Oracle® Solaris Studio 12.4: Fortran ユーザーズガイド

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更新: 2014 年 12 月
 
 

3.4.58 –m32 | –m64

コンパイルされたバイナリオブジェクトのメモリーモデルを指定します。

32 ビット実行可能ファイルおよび共有ライブラリを作成するには、-m32 を使用します。64 ビット実行可能ファイルおよび共有ライブラリを作成するには、-m64 を使用します。

ILP32 メモリーモデル (32 ビット intlongpointer データ型) は 64 ビット対応ではないすべての Solaris プラットフォームおよび Linux プラットフォームのデフォルトです。LP64 メモリーモデル (64 ビット long、ポインタデータ型) は 64 ビット対応の Linux プラットフォームのデフォルトです。-m64 は、LP64 モデルが使用可能なプラットフォームでのみ許可されます。

-m32 でコンパイルされたオブジェクトファイルまたはライブラリは、-m64 でコンパイルされたオブジェクトファイルまたはライブラリとリンクできません。

x64 プラットフォームで大量の静的データを持つアプリケーションを -m64 を使用してコンパイルするときは、-xmodel=medium も必要になることがあります。

一部の Linux プラットフォームは、ミディアムモデルをサポートしていません。

旧バージョンのコンパイラでは、-xarch で命令セットを選択することで、メモリーモデルの ILP32 または LP64 が暗黙に指定されていました。Solaris Studio 12 以降のコンパイラでは、このようなことはありません。ほとんどのプラットフォームでは、64 ビットオブジェクトを作成するのに、コマンド行に -m64 を追加するだけです。

Solaris では、-m32 がデフォルト値です。64 ビットプログラムをサポートしている Linux システムでは、-m64 -xarch=sse2 がデフォルト値です。