マニュアルページセク ション 1M: システム管理コマンド

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更新: 2014 年 7 月
 
 

audit_warn(1M)

名前

audit_warn - 監査サービス警告スクリプト

形式

/etc/security/audit_warn option [arguments]

説明

audit_warn スクリプトは、監査サービスからの警告およびエラーメッセージを処理します。問題が発生すると、監査サービスは適切な引数を指定して audit_warn を呼び出します。オプション引数は問題のタイプを指定します。

システム管理者は、aliases(4)audit_warn というメールエイリアスを定義することにより、audit_warn 状況が発生した場合に通知されるメール受信者のリストを指定できます。audit_warn エイリアスを作成するユーザーは通常、audit ユーザーと root ユーザーです。

デフォルトのアクションは、audit_warn エイリアスにメールを送信し、daemon.alert 優先度の syslog にメールメッセージを送信することです。

システム管理者は、サイトの特定のニーズに応じて audit_warn スクリプトをカスタマイズできます。リリースでの変更を解決するために新しいリリースにアップデートする際には、注意を払うようにしてください。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

allhard count

すべての audit_binfile (5) ディレクトリファイルシステムのハード制限が count 回超過されたことを示します。メールスプールディレクトリがいっぱいにならないように、カウントが 1 の場合だけメールが送信されます。

allsoft

すべての audit_binfile (5) ディレクトリファイルシステムのソフト制限が超過されたことを示します。

ars message

監査リモートサーバーでエラーが発生したことを示します。

auditoff

監査サービスの実行中にカーネル監査サブシステムで障害が発生したことを示します。この場合、監査サービスは終了します。

config message

監査サービスが構成エラーを検出したことを示します。

hard directory

audit_binfile (5) ディレクトリファイルシステムのハード制限が超過されたことを示します。

hostname

監査サービスがローカルホスト名に関連付ける IP アドレスを見つけられなかったことを示します。代わりに「ループバック」アドレスが使用されました。監査トレール変換ツールがホスト名を正しく変換できない可能性があります。詳細については、/var/audit/debug を参照してください。監査サービスをリフレッシュ (audit –s) することで、IP アドレスの検索を再試行できます。

nostart

監査サブシステムシステムコールから障害が報告されているために監査を開始できなかったことを示します。

plugin name error count text

監査サービスプラグイン name の実行中にエラーが発生したことを示します。メールスプールディレクトリがいっぱいにならないように、カウントが 1 の場合だけメールが送信されます。エラータイプごとに異なるカウントが保持されます。text フィールドは、プラグインから渡された詳細なエラーメッセージを提供します。error フィールドは次のいずれかの文字列になります。

load_error

プラグイン name を読み込めません。

sys_error

リソース不足などのシステムエラーのため、プラグイン name が実行されていません。

config_error

構成エラーのため、プラグイン (バイナリファイルプラグイン audit_binfile (5) も含む) が読み込まれていません (auditconfig(1M) コマンドの –setplugin オプションを参照)。名前文字列は -- で、該当するプラグイン名がないことを示しています。

retry

プラグイン name から、一時的な障害が発生したことが報告されています。たとえば、audit_binfree.so プラグインは、retry を使ってすべてのディレクトリがいっぱいであることを示します。

no_memory

プラグイン name から、メモリー不足による障害が報告されています。

invalid

プラグイン name から、無効な入力を受け取ったことが報告されています。

failure

プラグイン name から、text で説明されているエラーが報告されました。

soft directory

audit_binfile (5) ディレクトリファイルシステムのソフト制限が超過されたことを示します。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
インタフェースの安定性
下記を参照

コマンドは「確実」です。スクリプトの内容は「不確実」です。/var/audit/debug の存在や内容は「非インタフェース」です。syslog とメール出力は「非インタフェース」です。

関連項目

logger(1), mailx(1), audit(1M), auditconfig(1M), auditd(1M), aliases(4), audit.log(4), syslog.conf(4), attributes(5), audit_binfile (5)

Oracle Solaris 11.2 でのシステムおよび接続されたデバイスのセキュリティー保護 の監査に関するセクションを参照してください。

この機能を使用できるのは、監査サービスが有効になっている場合だけです。

ハード制限とソフト制限は、audit_binfile (5) と監査リモートサーバーディレクトリのリスト、および構成された空き容量を処理します。現在アクティブなディレクトリが構成された空き容量を超えると、「ソフト」制限に達し、リスト内の次のディレクトリが試されます。現在アクティブなディレクトリの容量が使い果たされた場合は、「ハード」制限に達し、リスト内の次のディレクトリが試されます。

複数のリリースアップデートにまたがる変更を解決する場合の指針については、(SunOS ページではなく) pkg(5) のマニュアルページを参照してください。

perzone 監査ポリシーが設定されている場合、または perzone が設定されておらず、監査リモートサーバーが有効な場合、ローカルゾーンの /etc/security/audit_warn スクリプトが、ローカルゾーンの監査サービスのインスタンスからの通知に使用されます。perzone ポリシーが設定されておらず、かつ監査リモートサーバーがローカルゾーンで有効になっていない場合、すべての監査サービスエラーはグローバルゾーンの /etc/security/audit_warn のコピーにより生成されます。