(SPARC) コンパイラのデータ空間プロファイリングのサポートを有効にします。
-xhwcprof を有効にすると、コンパイラは、プロファイル対象のロード命令およびストア命令と、それらが参照するデータ型および構造体メンバーをツールが関連付けるのに役立つ情報を、-g で生成されたシンボル情報と組み合わせて生成します。プロファイルデータは、ターゲットの命令空間ではなく、データ空間と関連付けられ、命令のプロファイリングだけでは入手の容易でない、動作に関する詳細情報が提供されます。
指定した一連のオブジェクトファイルを -xhwcprof を使用してコンパイルできますが、このオプションがもっとも役立つのは、アプリケーション内のすべてのオブジェクトファイルに適用したときです。このオプションによって、アプリケーションのオブジェクトファイルに分散しているすべてのメモリー参照を識別したり、関連付けたりするカバレージが提供されます。
コンパイルとリンクを別々に行う場合は、-xhwcprof をリンク時にも使用してくだ さい。
-xhwcprof=enable または -xhwcprof=disable のインスタンスは、同じコマンド行にある以前の -xhwcprof のインスタンスをすべてオーバーライドします。
-xhwcprof はデフォルトでは無効です。引数を指定せずに -xhwcprof と指定することは、-xhwcprof=enable と指定することと同等です。
-xhwcprof を使用する場合は最適化を有効にし、デバッグのデータ形式を dwarf (-xdebugformat=dwarf) に設定しておく必要があります。これは、現在の Oracle Solaris Studio コンパイラのデフォルトです。同じコマンド行に -xhwcprof と -xdebugformat=stabs を指定することはできません。
-xhwcprof は -xdebuginfo を使用して必要最低限のデバッグ情報を自動的に有効にするため、-g は必要ありません。
-xhwcprof と -g を組み合わせて使用すると、コンパイラに必要な一時ファイル記憶領域は、-xhwcprof と -g を単独で指定することによって増える量の合計を超えて大きくなります。
-xhwcprof は、次のようにさまざまなよりプリミティブなオプションに展開されるマクロとして実装されます。
-xhwcprof -xdebuginfo=hwcprof,tagtype,line -xhwcprof=enable -xdebuginfo=hwcprof,tagtype,line -xhwcprof=disable -xdebuginfo=no%hwcprof,no%tagtype,no%line
次のコマンドは example.f をコンパイルし、ハードウェアカウンタによるプロファイリングのサポートを指定し、DWARF シンボルを使用してデータ型と構造体メンバーのシンボリック解析を指定します。
f95 -c -O -xhwcprof -g example.f
ハードウェアカウンタによるプロファイリングの詳細は、『Oracle Solaris Studio パフォーマンスアナライザ』マニュアルを参照してください。