マニュアルページセク ション 1M: システム管理コマンド

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更新: 2014 年 7 月
 
 

poolstat(1M)

名前

poolstat - アクティブなプール統計情報の報告

形式

poolstat [-p pool-list] [-r rset-list] [-T u | d ] [interval [count]]
poolstat [-p pool-list] [-o format –r rset-list] 
     [-T u | d ] [interval [count]]

説明

poolstat ユーティリティーは、システム上のすべてのアクティブなプールを繰り返し検査します。選択された出力モードに基づいて統計情報を報告します。poolstat には、指定されたプールだけを検査するオプション、およびリソースセット固有の統計情報を報告するオプションが用意されています。

オプションが指定されていない場合、poolstat はすべてのプールを検査し、それらのリソースセットの基本的な統計情報を報告し、終了します。

表示書式

デフォルトの出力形式では、poolstat は 1 つのヘッダー行、およびプールごとに 1 行を出力します。行はプール ID とその名前で始まり、そのプールに接続されているプロセッサセットに関する統計データの列が続きます。

列の定義を次に示します。

id

プール ID。

pool

プール名。

rid

リソースセット ID。

rset

リソースセット名。

type

リソースセットタイプ。

min

最小リソースセットサイズ。

max

最大リソースセットサイズ。

size

現在のリソースセットサイズ。

used

リソースセットが現在どの程度使用されているかの指標。これは、リソースセットの使用率とそのサイズの積として計算されます。最後のサンプリング間隔中にリソースセットが再構成されている場合、この値は報告されないことがあります (-)。

load

リソースセットにかかっている負荷の絶対表現。このプロパティーの定義については、libpool(3LIB) を参照してください。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–o format

format が示す書式指定に従って統計情報を報告します。「表示書式」を参照してください。

–o オプションは引数としてリストを受け入れます。リストの項目は、コンマで区切られるか、あるいは引用符で囲まれてコンマかスペースで区切られます。

複数の –o オプションを指定できます。書式指定は、すべての書式オプション引数をスペースで区切って連結したものと解釈されます。

–o オプションは –r オプションと組み合わせて使用する必要があります。

–p pool-list

指定されたリストに名前があるプールだけを報告します。-r オプションも使用されている場合、このオプションは、指定されたリスト内のプールに属しているリソースセットだけを選択します。プールまたはリソースセットの統計情報は、プール名が pool-list に指定されているとおりの順序で報告されます。プールは名前または ID で指定できます。

–p オプションは引数としてリストを受け入れます。pool-list 内の項目はスペースでのみ区切ることができます。

–r rset-list

リソースセット統計情報を報告します。rset-list 引数が「all」の場合は、可能性のあるすべてのリソースセットタイプが選択されます。

–r オプションは引数としてリストを受け入れます。リストの項目は、コンマで区切られるか、あるいは引用符で囲まれてコンマかスペースで区切られます。

次のリソースセットタイプがサポートされています。

all

すべてのリソースセットタイプ

pset

プロセッサセット

–T u | d

タイムスタンプを表示します。

時間の内部表現の出力表現に u を指定します。time(2) を参照してください。 標準の日付フォーマットに d を指定します。date(1) を参照してください。

オペランド

次のオペランドがサポートされています。

count

統計情報を繰り返す回数。デフォルトでは、poolstat は統計情報を 1 回だけ報告します。

interval も count も指定されていない場合、統計情報は 1 回報告されます。interval が指定され count が指定されていない場合、統計情報は無期限に報告されます。

interval

サンプリング間隔 (秒)。

interval も count も指定されていない場合、統計情報は 1 回報告されます。interval が指定され count が指定されていない場合、統計情報は無期限に報告されます。

使用例 1 poolstat を使用する

次の例は、poolstat ユーティリティーからのデフォルトの出力を示しています。


% poolstat
                         pset
  id pool           size used load
   0 pool_default      4  3.6  6.2
   1 pool_admin        4  3.3  8.4

使用例 2 リソースセット統計情報を報告する

次の例は、リソースセット統計情報を報告します。

 
% poolstat -r pset
  id pool           type rid rset          min  max size used load
  0 pool_default    pset  -1 pset_default    1  65K    2  1.2  8.3
  1 pool_admin      pset   1 pset_admin      1    1    1  0.4  5.2
  2 pool_other      pset  -1 pset_default    1  65K    2  1.2  8.3

上の例の pset_default のように複数のプールに接続されているリソースセットは、複数回表示されます (プールごとに 1 回)。

使用例 3 出力をプールのリストに制限する

次の例は、出力をプールのリストに制限します。


% poolstat -p pool_default
                     pset
 id pool         size used load
 0 pool_default    8  5.3 10.3

% poolstat -p 'pool_admin pool_default'
                       pset
  id pool         size used load
  1 pool_admin      6  4.3  5.3
  0 pool_default    2  1.9  2.0

% poolstat -r all -p 'pool_admin pool_default'
  id pool            type rid rset          min  max size used load
  1 pool_admin      pset   1 pset_admin      1    1    1  0.9  2.3
  2 pool_default    pset  -1 pset_default    1  65K    2  2.0  2.0

使用例 4 出力をカスタマイズする

次の例は、出力をカスタマイズします。


% poolstat -r -o pool,rset,size,load
  pool            rset          size load
  pool_default    pset_default     4  4.5
  pool_admin      pset_admin       4  2.1

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

正常終了。

1

エラーが発生した。

2

無効なコマンド行オプションが指定された。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/resource-mgmt/resource-pools
インタフェースの安定性
確実

関連項目

libpool(3LIB), attributes(5)

Oracle Solaris 11.2 でのリソースの管理

リソースに関連付けられているシステム ID は、システムのリブート後またはリソース構成の変更後に変更される可能性があります。