Oracle® Solaris Studio 12.4: Fortran ユーザーズガイド

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更新: 2014 年 12 月
 
 

3.4.140 -xknown_lib=library_list

既知のライブラリの呼び出しを認識します。

指定された場合は、既知のライブラリの参照をイントリンシクスとして扱い、ユーザー定義のバージョンを無視します。これによって、コンパイラは、ライブラリに関する情報に基づき、ライブラリルーチンの呼び出しを最適化します。

library_list には、現時点では blasblas1blas2blas3、および intrinsics に対する、コンマで区切られたキーワードのリストを指定します。コンパイラは次の BLAS1、BLAS2、および BLAS3 ライブラリルーチンを認識し、Sun のパフォーマンスライブラリの実装に適するように自由に最適化します。コンパイラは、これらのライブラリルーチンのユーザー指定バージョンを無視し、Sun Performance Library 中の BLAS ルーチンを使用するか、このルーチンをインライン化します。

Sun Performance Library にリンクするには —library=sunperf オプションが必要です。

-xknown_lib=
機能
blas1
コンパイラは次の BLAS1 ライブラリルーチンを認識します。
caxpy ccopy cdotc cdotu crotg cscal csrot csscal cswap dasum daxpy dcopy ddot drot drotg drotm drotmg dscal dsdot dswap dnrm2 dzasum dznrm2 icamax idamax isamax izamax sasum saxpy scasum scnrm2 scopy sdot sdsdot snrm2 srot srotg srotm srotmg sscal sswap zaxpy zcopy zdotc zdotu zdrot zdscal zrotg zscal zswap
blas2
コンパイラは次の BLAS3 ライブラリルーチンを認識します。
cgemv cgerc cgeru ctrmv ctrsv dgemv dger dsymv dsyr dsyr2 dtrmv dtrsv sgemv sger ssymv ssyr ssyr2 strmv strsv zgemv zgerc zgeru ztrmv ztrsv
blas3
コンパイラは次の BLAS3 ライブラリルーチンを認識します。
cgemm csymm csyr2k csyrk ctrmm ctrsm dgemm dsymm dsyr2k dsyrk dtrmm dtrsm sgemm ssymm ssyr2k ssyrk strmm strsm zgemm zsymm zsyr2k zsyrk ztrmm ztrsm
blas
すべての BLAS ルーチンを選択します。-xknown_lib=blas1,blas2,blas3 と同義です。
intrinsics
コンパイラは、Fortran 組み込みの明示的な EXTERNAL 宣言を無視します。このため、ユーザー定義組み込み関数ルーチンも無視されます。組み込み関数の名前のリストは、『Fortran ライブラリ・リファレンス』を参照してください。