Oracle® VM Server for SPARC 3.2 管理ガイド

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更新: 2015 年 5 月
 
 

ジャンボフレームの構成

Oracle VM Server for SPARC の仮想スイッチ (vsw) および仮想ネットワーク (vnet) デバイスで、1500 バイトを超えるペイロードサイズの Ethernet フレームをサポートできるようになりました。そのため、これらのドライバはネットワークのスループットを向上できるようになりました。

ジャンボフレームを有効にするには、仮想スイッチデバイスの最大転送単位 (MTU) を指定します。このような場合、仮想スイッチデバイスとその仮想スイッチデバイスにバインドされているすべての仮想ネットワークデバイスで、指定した MTU 値が使用されます。

仮想ネットワークデバイスで必要な MTU 値が仮想スイッチによってサポートされる MTU 値よりも小さい場合、仮想ネットワークデバイスに直接 MTU 値を指定できます。


注 - Oracle Solaris 10 5/09 OS では、物理デバイスの MTU は仮想スイッチの MTU と一致するように構成する必要があります。特定のドライバの構成については、Oracle Solaris リファレンスマニュアルのセクション 7D にある、そのドライバに対応するマニュアルページを参照してください。たとえば、Oracle Solaris 10 nxge ドライバの情報については、nxge(7D)のマニュアルページを参照してください。

まれに、ldm add-vnet または ldm set-vnet コマンドを使用して、仮想スイッチの MTU 値と異なる MTU 値を仮想ネットワークデバイスに指定する必要がある場合があります。たとえば、VLAN を仮想ネットワークデバイス上で構成し、VLAN の MTU の最大値が仮想スイッチの MTU 値よりも小さい場合、仮想ネットワークデバイスの MTU 値を変更する場合があります。デフォルトの MTU 値のみが使用されているドメインでは、ジャンボフレームをサポートしている vnet ドライバは必要ない場合があります。ただし、ジャンボフレームを使用する仮想スイッチにバインドされた仮想ネットワークデバイスがドメインに存在する場合、vnet ドライバがジャンボフレームをサポートしていることを確認してください。

ldm set-vnet コマンドを使用して仮想ネットワークデバイスで mtu 値を指定する場合、あとで仮想スイッチデバイスの MTU 値が更新されても、仮想ネットワークデバイスには更新値は伝播されません。仮想ネットワークデバイスを再度有効にして仮想スイッチデバイスから MTU 値を取得するには、次のコマンドを実行します。

primary# ldm set-vnet mtu= vnet-name domain-name

仮想ネットワークデバイスでジャンボフレームを有効にすると、その仮想ネットワークデバイスに割り当てられているハイブリッド I/O リソースでもジャンボフレームが自動的に有効になります。

制御ドメインでは、Logical Domains Manager が、ldm set-vsw および ldm set-vnet コ マンドによって設定された MTU 値を遅延再構成処理として更新します。制御ドメイン以外のドメインの MTU を更新するには、ドメインを停止してから ldm set-vsw または ldm set-vnet コマンドを実行して MTU 値を変更する必要があります。