マニュアルページセク ション 1: ユーザーコマンド

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更新: 2014 年 7 月
 
 

ncab2clf(1)

名前

ncab2clf - バイナリログファイルの共通ログファイル形式への変換

形式

/usr/bin/ncab2clf [-Dhv] [
-i input-file] [-o 
output-file] 
     [-b size] [-n 
number] [-s datetime]

説明

ncab2clf コマンドは、Solaris Network Cache and Accelerator (NCA) によって生成されたログファイルをバイナリ形式から共通ログファイル (CLF) 形式に変換するために使用します。input-file を指定しない場合、b2clfstdin を使用します。output-file を指定しない場合、出力は stdout に送られます。

オプション

–b

バイナリログファイルのブロック化 (K バイト単位) を指定します。デフォルトは 64K バイトです。

–D

ダイレクト I/O を無効にすることを指定します。

–h

使用法を表示します。

–i input-file

入力ファイルを指定します。

–n number

number 個の CLF レコードを出力します。

–o output-file

出力ファイルを指定します。

–s datetime

datetime で指定した日時より前のレコードをスキップします。日時は、CLF 形式または touch(1) ユーティリティーで指定された形式で指定できます。CLF 形式が優先されるため、ncab2clf はまず datetime を CLF とみなして解析します。

–v

詳細な出力を表示します。

使用例 1 バイナリファイルを共通ログファイル形式に変換する

次の例では、バイナリファイル /var//logs/.blf を共通ログファイル形式の /var//logs/.clf ファイルに変換しています。

example% ncab2clf -D -i /var/nca/logs/nca.blf -o /var/nca/logs/nca.clf


使用例 2 複数のログファイルを変換する

次のスクリプトを使用すると、複数のログファイルを変換できます。「*」で指定されるディレクトリには、ログファイルだけが含まれている必要があります。


!/bin/ksh
for filename in *
do
    ncab2clf -D < $filename > $filename.clf
done
使用例 3 raw デバイスで –s–n を使用する

次の例は、raw デバイスで ncab2clf を使用する方法を示しています。–n オプションを使用しない場合、デフォルトでファイルの先頭から末尾までのすべてのレコードが変換されます。–s で指定する日時は、次のように CLF 形式にします。

example% ncab2clf -s '10/Apr/2001:09:23:13' -n 100 < /dev/dsk/c2t1d0s6

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

ファイルが正常に変換されました。

>0

エラーが発生した。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/network/http-cache-accelerator
インタフェースの安定性
確実

関連項目

ncakmod(1), nca.if(4), ncakmod.conf(4), ncalogd.conf(4), attributes(5), nca(7d)

Oracle Solaris 11.2 ネットワークサービスの紹介

NCA によって生成されるバイナリログファイルは、サイズが非常に大きくなることがあります。サイズの大きなバイナリファイルを変換するときは、–b オプションを使用すると ncab2clf コマンドのパフォーマンスが向上します。

ダイレクト I/O は、書き込まれるデータがそれほど大きな単位にならない場合に有効です。ただし、–b オプションを使用して大きな単位でログファイルを変換する場合は、–D オプションを使用してダイレクト I/O を無効にするようにしてください。