/usr/bin/egrep [-bchilnsv] -e pattern_list [file...]
/usr/bin/egrep [-bchilnsv] -f file [file...]
/usr/bin/egrep [-bchilnsv] pattern [file...]
/usr/xpg4/bin/egrep [-bchilnqsvx] -e pattern_list [-f file] [file...]
/usr/xpg4/bin/egrep [-bchilnqsvx] [-e pattern_list] -f file [file...]
/usr/xpg4/bin/egrep [-bchilnqsvx] pattern [file...]
egrep ( expression grep) ユーティリティーは、ファイルの中の 文字パターンを検索し、 そのパターンを含む行をすべて出力します。egrep は、 パターンマッチング用に完全な正規表現 ( 英数字および特殊文字のフルセットを使用する文字列値による表現 ) を使用します。また、 高速決定性アルゴリズムを使用しており、 これは指数的に増加する領域を必要とすることもあります。
ファイルが指定されない場合は、 egrep は、標準入力を入力とみなします。 検索された各行は、 通常、標準出力に出力されます。複数の入力ファイルがある場合は、 検索された各行の前にファイル名が出力されます。
/usr/bin/egrep ユーティリティーは regexp(5) のマニュアルページに記述されているように、完全な正規表現を受け入れますが、\(、\)、\(、\)、\{、\}、\<、\> と \n を除きます。また次の各項目が追加されます。
後ろに + が付いている完全な正規表現。 これは、 その完全な正規表現が 1 回以上現れるものに一致します。
後ろに ? が付いている完全な正規表現。 これは、 その完全な正規表現が 0 回 または 1 回現れるものに一致します。
| または復帰改行 (NEWLINE) で区切られた複数の完全な正規表現。これは、どちらかの完全な正規表現と一致する文字列に一致します。
グループ化のために、 丸かっこ () で囲まれた完全な正規表現。
完全な正規表現の中で $、*、[、^、|、(、)、\ の各文字を使用する際には注意が必要です。これらの文字は、シェルにとっても特別な意味があるからです。完全な正規表現全体を単一引用符で囲む (´´) のがもっとも安全です。
演算子の優先順位は、[ ]、* ? +、連結、|、復帰改行の順です。
/usr/xpg4/bin/egrep ユーティリティーは、regex(5) のマニュアルページの「EXTENDED REGULAR EXPRESSIONS」の項で述べる 正規表現を使用します。
/usr/bin/egrep と /usr/xpg4/bin/egrep では次のオプションがサポートされています。
検索された各行の先頭にその行のブロック番号を付けます。文脈によりブロック番号を見つけ出す場合に便利です (最初のブロックは 0 です)。
一致したパターンを含む行の行数だけを出力します。
pattern_list (− で始まる完全な正規表現 ) を検索します。
file から完全な正規表現のリストを取り込みます。
複数ファイルの検索時にファイル名の出力を抑制します。
比較時に大文字と小文字を区別しません。
一致した行が 1 行でもあるファイルのファイル名だけを、 1 ファイルずつ復帰改行で区切って出力します。パターンが 2 度以上見つかるときは、ファイルの名前を繰り返しません。
各行の先頭にファイル内の行番号を付けます (最初の行は 1 です)。
エラーメッセージだけを表示します。 エラーステータスをチェックするのに有用です。
一致するパターンを含む行以外のすべての行を出力します。
次のオプションは、 /usr/xpg4/bin/egrep でのみサポートされています。
非出力。行が一致したかどうかに関わらず、 標準出力には何も書き出しません。入力行に一致した行があった場合、 0 の終了ステータスで処理を終了します。
固定文字列全体または正規表現と完全に一致する 入力行だけを、一致する行とみなします。
次のオペランドがサポートされています。
パターンを検索するファイルのパス名。file オペランドを指定しないと、標準入力が使用されます。
入力の検索時に用いるパターンを指定します。
入力の検索時に用いる 1 つまたは複数のパターンを指定します。このオペランドは、 –epattern_list と指定されたものとして扱われます。
ファイルが 2 ギガバイト ( 231 バイト) 以上ある場合の egrep の動作については、 largefile(5) を参照してください。
egrep の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(5) を参照してください。LC_COLLATE、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。
次の終了ステータスが返されます。
一致するものが 1 つ以上見つかりました。
一致するものが 1 つも見つかりませんでした。
( 一致するものが見つかった場合でも ) 構文エラーが検出された、 またはアクセスできないファイルがあった。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。
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fgrep(1), grep(1), sed(1), sh(1), attributes(5), environ(5), largefile(5), regex(5), regexp(5), XPG4(5)
理想的には、 grep コマンドは 1 つだけにすべきですが、広い範囲における消費領域と時間のかねあいに対応できるような 1 つのアルゴリズムはありません。
1 行は仮想記憶に使用できるサイズに 制限されています。
/usr/xpg4/bin/egrep ユーティリティーは /usr/xpg4/bin/grep –E と同一です。grep(1) を参照してください。移植性の必要なアプリケーションは、/usr/xpg4/bin/grep –E の方を使用してください。