Oracle® Solaris Studio 12.4: Fortran ユーザーズガイド

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更新: 2014 年 12 月
 
 

3.3 オプションのサマリー

このセクションでは、各コンパイラオプションを機能別に分類し、概略を説明します。詳細は、以降のセクションのページを参照してください。

SPARC および x64/x86 プラットフォーム両方ですべてのオプションを使用できないことに注意してください。使用可能かどうかについては、詳細オプションリファレンスのセクションで確認してください。

次の表に、f95 コンパイラオプションの概略を機能別に示します。この表には、廃止されたり使用されなくなったりしたオプションフラグは含まれていません。フラグによっては、複数の使用目的があるため、複数の個所に記載されているものがあります。

表 3-3  機能別コンパイラオプション
機能
オプションフラグ
コンパイルモード:
コンパイルのみ。実行可能ファイルを生成しません。
-c
ドライバが作成するコマンドを表示するが、コンパイルは行われません。
-dryrun
FORTRAN 77 拡張子および互換性をサポートします。
-f77
関連付けられた Fortran モジュールのコンパイルで内容が変更されないモジュールファイルは置換されません
-keepmod
コンパイル中に作成された一時ファイルを保持します。
-keeptmp
コンパイルされる .mod モジュールファイルを記述するためのパスを指定します。
-moddir=path
書き込むオブジェクト、ライブラリ、実行可能ファイルの名前を指定します。
-o filename
コンパイルし、アセンブリコードだけを生成します。
-S
実行可能プログラムからシンボルテーブルを除外します。
-s
エラーメッセージ以外のコンパイラメッセージを出力しません。
-silent
一時ファイルのディレクトリへのパスを定義します。
-temp=path
各コンパイルフェーズの経過時間を示します。
-time
コンパイラおよびそのフェーズのバージョン番号を示します。
-V
冗長メッセージを表示します
-v
標準外の別名を付ける状況を指定します。
-xalias=list
マルチプロセッサによるコンパイル
-xjobs=n
依存関係作成を生成します
-xM
(Oracle Solaris) オブジェクトファイルからのデバッグ情報を実行可能ファイルにリンクします
-xs
コンパイルされるコード:
外部名の末尾に下線を追加/抑制します。
-ext_names=x
インライン化するユーザー関数を指定します。
-inline=list
コンパイル位置独立コードを指定します。
-KPIC/-kpic
特定の数学ライブラリルーチンをインライン化します。
-libmil
(x86) レジスタベースの関数の引数のコピーをスタックに保存します
-preserve_argvalues
STOP で整数のステータス値をシェルに返します。
-stop_status[=yn]
コードアドレス空間を指定します。
-xcode=x
-inline と同義です
-xinline
コンパイラが関数呼び出しをインライン化するタイミングを判断するために使用するヒューリスティックを手動で変更します
-xinline_param
コンパイラによる関数のインライン化に関する報告を生成し、標準出力に書き込みます
-xinline_report
先読み命令を有効にします。
-xprefetch[=x]
オプションのレジスタを指定します。
-xregs=x
デフォルトのデータマッピングを指定します。
-xtypemap=x
データの境界整列:
COMMON ブロック内のデータの境界整列を指定します。
-aligncommon[=n]
強制的に COMMON ブロックデータの境界整列を行い、マルチワードのフェッチ/ストアを可能にします。
-dalign
全データを 8 バイト境界に強制的に整列させます。
-dbl_align_all
COMMON ブロックデータを 8 バイト境界に整列させます。
-f
リトルエンディアン式プラットフォームとビッグエンディアン式プラットフォーム間のファイルの共有をサポートします。
-xfilebyteorder
メモリーの境界整列と動作を指定します。
-xmemalign[=ab]
デバッグ:
実行時に添字の範囲検査を有効にします。
-C
dbx を使用するデバッグのためにコンパイルします。
-g
未宣言変数の検査を行います。
-u
!$PRAGMA ASSUME 表明を確認します。
-xassume_control=check
実行時のスタックオーバーフローを確認します。
-xcheck=stkovf
実行時の taskcommon の整合性検査を有効にします。
-xcommonchk
デバッグおよび可観測性情報の出力量を制御します
-xdebuginfo
パフォーマンスアナライザのためにコンパイルします。
-xF
ファイルの静的変数のグローバル化を制御します (関数は制御しません)
-xglobalize
参照されない関数および変数の定義を維持します
-xkeep_unref
相互参照リストを作成します
-Xlistx
オブジェクトファイルを使用せずにデバッグ機能を有効にします。
-xs
診断:
非標準の拡張機能を報告します。
-ansi
指定された警告メッセージを抑制します。
-erroff=
エラーメッセージとともにエラータグ名を表示します。
-errtags
コンパイラオプションのサマリーを表示します。
-flags, -help
コンパイラおよびその構成要素のバージョン番号を示します。
-V
冗長メッセージを表示します
-v
並列化メッセージを冗長表示します
-vpara
警告メッセージを表示/抑制します。
-wn
(Oracle Solaris) オブジェクトファイルからのデバッグ情報を実行可能ファイルにリンクします
-xs
リンクおよびライブラリ:
動的/静的ライブラリを許可します/要求します。
-Bx
動的/静的なライブラリのみのリンクを許可します。
-dy, -dn
動的 (共有オブジェクト) ライブラリを作成します。
-G
動的ライブラリの名前を指定します。
-hname
ディレクトリをライブラリ検索パスに追加します。
-Lpath
libname.a または libname.so というライブラリをリンクします
-lname
ライブラリ検索パスを実行可能プログラムに組み込みません。
-norunpath
実行時ライブラリの検索パスを実行可能プログラムに組み込みます。
-Rpath
インクリメンタルリンカー ild を使用不可にします。
-xildoff
最適化数学ライブラリをリンクします。
-xlibmopt
Sun のパフォーマンスライブラリをリンクします。
-xlic_lib=sunperf
各関数の開始前にメモリー領域を予約します
-xpatchpadding
動的に結合されているシンボルへの参照がプログラムに含まれているかどうかを指定します
-xunboundsym
リンカーのオプション
-zx
再配置のない閉じたライブラリを生成します。
-ztext
数値および浮動小数点:
非標準の浮動小数点の設定を使用します。
-fnonstd
非標準浮動小数点を選択します。
-fns
入力中に実行時浮動小数点オーバーフロー検査を有効にします。
-fpover
IEEE 浮動小数点丸めモードを選択します。
-fround=r
浮動小数点最適化レベルを選択します。
-fsimple=n
浮動小数点トラップモードを選択します。
-ftrap=t
書式付き入出力のための丸め方法を指定します。
-iorounding=mode
単精度定数を倍精度に変換します。
-r8const
区間演算を有効にし、適切な浮動小数点環境を設定します (-xinterval を含む)。
-xia[=e]
区間演算機能を有効にします。
-xinterval[=e]
最適化とパフォーマンス:
ループを解析して、データ依存関係を調べます。
-depend
オプションを一括で指定して最適化します。
-fast
プログラムが一度に複数のスレッド内で I/O を実行しないことを指定します。
-fserialio
最適化レベルを指定します
-On
効率的なキャッシュ使用のためにデータレイアウトをパディングします。
-pad[=p]
局所変数をメモリースタックに割り当てます。
-stackvar
ループ展開を有効にします
-unroll[=m]
相互手続きの最適化パスを呼び出します。
-xipo[=n]
最初のコンパイラ経由の受け渡し時には最適化されず、リンク時にのみ最適化されることによって、コンパイルの時間が短縮されます。
-xipo_build
#pragma OPT に最高レベルの最適化を設定します。
-xmaxopt[=n]
コンパイル後の最適化用にコンパイルします。
-xbinopt=prepare
コンパイラが生成する先読み命令を有効にするか、または調整します。
-xprefetch=list
先読み命令の自動生成をコントロールします。
-xprefetch_level=n
パフォーマンスプロファイルデータの生成または使用を有効にします。
-xprofile=p
メモリーベースのトラップが発生しないであろうと表明します。
-xsafe=mem
ドライバはリンク行で特殊なマップファイルをインクルードします。
-xsegment_align
コードサイズが増加する場合は、最適化を行いません。
-xspace
システム上で多数のプロセスが同時に実行されている状況でアプリケーションが実行されることを指定します。
-xthroughput
ベクトルライブラリ関数の呼び出しを自動的に作成します。
-xvector[=yn]
並列化:
DO ループの自動並列化を有効にします。
-autopar
-xopenmp=parallel と同義です
-fopenmp
ループの並列化情報を表示します。
-loopinfo
マルチスレッド用にプログラミングされたコードをコンパイルします。
-mt
OpenMP API ディレクティブを受け入れます。-xopenmp オプションフラグは、parallelnoopt、および none サブオプションキーワードを受け入れます。
-xopenmp[=keyword]
自動並列化でループ内の縮約操作を認識します。
-reduction
並列化メッセージを冗長表示します
-vpara
システム上で多数のプロセスが同時に実行されている状況でアプリケーションが実行されることを指定します。
-xthroughput
ソースコード:
プリプロセッサのシンボルを定義します
-Dname[=val]
プリプロセッサのシンボルの定義を取り消します
-Uname
拡張 (132 文字) ソース行を受け入れます。
-e
.F.F90、および .F95 のファイルにプリプロセッサを適用するが、コンパイルは行いません
-F
固定形式の Fortran 95 ソースを受け付けます。
-fixed
すべてのソースファイルを fpp プリプロセッサで先行処理します。
-fpp
自由形式の Fortran 95 ソースを受け付けます。
-free
ファイル検索パスにディレクトリを追加します。
-Ipath
モジュール検索パスにディレクトリを追加します。
-Mpath
大文字と小文字を区別します。
-U
ホレリスを実際の引数の文字として扱います。
-xhasc={yes|no}
使用するプリプロセッサ (cpp または fpp) を選択します。
-xpp[={fpp|cpp}]
再帰的な副プログラム呼び出しを許可します。
-xrecursive
ターゲットプラットフォーム:
32 または 64 ビットのメモリーモデルを指定します。
-m32 | —m64
オプティマイザにターゲットのプラットフォームを指定します。
-xarch=a
オプティマイザにターゲットのキャッシュプロパティーを指定します。
-xcache=a
オプティマイザにターゲットのプロセッサを指定します。
-xchip=a
オプティマイザにターゲットのプラットフォームを指定します。
-xtarget=a