構成済みの非大域ゾーンをインストールするには、この手順を実行します。インストールオプションについては、ゾーンのインストール方法を参照してください。
ゾーンのインストール中に、2 つの場所にログが記録されます。ログの内容は同じです。
大域ゾーンの /var/log/zones/ ディレクトリ
インストールされたゾーンの /system/zones/zonename/root/var/log/zones/ ディレクトリ。
始める前に
ゾーンは、構成済みで、独自の ZFS データセット上に存在する必要があります。
詳細については、root 以外のユーザーへのゾーンを管理する権利の割り当てを参照してください。
global$ zoneadm -z zonename verify
共有ストレージ上で構成されているゾーンの場合は、構成されているどの zpool リソースもシステム上でまだオンラインになっていないことが検証されます。
エラーメッセージが表示されない場合は、ゾーンのインストールに進むことができます。
エラーメッセージが表示され、ゾーンの検証に失敗した場合は、メッセージに従って修正を行い、コマンドを再度実行してください。検証で表示される可能性のあるメッセージの例を次に示します。
WARNING: /system/zones/zonename does not exist, so it could not be verified. When 'zoneadm install' is run, 'install' will try to create /system/zones/zonename, and 'verify' will be tried again, but the 'verify' may fail if: the parent directory of /system/zones/zonename is group or other-writable or /system/zones/zonename overlaps with any other installed zones or /system/zones/zonename is not a mountpoint for a zfs file system.
次のインストール方法のいずれかを使用します。
global$ pfbash zoneadm -z zonename install
global$ pfbash zoneadm -z zonename install -m manifest -c {profile | dir}
global$ pfbash zoneadm -z zonename install -a archive -s -u
global$ pfbash zoneadm -z zonename install -d path -p -v
このゾーンに対して ZFS ファイルシステムが作成されたことが表示されます。ゾーンのルートファイルシステムに必要なファイルおよびディレクトリがゾーンのルートパスにインストールされる際、さまざまなメッセージが表示されます。zonepath ZFS の ZFS データセットが自動的に作成されます。ゾーンのパスの親ディレクトリもデータセットである必要があり、データセットでない場合はファイルシステムの作成が失敗します。
次に出力例を示します。
global$ zoneadm list -cv ID NAME STATUS PATH BRAND IP 0 global running / solaris shared - zonename installed /system/zones/zonename solaris excl
この例では、既存のプロファイル zone1.xml および myappconfig.zml を使用してゾーンをインストールします。この例では、ディレクトリ階層 zone1/node および zone1/sysconfig を作成することによって、プロファイルが異なるレイヤーにインストールされるようにします。これにより、通常 sysconfig ユーティリティーで管理される構成が sysconfig-profile レイヤーに配置され、ほかの構成は node-profile レイヤーに保持されます。あとで sysconfig unconfigure コマンドがゾーン内で実行された場合、myappconfig.xml プロファイルに指定された構成は削除されませんが、zone1.xml プロファイルに指定された構成は削除されます。
global$ pfbash mkdir zone1 zone1/node zone1/sysconfig global$ mv zone1.xml zone1/sysconfig/zone1.xml global$ cp myappconfig.xml zone1/node/myappconfig.xml global$ zoneadm -z zone1 install -c zone1
トラブルシューティング
ゾーンのインストールが失敗した場合の回復手順は次のとおりです。
ゾーンのインストールが中断または失敗した場合、ゾーンは incomplete 状態のままになります。zoneadm uninstall -F コマンドを使用して、ゾーンを configured 状態にリセットしてください。
エラーメッセージが表示され、ゾーンのインストールに失敗した場合は、次のステップを実行してください。
ゾーンの状態を確認します。
次に出力例を示します。
global$ zoneadm list -cv ID NAME STATUS PATH BRAND IP 0 global running / solaris shared - zonename configured /system/zones/zonename solaris excl
状態が incomplete と表示されている場合は、ゾーンをアンインストールします。
global$ pfexec zoneadm -z zonename uninstall
エラーメッセージで指定されている修正を行います。
zoneadm install コマンドを再度実行してゾーンをインストールします。
ストレージオブジェクトに既存のパーティション、zpool、または UFS ファイルシステムが含まれる場合は、install 操作が失敗し、エラーメッセージが表示されます。次の手順を実行します。
ゾーンを uninstalled 状態にします。
global$ pfexec zoneadm -z zonename uninstall
インストールを続行し、既存のデータを上書きします。
zoneadm -z zonename install コマンドで、次のいずれかの形式の –x オプションを使用します。–x オプションは、zpool create -f コマンドに似ています。
–x オプションの使用方法の詳細は、zoneadm(8) のマニュアルページを参照してください。
関連項目
この手順では、デフォルトの最小ネットワーク構成を使用してゾーンをインストールします。ゾーンへのログイン時に、オープンなネットワーク構成に切り替えることも、個別のサービスを有効または無効に設定することもできます。デフォルトの最小ネットワーク構成およびサービスの管理については、Oracle Solaris 11.4 でのシステムサービスの管理 の 第 3 章, サービスの管理を参照してください。
次のステップ
(オプション) インストールされた非大域ゾーンの汎用一意識別子を取得するには、インストールされた非大域ゾーンの UUID を取得する方法を参照してください。
ゾーンが installed 状態のままで使用不可になった場合は、回復手順について installed 状態の非大域ゾーンに unavailable または incomplete のマークを付ける方法を参照してください。
ゾーンを ready 状態に移行するには、installed 状態のゾーンを ready 状態に移行する方法を参照してください。
ゾーンをブートして running 状態にするには、ゾーンのブート方法または ゾーンをシングルユーザーモードでブートする方法を参照してください。