Logical Domains Manager はドメインに割り当てられる物理リソースを自動的に選択します。また、Oracle VM Server for SPARC 3.2 ソフトウェアを使用すれば、上級管理者がドメインに割り当てるか削除する物理リソースを明示的に選択することもできます。
ユーザーが明示的に割り当てるリソースは名前付きリソースと呼ばれます。自動的に割り当てられるリソースは匿名リソースと呼ばれます。
注意 - 上級管理者でないかぎり、名前付きリソースは割り当てないでください。 |
物理リソースを制御ドメインおよびゲストドメインに明示的に割り当てることができます。制御ドメインはアクティブなままになるため、物理リソース割り当てを行う前に、オプションで制御ドメインを遅延再構成モードにできます。または、物理割り当てを行うと、遅延再構成が自動的にトリガーされます。制御ドメインでの物理リソースの管理を参照してください。物理リソースの制限については、ドメインでの物理リソース管理の制限を参照してください。
次の物理リソースを制御ドメインおよびゲストドメインに明示的に割り当てることができます。
物理 CPU。cid プロパティーを設定して、ドメインに物理コア ID を割り当てます。
cid プロパティーは、構成するシステムのトポロジについて知識のある管理者のみが使用するようにしてください。この高度な構成機能は、特定の割り当て規則を強制的に適用します。これは、システムのパフォーマンス全体に影響を与える可能性があります。
このプロパティーは次のいずれかのコマンドを実行して設定できます。
ldm add-core cid=core-ID[,core-ID[,...]] domain-name ldm set-core cid=core-ID[,core-ID[,...]] domain-name ldm rm-core [-f] cid=core-ID[,core-ID[,...]] domain-name
cid プロパティーの値としてコア ID を指定した場合、core-ID はドメインに対して明示的に割り当てられるか削除されます。
物理メモリー。mblock プロパティーを設定して、一連の隣接した物理メモリー領域をドメインに割り当てます。各物理メモリー領域は、物理メモリー開始アドレスとサイズで指定します。
mblock プロパティーは、構成するシステムのトポロジについて知識のある管理者のみが使用するようにしてください。この高度な構成機能は、特定の割り当て規則を強制的に適用します。これは、システムのパフォーマンス全体に影響を与える可能性があります。
このプロパティーは次のいずれかのコマンドを実行して設定できます。
ldm add-mem mblock=PA-start:size[,PA-start:size[,...]] domain-name ldm set-mem mblock=PA-start:size[,PA-start:size[,...]] domain-name ldm rm-mem mblock=PA-start:size[,PA-start:size[,...]] domain-name
ドメインに対して、メモリーブロックを割り当てるか削除するには、mblock プロパティーを設定します。有効な値には、コロン (:) で区切られた物理メモリー開始アドレス (PA-start) とメモリーブロックサイズ (size) が含まれます。
ドメインのリソース制約を表示するには、ldm list-constraints コマンドを使用できます。physical-bindings 制約はドメインに物理的に割り当てられているリソースタイプを指定します。ドメインが作成されると、物理リソースがそのドメインに割り当てられるまで、physical-bindings 制約が解除されます。
physical-bindings 制約は、次の場合に特定の値に設定されます。
mblock プロパティーが指定されている場合 memory
cid プロパティーが指定されている場合 core
cid と mblock の両方のプロパティーが指定されている場合 core,memory