイトオフセットの値を 文字列の前に付加して各文字列を出力します。出力形式は、オプション引数の format により 1 文字で指定します。

d

オフセットを 10 進数で出力

o

オフセットを 8 進数で出力

x

オフセットを 16 進数で出力

オペランド

次のオペランドを指定できます。

file

入力に用いる通常ファイルのパス名。file オペランドを省略すると、strings ユーティリティーは標準入力から読み込みます。

環境変数

strings の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(7) を参照してください。 LANG、LC_ALL、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

正常終了。

>0

エラーが発生しました。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
CSI
有効
インタフェースの安定性
下記を参照。

strings ユーティリティー (–N を除くすべてのオプションを含む) は標準で指定されています。standards(7) を参照してください。現在、–N オプションは標準で指定されていません。

関連項目

elfdump(1), od (1), attributes (7), environ (7), standards (7)

文字列を認識するアルゴリズムは、きわめて原始的です。

旧バージョンとの互換性において、 –a の代わりに を指定することができます。