/usr/lib/inet/in.dlmpd
in.dlmpd デーモンは、DLMP モードアグリゲーションに関するプローブベースの障害および修復検出を実行します。
デフォルトでは、すべての DLMP アグリゲーションに関するプローブベースの障害および修復検出が有効になります。アグリゲーション単位で無効にするには、アグリゲーションの「probe-enabled」リンクプロパティーを「false」に設定します。その場合、特定のアグリゲーションの基本ポートの健全性は、そのポートのリンク状態にのみ依存します。
プローブベースの障害検出を有効にしても、管理者がアグリゲーションの「probe-ip」リンクプロパティーを構成するまで、プローブベースの障害および修復検出は開始されません。このリンクプロパティーでは、発信元 IP アドレスとオプションのターゲット IP アドレスのリストを構成します。このリストの IP アドレスが (plumb されたプライマリまたは VNIC として) 構成されている場合、それらは in.dlmpd で ICMP プローブとして使用されます。IPv4 と IPv6 の両方がサポートされます。ただし、in.dlmpd はリンクローカルでない IPv6 アドレスを無視します。
DLMP アグリゲーションでは、「probe-ip」の構成と一致する各発信元 IP アドレスが基本ポートに関連付けられ、このポートを経由して発信元 IP アドレスのインバウンドおよびアウトバウンドトラフィック (ICMP プローブとその ack を含む) が送信されます。in.dlmpd デーモンは、構成されたターゲットに宛てたユニキャスト ICMP パケットを定期的に送出します。ターゲットが構成されていない場合、in.dlmpd は最初に特定の発信元 IP アドレスを含む ICMP マルチキャストパケットを送出してターゲットを検出します。in.dlmpd デーモンは、肯定応答または ICMP ack をモニターして、発信元 IP アドレスが関連付けられているポートの健全性を判定できます。特定のポートのターゲットがすべて到達不能になった場合、そのポートは「ICMP failed」として主張されます。ICMP プローブでそのポートから少なくとも 1 つのターゲットが到達可能である場合、そのポートは「ICMP active」としてマークされます。
「probe-ip」リンクプロパティーの構成方法、および構成された発信元 IP アドレスとアグリゲーションポートの関連付け方法によっては、「probe-ip」で構成されたどの発信元 IP アドレスにも関連付けられていないポートが存在する可能性があります。
これらのポートの健全性は、別のプローブメカニズムである推移的プローブによって判定されます。in.dlmpd デーモンは、「ICMP active」ポートと ICMP プローブを実行していないポートの間で定期的に独自のレイヤー 2 プローブを送受信します。ポートがいずれかの「ICMP active」ポートに到達できる場合、そのポートは「ICMP active」ポートと同じ「島」にあると主張され、同様にアクティブであると見なされます。これは「L2 active」と呼ばれます。
ポートは、「ICMP active」でも「L2 active」でもない場合に「failed」であると主張され、「ICMP active」または「L2 active」のいずれかである場合に「active」(または「recovered」) であると主張されます。
すべての基本ポートが「failed」状態である場合は、in.dlmpd デーモンによっていずれかの基本ポートがラウンドロビン方式で「ICMP prober」に指定され、潜在的な復旧を検出します。すべての ICMP プローブがこのポートのみを経由して送信されます。推移的プローブは従来どおり存続します。「ICMP prober」が ICMP プローブの成功を検出すると、そのポートはその島にあるほかのすべてのポートとともに「active」になります。
in.dlmpd デーモンサービスは、サービス管理機能 (smf(5)) によってサービス識別子の下で管理されます。
svc:/network/dlmp:default
有効化、無効化、または再起動要求など、このサービスに関する管理操作は、svcadm(1M) を使用して実行できます。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。
|
dladm(1M), dlstat(1M), svcadm(1M), attributes(5), smf(5), icmp(7P), icmp6(7P)