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Oracle® ZFS Storage Appliance 管理ガイド、Release 2013.1.3.0
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ドキュメント情報

Oracle ZFS Storage Appliance の概要

Oracle ZFS Storage Appliance の構成

サービスの操作

Oracle ZFS Storage Appliance の管理

シェアの操作

ストレージプールの操作

シェアのプロパティー

スナップショットの操作

クローンの操作

シェアの領域管理

シェアの用語

スナップショットについて

ファイルシステムとプロジェクトの設定

BUI での現在のシェア使用状況の表示

CLI での現在のシェア使用状況の表示

ユーザーまたはグループ割り当て制限の設定

BUI を使用したユーザーまたはグループ割り当て制限の設定

CLI を使用したユーザーまたはグループ割り当て制限の設定

アイデンティティー管理の操作

ファイルシステムの名前空間の操作

「シェア」>「シェア」BUI ページの操作

シェアリストについて

シェアの編集

シェアの使用状況統計

シェアの静的プロパティー

「シェア」プロジェクトパネルの使用

シェアの作成 (BUI)

「ファイルシステムを作成」のパラメータ

「LUN を作成」のパラメータ

シェアの選択 (CLI)

シェアの操作 (CLI)

シェアの CLI プロパティー

「シェア」>「シェア」>「一般」BUI ページの操作

「シェア」>「シェア」>「一般」BUI ページの設定

「シェア」>「シェア」>「プロトコル」BUI ページについて

シェアのプロトコル - NFS

CLI を使用したシェアの NFS プロトコルの構成

シェアの NFS プロトコルのセキュリティーモードの構成

シェアの NFS プロトコルの文字セットエンコードの構成

シェアのプロトコル - SMB

シェアのプロトコル - iSCSI

シェアのプロトコル - HTTP

シェアのプロトコル - FTP

シェアのプロトコル - SFTP

「シェア」>「シェア」>「アクセス」BUI ページの操作

シェア - ルートディレクトリアクセス

シェア - アクセス権の選択

シェア - モード変更時の ACL 動作

シェア - ACL 継承動作

シェア - ルートディレクトリ ACL

シェア - スナップショット

BUI を使用したスナップショットの一覧表示

BUI を使用したプロジェクトレベルのスナップショットの作成

BUI を使用したシェア/LUN レベルのスナップショットの作成

BUI を使用したスナップショットの名前変更

BUI を使用したスナップショットの破棄

BUI を使用したスナップショットへのロールバック

BUI を使用したスナップショットのクローニング

BUI を使用したスナップショットのスケジュール

CLI を使用した手動スナップショット

CLI を使用したスナップショットの一覧表示

CLI を使用した手動スナップショットの作成

CLI を使用したスナップショットの名前変更

CLI を使用したスナップショットの破棄

CLI を使用したスナップショットへのロールバック

CLI を使用したスナップショットのクローニング

CLI を使用した依存クローンの一覧表示

CLI を使用した定期スナップショット

CLI を使用した定期スナップショットラベルの設定

レプリケーションの操作

レプリケーションについて

プロジェクトのレプリケーションターゲットについて

プロジェクトのレプリケーションアクションとパッケージについて

プロジェクトのレプリケーションストレージプールについて

プロジェクトとシェアのレプリケーションについて

レプリケーション構成の詳細について

レプリケーションの承認

レプリケーションの警告と監査イベント

レプリケーションおよびクラスタ化について

レプリケーションスナップショットとデータ整合性について

レプリケーションスナップショットの管理

iSCSI 構成とレプリケーションについて

クローンのレプリケーション

レプリケーション分析の使用

レプリケーション失敗について

アプライアンスのアップグレードとレプリケーションについて

レプリケーションアクションの作成および編集

BUI を使用したレプリケーションターゲットの作成および編集

CLI を使用したレプリケーションターゲットの作成および編集

BUI を使用したレプリケーションアクションの作成および編集

CLI を使用したレプリケーションアクションの作成および編集

レプリケーションパッケージの管理

BUI を使用したレプリケーションパッケージの管理

CLI を使用したレプリケーションパッケージの管理

レプリケーション更新の取り消し

レプリケーションパッケージの無効化

レプリケーションパッケージまたはシェアのクローニング

レプリケートされたファイルシステムのエクスポート

レプリケーションの切断

レプリケーションの方向を逆にする

レプリケーションパッケージの破棄

BUI を使用したレプリケーションの逆向き処理

障害回復のための BUI を使用したレプリケーションの逆向き処理

BUI を使用した本番システムからのレプリケーション再開のためのレプリケーションの逆向き処理

BUI を使用したレプリケーションでの静的ルートの強制的な使用

CLI を使用した受信レプリケーションプロジェクトのクローニング

シャドウ移行の操作

シャドウ移行について

シャドウファイルシステムの作成

バックグラウンド移行の管理

移行エラーの処理

移行の進行状況のモニタリング

移行の取り消し

シャドウファイルシステムのスナップショット取得

シャドウファイルシステムのバックアップ

シャドウファイルシステムのレプリケート

ローカルファイルシステムの移行

シャドウ移行分析の使用

CLI を使用したシャドウ移行の可能性のテスト

CLI を使用したアクティブな NFS サーバーからのデータの移行

プロジェクトの操作

BUI を使用したプロジェクトの管理

プロジェクトの使用状況統計

BUI を使用したプロジェクトの作成

CLI を使用したプロジェクトのナビゲーション

CLI を使用したプロジェクトの管理

CLI を使用したクラスタプールの選択

プロジェクトの CLI プロパティー

シェアプロジェクト全般の BUI ページ

プロジェクトのアクセス

プロジェクトのスナップショット

スキーマの操作

BUI を使用したスキーマの構成

BUI を使用したスキーマの構成

CLI を使用したスキーマの構成

データ暗号化の操作

データ暗号化ワークフロー

ローカルキーストア暗号化の構成 (BUI)

ローカルキーストア暗号化の構成 (CLI)

OKM キーストア暗号化の構成 (BUI)

OKM キーストア暗号化の構成 (CLI)

暗号化シェアの作成 (CLI)

プロジェクトの暗号化鍵の変更 (BUI)

プロジェクトの暗号化鍵の変更 (CLI)

シェアの暗号化鍵の変更 (BUI)

シェアの暗号化鍵の変更 (CLI)

暗号化鍵の削除 (BUI)

暗号化鍵の削除 (CLI)

ローカル鍵の復元 (CLI)

ローカル鍵をバックアップする方法 (CLI)

ローカル鍵を削除する方法 (CLI)

ローカル鍵を復元する方法 (CLI)

暗号化プロパティー

暗号化鍵の管理

鍵の管理

暗号化鍵の値について

暗号化エラーについて

暗号化のパフォーマンスへの影響

暗号化鍵のライフサイクル

暗号化データのバックアップと復元

暗号化シェアのレプリケート

アプリケーションと Oracle ZFS Storage Appliance の統合

スナップショットについて

スナップショットは、領域管理にとって興味深い問題を抱えています。スナップショットは、ある特定の時点でシェアによって参照される物理ブロックのセットを表します。最初は、このスナップショットで追加の領域が消費されることはありません。しかし、新しいデータが新しいシェア内で上書きされると、アクティブなシェア内のブロックには新しいデータのみが含まれ、古いブロックは最新 (および場合によっては古い方) のスナップショットによって「保持」されます。アクティブなシェア内で内容が分岐するにつれて、スナップショットが徐々に追加の領域を消費するようになる可能性があります。

ほかのシステムの中には、スナップショットが無償であるように見せかけたり、スナップショットデータを保持する専用の領域を「確保」したりすることで、スナップショットのコストを明示しないものがあります。そのようなシステムは、スナップショットに固有の基本的事実を無視しようとしています。所定のサイズのファイルシステムのスナップショットを取り、ファイルシステム内のデータを 100% 書き換える場合は、当然ながら、最初にファイルシステム内にあったデータの 2 倍のデータへの参照を維持する必要があります。スナップショットは空ではないため、ほかのシステムがこの事実を明示しないままにするには、領域がいっぱいになったときにスナップショットを黙って破棄するしかありません。多くの場合、これは非常に大きな問題を引き起こします。データを書き換える際にプロセスが異常な状態となって以前のスナップショットがすべて破棄され、そのプロセス内での復元が不可能になるためです。

Oracle ZFS Storage Appliance では、スナップショットのコストを常に明示しており、所定の環境の管理モデルにもっとも適合する方法でこの領域を管理するためのツールを用意しています。各スナップショットには、一意の領域と参照領域という 2 つの関連する領域統計があります。参照領域の量は、スナップショットが取られたときにファイルシステムによって消費された合計領域です。これは、スナップショットがすべてのデータブロックへの唯一の参照であり続けた場合に、そのスナップショットの理論上の最大サイズを表します。一意の領域は、現在のスナップショットによってのみ参照される物理領域の量を示します。スナップショットが破棄されると、一意の領域はプールの残りで使用できるようになります。すべてのスナップショットで消費される領域の量は、すべてのスナップショットにまたがる一意の領域の合計と同じではありません。1 つのシェアと 1 つのスナップショットがある場合、すべてのブロックは、そのスナップショット、シェア、またはその両方によって参照される必要があります。しかし、複数のスナップショットがある場合は、特定のスナップショットではなく、スナップショットの一部のサブセットによってブロックを参照できます。たとえば、ファイルを作成し、2 つのスナップショット X と Y を取り、そのファイルを削除して、別のスナップショット Z を取った場合、ファイル内のブロックは X と Y によって保持され、Z では保持されません。この場合、Z を破棄しても領域は解放されませんが、X と Y の両方を破棄すると解放されます。このことから、スナップショットを破棄すると、隣接したスナップショットによって参照される一意の領域が影響を受ける可能性があります。ただし、スナップショットで消費される領域の合計量は常に減少します。

使用状況の内訳も利用できますが、プロジェクトまたはシェアの合計サイズは、常にすべてのスナップショットによって消費される領域から成ります。割り当て制限と予約をプロジェクトレベルで設定すると、この合計領域全体に物理的な制約を強制できます。また、割り当て制限と予約をファイルシステムレベルで設定して、これらの設定を参照データのみまたは合計データに適用できます。割り当て制限と予約を参照データまたは合計物理データに適用するかどうかは、管理環境によって異なります。通常、ユーザーがスナップショットを管理していない (つまり、自動スナップショットスケジュールが設定されている) 場合には、割り当て制限の計算にスナップショットは含まれません。それ以外の場合、領域不足になっているのにファイルを削除できず、ユーザーが困惑する可能性があります。スナップショットの知識とそれらのスナップショットを管理する手段がなければ、管理者の介入なしにそのような状況を修復できなくなる可能性があります。このシナリオでは、スナップショットは、バックアップ機能を提供するためにシステムの動作に含まれるオーバーヘッドコストを表しています。一方、物理領域の要件に従ってユーザーが課金される環境もあります。その場合、スナップショットは、データセットの解約率を考慮して、ユーザーが要件を満たすある程度のバックアップを確保できる選択肢となります。このような環境では、スナップショットを含め、物理データの合計に基づいて割り当て制限を強制する方が理にかなっています。スナップショットのコストを理解すれば、ユーザーは (アプライアンスの専用のロールを使用して) スナップショットをアクティブに管理する手段を手に入れることができます。