zoneadmd デーモンはゾーンを管理し、zsched プロセスはゾーンによるカーネルの使用を追跡し、管理者は sysconfig コマンドを使用してゾーンのアプリケーション環境を設定します。
ゾーン管理デーモン zoneadmd は、ゾーンの仮想プラットフォーム管理用の主要なプロセスです。このデーモンは、ゾーンのブートおよび停止処理の管理も担当します。システム上のアクティブな (準備完了、稼働中、または停止処理中の) ゾーンごとに、1 つの zoneadmd プロセスが存在します。
zoneadmd デーモンは、ゾーン構成での指定に従ってゾーンを設定します。このプロセスには、次の処理が含まれます。
ゾーン ID を割り当てて、zsched システムプロセスを開始する
ゾーン規模のリソース制御を設定する
ゾーン構成の指定に従ってゾーンのデバイスを準備する
ネットワークインタフェースを設定する
ループバックおよび従来のファイルシステムをマウントする
ゾーンコンソールデバイスをインスタンス化および初期化する
zoneadmd デーモンは、まだ実行されていなければ zoneadm コマンドによって自動的に起動されます。そのため、このデーモンが何らかの理由で実行されていない場合は、ゾーンを管理するための zoneadm コマンドのいずれかの呼び出しによって zoneadmd デーモンが再起動されます。
詳細は、zoneadmd(8) のマニュアルページを参照してください。
アクティブなゾーンとは、ready、running、または shutting_down 状態のゾーンのことです。すべてのアクティブなゾーンには、カーネルプロセス zsched が関連付けられています。ゾーンのために処理を実行するカーネルスレッドは、zsched プロセスにより所有されています。zsched プロセスにより、ゾーンサブシステムがカーネルスレッドをゾーンごとに追跡することが可能になります。
ゾーンアプリケーション環境の作成には、zoneadm コマンドが使用されます。
ゾーンの内部構成は、sysconfig インタフェースを使用して指定します。内部構成では、使用するネームサービス、デフォルトのロケールおよびタイムゾーン、ゾーンのルートパスワード、およびほかのアプリケーション環境特性を指定します。ゾーンのデフォルトロケールおよびタイムゾーンは、大域設定には関係なく構成できます。
sysconfig インタフェースについては、Oracle Solaris 12 システムの自動インストール の 第 9 章, Unconfiguring or Reconfiguring an Oracle Solaris Instance および sysconfig(8) と zones(7) のマニュアルページで説明されています。