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Oracle® Solaris ゾーンの作成と使用

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更新: 2018 年 8 月
 
 

非大域ゾーンでの時間値の設定

非大域ゾーンの時間値には、大域ゾーン内の値と異なる時間値を設定できます。ゾーンで時間を設定する機能は、デフォルトの sys_time 権限を通じて利用できます。この特権により、非大域ゾーンのプロセスは、そのゾーンの global-time プロパティーの値 (設定されている場合) に応じて、仮想ゾーン時間またはシステム時間のどちらかを設定できます。非大域ゾーンで異なる時間を設定する機能は、大域ゾーンで行われた時間の変更から独立しているわけではありません。大域ゾーンで時間が変更された場合は、非大域ゾーンの時間が同じ量で相殺されます。

NTP (Network Time Protocol) はどのゾーンからでも実行でき、それにより、そのコマンドが実行されているゾーンだけが影響を受けます。時間が異なる非大域ゾーンを含むシステム全体で NTP を実行している場合は、大域ゾーンで NTP を実行してください。大域ゾーンで NTP を実行すると、オフセットでのみ動作している非大域ゾーンのすべてのクロックが同期されます。大域ゾーンで NTP によるクロック調整を通じた時間の変更を行うと、その効果は非大域ゾーンにも及びます。

global-timefalse に設定されているゾーンの内側で NTP を実行した場合は、ntp_adjtime および adjtime システムコールを使ってゾーンの時間を修正できません。global-timefalse に設定されている場合、NTP は時間の設定を通じてクロックを指定された値に調整することでタイミングを合わせ、第 2 レベルの精度で時間の同期を維持します。NTP は、時間の同期を維持するためにゾーンの時間を前後に調整できます。

global-timetrue に設定されているゾーンの内側で NTP を実行した場合は、ntp_adjtime および adjtime システムコールを使ってシステムクロックを調整できます。その後、ゾーンの内側で NTP を実行してシステム時間の正確な同期を維持する機能が保持されます。

global-time プロパティーの詳細は、Oracle Solaris ゾーン構成リソースを参照してください。時間の設定については、date(1) のマニュアルページを参照してください。権限の詳細は、非大域ゾーン内の特権を参照してください。adjtime および ntp_adjtime の詳細は、adjtime(2) および ntp_adjtime(2) のマニュアルページを参照してください。