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マニュアルページ セクション 1: ユーザーコマンド

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更新: 2018年8月8日
 
 

tabs(1)

名前

tabs - 端末へのタブ設定

形式

tabs [-n | --file
      [[-code] | -a | -a2 | -c | -c2 | -c3 | -f | -p | -s | -u]]
      q!! [+m [n]] [-T type]
tabs [-T type] [+ m [n]] n1 [, n2 ,...]

説明

tabs は、以前のタブ設定をクリアした後、タブ仕様 に従って、ユーザー端末にタブストップを設定します。ユーザー端末には、リモートで設定可能なハードウェアタブ がなければなりません。

オプション

以下のオプションがサポートされています。同じフラグを複数回記述した場合には、最後に書かれたものが有効です。

–T type

tabs は、タブとマージンを設定するために端末のタイプを知らなければなりません。typeterm(7) で記述されている名前です。–T フラグが指定されない場合、tabs は環境変数 TERM の値を使用します。TERM の値が NULL のとき、または TERM が環境中に定義されていないときに (environ(7) を参照)、tabs は端末タイプとして ansi+tabs を使用し、多くの端末で作動するシーケンスを提供します。

+m[n]

いくつかの端末に対しては、マージン引数を使用することもあります。これを用いると、カラム n+1 を左マージンにすることによって、すべてのタブが n カラム移動します。n の値なしで +m が指定された場合、値は 10 と見なされます。TermiNet では、タブリストの最初の値は 1 でなければなりません。さもなければ、マージンはさらに右に移動します。ほとんどの端末上にある通常 ( 左端 ) のマージンは、+m0 によって得られます。ほとんどの端末のマージンは、+m フラグが明示的に指定されたときにだけ、リセットされます。

タブ仕様

4 種類のタブ仕様が認められています。それらは次のとおりです。内蔵 (Canned –code)、反復 (n)、任意 (n1,n2,...)、およびファイル (––file) の 4 つです。

タブ仕様が指定されない場合、デフォルト値は –8 、すなわち UNIX システムの「標準」タブです。カラム番号の最小値は 1 です。注意 : tabs の場合、カラム 1 は常に端末上のいちばん左のカラムを指します。これは、 DASI 300 、 DASI 300s 、および DASI 450 などのように カラムマーカが 0 で始まる場合でも同様です。

内蔵

内蔵されたタブの設定を選択するには下記のコードの 1 つを使用してください。複数個指定すると、最後に指定したものだけが有効となります。指定可能なコードとその意味を次に示します。

–a

1,10,16,36,72 アセンブラ IBM S/370 の第 1 フォーマット

–a2

1,10,16,40,72

アセンブラ IBM S/370 の第 2 フォーマット

–c

1,8,12,16,20,55

COBOL 標準フォーマット

–c2

1,6,10,14,49

COBOL 圧縮フォーマット ( カラム 1-6 を省略 ) 。このコードを使用すると、最初に入力された文字はカードカラム 7 に対応し、スペースを 1 個入れるとカラム 8 となり、タブ文字を入力するとカラム 12 となります。このタブ設定を使用するファイルには、次のようなフォーマット仕様があります (fspec(5) を参照)。

<:t–c2  m6  s66  d:>
–c3

1,6,10,14,18,22,26,30,34,38,42,46,50,54,58,62,67

–c2 より多いタブを伴う COBOL 圧縮フォーマット (カラム 1-6 を省略)これは COBOL で推奨されるフォーマットです。適切なフォーマット仕様は次のとおりです (fspec(5) を参照)。

<:t–c3  m6  s66  d:>
–f

1,7,11,15,19,23

FORTRAN

–p

1,5,9,13,17,21,25,29,33,37,41,45,49,53,57,61

PL/I

–s

1,10,55

SNOBOL

–u

1,12,20,44

UNIVAC 1100 アセンブラ

反復

n

反復仕様は、カラム 1+n、1+2*n などにタブを要求します。n は 1 桁の 10 進数です。特に重要なのは、値 8 です。 これは UNIXシステムの「標準」タブ設定を表し、端末でもっとも多くみられるタブ設定です。値 –0 を指定すると、タブはクリアされ新たな設定は行われません。

任意

「オペランド」の節を参照のこと。

File

file

file の名前が指定されると、tabs はフォーマット仕様を検索しながら、そのファイルの先頭行を読み取ります (fspec(5) を参照)。先頭行にフォーマット仕様があった場合、その仕様に従ってタブストップを設定します。そうでない場合、これはタブを –8 に設定します。この種の仕様は、タブ設定されたファイルが正しいタブ設定で出力されているかを 確認する際に用いられます。また pr コマンドとともにも用いることもできます。

example% tabs – file; pr file

タブおよびマージンの設定は、標準出力を介して行われます。

オペランド

次のオペランドを指定できます。

n1[,n2, . . .]

任意フォーマットは、コンマまたはスペースで区切られた一連のタブストップ位置指定で構成されます。タブストップ位置は、10 進整数を昇順で指定しなければなりません。最大 40 個まで指定可能です。数値 ( 最初のものを除く ) の前に正の符号が付いている場合、これは直前の値からの増分と見なされます。したがって、フォーマット 1,10,20,301,10,+10,+10 は同じ意味となります。

使用例 1 tabs コマンドの使用例

次の例では、–code (内蔵仕様) を用いて IBM アセンブラが要求する設定、すなわちカラム 1, 10, 16, 36, 72 にタブを設定します。

example% tabs -a

次の例では、–n (反復仕様) (n8) を用いる使用例で、これにより、タブは 8 カラムごとに設定されます。1+(1*8), 1+(2*8), . . . すなわち、カラム 9、17、. . . :

example% tabs −8

次では、n1,n2,. . . (任意仕様) を用いた使用例で、カラム 1 、8 、および 36 にタブを設定します。

example% tabs 1,8,36

次の例では –file (ファイル仕様) を用いた使用例で、タブは $HOME/fspec.list/att4425 の先頭行に従って設定されることを示しています (fspec(5) を参照)。

example% tabs –$HOME/fspec.list/att4425

環境変数

tabs の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(7) を参照してください。LANG、LC_ALL、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。

TERM

端末のタイプを決定します。この変数が設定されていないかあるいは NULL に設定されていて、–T オプションが省略された場合、端末タイプとして ansi+tabs が用いられます。

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

正常終了。

>0

エラーが発生しました。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
CSI
有効
インタフェースの安定性
確実
標準
standards(7) を参照してください。

関連項目

expand(1), newform(1), pr(1), stty(1), tput(1), fspec(5), terminfo(5), attributes(7), environ(7), standards(7), term(7)

タブの解除および左マージンの設定方法は端末によってそれぞれ異なります。

tabs は (長いシーケンスを要求する端末では) 20 タブしか解除しませんが、64 タブまで設定できます。

tabs コマンドとともに使用される tabspecは、newform コマンドとともに使用されるものとは異なります。たとえば tabsにおいては、tabs –8 がタブを 8 カラムごとに設定します。一方 newform においては、newform –i–8 がタブを 8 カラムごとに設定することを示します。