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マニュアルページ セクション 1: ユーザーコマンド

印刷ビューの終了

更新: 2018年8月8日
 
 

col(1)

名前

col - 逆方向改行フィルタ

形式

col [-bfpx]

説明

col ユーティリティーは、標準入力を読んで標準出力に書き出します。col は、逆方向改行コードおよび順方向半改行と逆方向半改行 が示す行の重ね打ちを実行します。–x オプションが指定されない限り、入力中の空白文字を可能であればタブ文字に変換します。colnroff(1).rt コマンドによる複数カラム出力、および tbl(1) プリプロセッサを使用すると得られる出力にフィルタをかけるときに便利です。

col は ASCII 制御文字の SO および SI を、代替文字セットの開始および終了とみなします。各入力文字が属する文字セットは記憶されていて、出力上では各文字が正しい文字セットで印刷されるように必要に応じて SI と SO が生成されます。

入力データ中で認識される制御文字は、スペース文字、バックスペース、タブ、改行文字、復帰改行文字、SI、SO、VT、逆方向改行、順方向半改行、そして逆方向半改行です。VT 文字は、逆方向全改行の代わりに使用できます。これは、このプログラムの初期タイプと互換性を保つためです。これら以外に出力上にコピーされる文字は、すべて印刷可能文字です。

前述の制御機能や改行文字の ASCII コードを以下の表に示します。ESC は ASCII のエスケープ文字を表します。8 進数コードでは 033 となります。ESC という表示は、ESC の後に文字 x を伴った合計 2 文字の並びを示します。

逆方向改行
ESC-7
逆方向半改行
ESC-8
順方向半改行
ESC-9
仮想タブ (VT)
013
テキスト開始 (SO)
016
テキスト終了 (SI)
017

オプション

–b

col 使用中の出力装置がバックスペースに対応できないとみなします。この場合、同じ箇所に 2 文字以上が現われたときは最後に読んだ 1 文字が出力されます。

–f

col は、入力時には 1/2 行単位の移動を認めますが、出力時には通常認めません。その代わり、行間に現われたテキストは次の全改行の位置に移動します。この処理は、–f ( fine ) オプションによって抑制できます。この場合、col からの出力には順方向半改行 (ESC-9) が含まれる可能性がありますが、逆方向改行または逆方向半改行が含まれることは決してありません。

–p

通常 col は、入力時に見つかった認識できないエスケープシーケンスをすべて無視します。–p オプションは、逆方向改行による重ね打ちが発生することを前提として、col がこれらのシーケンスを通常の文字として出力できるようにします。そのエスケープシーケンスのテキスト上の位置を完全に把握していないかぎり、このオプションは使用しないでください。

–x

出力上において空白文字を可能であればタブ文字に変換する、という col の動作を抑止します。タブ位置は、8 カラムごとに設定されていると見なされます。

環境変数

col の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(7) を参照してください。LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。

終了ステータス

次のエラー値が返されます。

0

正常終了。

>0

エラーが発生しました。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
CSI
有効

関連項目

tbl(1), nroff(1), environ(7), ascii(7), attributes(7)

col が使用する入力フォーマットは nroff–T37 または –Tlp オプションを付けた場合の出力と一致します。col が最終的に出力する装置が半改行を認識できないときは –T37 オプション (および col–f オプション) を、認識できるときは –Tlp をそれぞれ使用してください。

col は、128 行以上の行の逆戻りおよび 1 行当たり 800 字以上の処理はできません。

その文書の先頭行を越えて逆戻りする改行動作は無視されます。結果として、先頭行にスーパースクリプトを使用しないでください。