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Oracle® Solaris ゾーンの作成と使用

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更新: 2018 年 8 月
 
 

Oracle Solaris ゾーン への共有ストレージリソースの割り当て

ストレージ URI を使用してストレージオブジェクトの場所を記述することにより、ゾーン構成で共有ストレージリソースをゾーンに割り当てます。

2 つのゾーン構成リソースタイプ (rootzpool および zpool) とプロパティータイプ (storage) は、特定の Oracle Solaris ゾーンに共有ストレージリソースを割り当てるために使用します。これらは zonecfg で構成および保守されます。

ゾーンの storage プロパティー

    共有ストレージリソースを使用するときに、storage プロパティーは、ストレージ URI を使用して、ホストに依存しない形式でストレージオブジェクトの場所を定義します。現在、次のストレージ URI が Oracle Solaris の Oracle Solaris ゾーン フレームワークでサポートされています。

  • dev: ローカルデバイスパスストレージ URI、DAS

  • iscsi: iSCSI ストレージ URI

  • lu: ファイバチャネル (FC) およびシリアル接続 SCSI (SAS)

ストレージプロパティーは、rootzpool または zpool リソーススコープ内から次の zonecfg サブコマンドを使用して管理されます。

zonecfg:zonename:zpool> add storage URI-string
zonecfg:zonename:zpool> remove storage URI-string

rootzpool リソース

rootzpool リソースは、ゾーンの専用 ZFS ストレージプールです。ゾーンインストール全体が、専用 ZFS ストレージプールにカプセル化されます。この ZFS ストレージプールは共有ストレージリソースから構成されます。

rootzpool リソースは少なくとも 1 つのストレージプロパティーを指定する必要があります。複数のストレージプロパティーは、冗長な ZFS ストレージプール構成を記述するように指定できます。rootzpool リソースはゾーン構成ごとに 1 つに限られることに注意してください。

rootzpool リソースの ZFS ストレージプール名は、zonename_rpool として自動的に割り当てられます。この名前は変更できません。rootzpool リソースは、グローバルリソーススコープから次の zonecfg サブコマンドを使用することによって管理されます。

zonecfg:zonename> add rootzpool
zonecfg:zonename:rootzpool> add storage URI-string
zonecfg:zonename:rootzpool> end

zonecfg:zonename> remove rootzpool

zonecfg:zonename> select rootzpool storage=URI-string

zonecfg:zonename> info rootzpool

zpool リソース

zpool リソースは、Oracle Solaris ゾーンに委任された共有ストレージリソースから構成される ZFS ストレージプールを記述します。zpool リソースは少なくとも 1 つのストレージプロパティーを指定します。複数のストレージプロパティーは、冗長な ZFS ストレージプール構成を記述するように指定できます。ゾーン構成に対して複数の zpool リソースを定義できます。

zpool リソースの ZFS ストレージプール名は、ゾーン名と指定の名前プロパティーを組み合わせる (zonename_name など) ことによって割り当てられます。名前プロパティーの場合、zonecfg は、文字列が ZFS ストレージ名と ZFS データセット名として適格であることを検証します。文字列 rpool は許可されておらず、このプロパティーには使用できません。

zpool リソースは、グローバルリソーススコープから次の zonecfg サブコマンドを使用して管理されます。

zonecfg:zonename> add zpool
zonecfg:zonename:zpool> add storage URI-string
zonecfg:zonename:zpool> set name=name-string
zonecfg:zonename:zpool> end

zonecfg:zonename> remove zpool
zonecfg:zonename> remove zpool name=name-string
zonecfg:zonename> remove zpool storage=URI-string

zonecfg:zonename> select zpool storage=URI-string

zonecfg:zonename> info zpool
zonecfg:zonename> info zpool name=name-string
zonecfg:zonename> info zpool storage=URI-string

ゾーンの名前変更

zoneadm コマンドを使用すると、configured または installed のどちらかの状態のゾーンの名前を変更できます。さらに、zonecfg コマンドを使用すると、configured 状態のゾーンの名前を変更できます。詳細については、ゾーンの名前を変更する方法 (zoneadm)およびゾーンの名前を変更する方法 (zonecfg)を参照してください。

ゾーン構成に関する制限事項

既存の共有ストレージリソースの場所の説明が変わったときに rootzpool または zpool リソース内でストレージリソース URI を変更するには、zonecfg remove storage old-URI コマンド構文のあとに add storage new-URI コマンドを続けて使用します。