ストレージ URI を使用してストレージオブジェクトの場所を記述することにより、ゾーン構成で共有ストレージリソースをゾーンに割り当てます。
2 つのゾーン構成リソースタイプ (rootzpool および zpool) とプロパティータイプ (storage) は、特定の Oracle Solaris ゾーンに共有ストレージリソースを割り当てるために使用します。これらは zonecfg で構成および保守されます。
共有ストレージリソースを使用するときに、storage プロパティーは、ストレージ URI を使用して、ホストに依存しない形式でストレージオブジェクトの場所を定義します。現在、次のストレージ URI が Oracle Solaris の Oracle Solaris ゾーン フレームワークでサポートされています。
dev: ローカルデバイスパスストレージ URI、DAS
iscsi: iSCSI ストレージ URI
lu: ファイバチャネル (FC) およびシリアル接続 SCSI (SAS)
ストレージプロパティーは、rootzpool または zpool リソーススコープ内から次の zonecfg サブコマンドを使用して管理されます。
zonecfg:zonename:zpool> add storage URI-string zonecfg:zonename:zpool> remove storage URI-string
rootzpool リソースは、ゾーンの専用 ZFS ストレージプールです。ゾーンインストール全体が、専用 ZFS ストレージプールにカプセル化されます。この ZFS ストレージプールは共有ストレージリソースから構成されます。
rootzpool リソースは少なくとも 1 つのストレージプロパティーを指定する必要があります。複数のストレージプロパティーは、冗長な ZFS ストレージプール構成を記述するように指定できます。rootzpool リソースはゾーン構成ごとに 1 つに限られることに注意してください。
rootzpool リソースの ZFS ストレージプール名は、zonename_rpool として自動的に割り当てられます。この名前は変更できません。rootzpool リソースは、グローバルリソーススコープから次の zonecfg サブコマンドを使用することによって管理されます。
zonecfg:zonename> add rootzpool zonecfg:zonename:rootzpool> add storage URI-string zonecfg:zonename:rootzpool> end zonecfg:zonename> remove rootzpool zonecfg:zonename> select rootzpool storage=URI-string zonecfg:zonename> info rootzpool
zpool リソースは、Oracle Solaris ゾーンに委任された共有ストレージリソースから構成される ZFS ストレージプールを記述します。zpool リソースは少なくとも 1 つのストレージプロパティーを指定します。複数のストレージプロパティーは、冗長な ZFS ストレージプール構成を記述するように指定できます。ゾーン構成に対して複数の zpool リソースを定義できます。
zpool リソースの ZFS ストレージプール名は、ゾーン名と指定の名前プロパティーを組み合わせる (zonename_name など) ことによって割り当てられます。名前プロパティーの場合、zonecfg は、文字列が ZFS ストレージ名と ZFS データセット名として適格であることを検証します。文字列 rpool は許可されておらず、このプロパティーには使用できません。
zpool リソースは、グローバルリソーススコープから次の zonecfg サブコマンドを使用して管理されます。
zonecfg:zonename> add zpool zonecfg:zonename:zpool> add storage URI-string zonecfg:zonename:zpool> set name=name-string zonecfg:zonename:zpool> end zonecfg:zonename> remove zpool zonecfg:zonename> remove zpool name=name-string zonecfg:zonename> remove zpool storage=URI-string zonecfg:zonename> select zpool storage=URI-string zonecfg:zonename> info zpool zonecfg:zonename> info zpool name=name-string zonecfg:zonename> info zpool storage=URI-string
zoneadm コマンドを使用すると、configured または installed のどちらかの状態のゾーンの名前を変更できます。さらに、zonecfg コマンドを使用すると、configured 状態のゾーンの名前を変更できます。詳細については、ゾーンの名前を変更する方法 (zoneadm)およびゾーンの名前を変更する方法 (zonecfg)を参照してください。
既存の共有ストレージリソースの場所の説明が変わったときに rootzpool または zpool リソース内でストレージリソース URI を変更するには、zonecfg remove storage old-URI コマンド構文のあとに add storage new-URI コマンドを続けて使用します。