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更新: 2014 年 7 月
 
 

smbstat(1M)

名前

smbstat - Solaris SMB ファイルサーバーの統計情報の表示

形式

smbstat [-r [-n [-a | -z]] [-t] [-u] [-c] interval

説明

smbstat コマンドは、smbd(1M) サーバーの統計情報を表示します。smbstat には、後述するいくつかのオプションと、1 つのオペランド interval があります。interval が指定されている場合、最初の表示では、サーバーが起動されてからこのコマンドが入力されるまでの統計情報が取得されます。以降の表示では、最後の interval の統計情報が取得されます。

デフォルトでは、smbstat コマンドはすべての統計情報を表示します。

オプション

smbstat コマンドに含まれているオプションは、次のとおりです。

–c

カウンタを表示します。

–r

要求の統計情報を表示します。–r は次のオプションと組み合わせることができます。

–a

有効かどうかにかかわらず、すべてのタイプのサーバー要求の統計情報を表示します。サーバー要求には 256 のタイプがあります。–a オプションと –z オプションを同時に指定することはできません。

–n

アルファベット順に表示します。

–z

実際に受信された要求の統計情報を表示します。–a オプションと –z オプションを同時に指定することはできません。

–t

SMB サーバーのスループットを表示します。

–u

SMB サーバーの使用率を表示します。

詳細説明

smbstat コマンドは、下に示す見出しを表示します。あるコマンドで表示される見出しは、どのオプションが指定されたかによって異なります。これらの見出しには、統計情報のカテゴリに対応して、カウンタ、スループット、使用率、および (サーバー) 要求の 4 つのカテゴリがあります。

カウンタ

nbt

SMB NBT (NetBIOS-over-TCP) セッションの数。

tcp

SMB TCP セッションの数。

users

ログインしているユーザーの数。

trees

接続されているツリーの数。

files

開かれているファイルの数。

pipes

開かれているパイプの数。

スループット

rbytes/s

1 秒あたりに受信されたバイト数。

tbytes/s

1 秒あたりに送信されたバイト数。

reqs/s

1 秒あたりに処理された要求の数。

reads/s

1 秒あたりの読み取り要求の数。これは、SMB_COM_READSMB_COM_LOCK_AND_READSMB_COM_READ_RAW、および SMB_COM_READ_ANDX の各要求を合わせた数になります。

writes/s

1 秒あたりの書き込み要求の数。これは、SMB_COM_WRITESMB_COM_WRITE_AND_UNLOCKSMB_COM_WRITE_RAW、および SMB_COM_WRITE_AND_CLOSE の各要求を合わせた数になります。

使用率

wcnt

受信されたものの、SMB ワーカースレッドによって実行されるまで待機している要求の平均数。

rcnt

SMB ワーカースレッドによって同時に実行されている要求の平均数。

wtime

要求が SMB ワーカースレッドによって実行されるまで待機している平均時間。

rtime

要求の平均実行時間。

w%

少なくとも 1 つの要求が待機していた時間の割合 (パーセント)。

r%

少なくとも 1 つの要求が実行されていた時間の割合 (パーセント)。

u%

SMB サーバーの使用率の割合 (パーセント)。この数値は、rcnt / (max_worker_threads) として定義されます。

sat

サーバーが以前に飽和状態になっていたかどうかを示すフラグ。飽和は、u% == 100% として定義されます。

usr%

1 つまたは複数のプロセッサがユーザー空間内で費やした時間の割合 (パーセント)。

sys%

1 つまたは複数のプロセッサがカーネル空間内で費やした時間の割合 (パーセント)。

idle%

1 つまたは複数のプロセッサがアイドル状態であった時間の割合 (パーセント)。

要求

要求のタイプごとに、次の見出しが表示されます。

code

要求のコード (16 進数)。

%

特定のタイプの要求の割合 (パーセント)。

count

受信された要求の数。

rbytes/s

1 秒あたりに受信されたバイト数。

tbytes/s

1 秒あたりに受信されたバイト数。

req/s

1 秒あたりに処理された要求の数。

rt-mean

秒数での平均応答時間。

rt-stddev

応答時間の標準偏差。

使用例 1 オプションの組み合わせ

次のコマンドでは、–c–t、および –u オプションを組み合わせています。

% smbstat -ctu
nbt   tcp users trees files pipes
0     1     1     2    20     0

rbytes/s   tbytes/s    reqs/s     reads/s   writes/s
1.036e+02  1.298e+00  0.000e+00  0.000e+00  0.000e+00

wcnt       rcnt       wtime      rtime       w%   r%  u% sat usr% sys% idle%
4.317e-01  7.410e+00  2.461e-05  4.224e-04   31  100  0  no  0    76   24

終了ステータス

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

正常終了。

>0

エラーが発生した。

属性

次の属性についての詳細は、attributes(5) のマニュアルページを参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
service/file-system/smb
インタフェースの安定性
不確実
ユーティリティーの出力形式
インタフェースではない

関連項目

sharectl(1M), smbadm(1M), smbd(1M), attributes(5)