Oracle® VM Server for SPARC 3.2 管理ガイド

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更新: 2015 年 5 月
 
 

ジャンボフレームを使用するように仮想ネットワークおよび仮想スイッチデバイスを構成する方法

  1. 制御ドメインにログインします。
  2. 管理者になります。
  3. 仮想ネットワークで使用する MTU の値を決定します。

    1500 - 16000 バイトの MTU 値を指定できます。指定する MTU は、仮想スイッチに割り当てられた物理ネットワークデバイスの MTU と一致する必要があります。

  4. 仮想スイッチデバイスまたは仮想ネットワークデバイスの MTU 値を指定します。

    次のいずれかの手順を実行します。

    • MTU を mtu プロパティーの値として指定することで、サービスドメインの新しい仮想スイッチデバイスでジャンボフレームを有効にします。

      primary# ldm add-vsw net-dev=device mtu=value vswitch-name ldom

      このコマンドは、仮想スイッチの構成に加えて、この仮想スイッチにバインドされる各仮想ネットワークデバイスの MTU 値を更新します。

    • MTU を mtu プロパティーの値として指定することで、サービスドメインの既存の仮想スイッチデバイスでジャンボフレームを有効にします。

      primary# ldm set-vsw net-dev=device mtu=value vswitch-name

      このコマンドは、仮想スイッチの構成に加えて、この仮想スイッチにバインドされる各仮想ネットワークデバイスの MTU 値を更新します。

使用例 11-10  仮想スイッチおよび仮想ネットワークデバイスでのジャンボフレームの構成
  • 次の例に、MTU 値が 9000 の新しい仮想スイッチデバイスを追加する方法を示します。この MTU 値は、仮想スイッチデバイスからすべてのクライアントの仮想ネットワークデバイスに伝播されます。

    まず、ldm add-vsw コマンドによって、仮想スイッチデバイス primary-vsw0 を MTU 値 9000 で作成します。ネットワークデバイス nxge 0 のインスタンス 0 は、net-dev プロパティーの値として指定されています。

    primary# ldm add-vsw net-dev=nxge0 mtu=9000 primary-vsw0 primary

    次に、ldm add-vnet コマンドによって、クライアントの仮想ネットワークデバイスをこの仮想スイッチ primary-vsw0 に追加します。仮想ネットワークデバイスの MTU は、バインドされている仮想スイッチから暗黙に割り当てられます。そのため、ldm add-vnet コマンドで mtu プロパティーの値を指定する必要はありません。

    primary# ldm add-vnet vnet01 primary-vsw0 ldom1

    実行している Oracle Solaris OS のバージョンに応じて、次を実行します。

    • Oracle Solaris 10 OS: ifconfig コマンドによって、サービスドメイン primary に仮想スイッチインタフェースが作成されます。ifconfig vsw0 コマンドの出力には、mtu プロパティーの値が 9000 であることが示されます。

      primary# ifconfig vsw0 plumb
      primary# ifconfig vsw0 192.168.1.100/24 up
      primary# ifconfig vsw0
      vsw0: flags=201000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4,CoS> mtu 9000 index 5
              inet 192.168.1.100 netmask ffffff00 broadcast 192.168.1.255
              ether 0:14:4f:fa:0:99

      ifconfig コマンドによって、ゲストドメイン ldom1 に仮想ネットワークインタフェースが作成されます。ifconfig vnet0 コマンドの出力には、mtu プロパティーの値が 9000 であることが示されます。

      primary# ifconfig vnet0 plumb
      primary# ifconfig vnet0 192.168.1.101/24 up
      primary# ifconfig vnet0
      vnet0: flags=201000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4,CoS> mtu 9000 index 4
              inet 192.168.1.101 netmask ffffff00 broadcast 192.168.1.255
              ether 0:14:4f:f9:c4:13
    • Oracle Solaris 11 OS: プライマリインタフェースの mtu プロパティー値を表示するには、ipadm コマンドを使用します。

      # ipadm show-ifprop -p mtu net0
      IFNAME PROPERTY PROTO PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE
      net0   mtu      ipv4  rw   9000    -- 	      9000    68-9000

      ipadm コマンドによって、ゲストドメイン ldom1 に仮想ネットワークインタフェースが作成されます。ipadm show-ifprop コマンドの出力には、mtu プロパティーの値が 9000 であることが示されます。

      primary# ipadm create-ip net0
      primary# ipadm create-addr -T static -a 192.168.1.101/24 net0/ipv4
      primary# ipadm show-ifprop -p mtu net0
      IFNAME PROPERTY PROTO PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE
      net0   mtu      ipv4  rw   9000    --         9000    68-9000
  • 次の例に、インタフェースの MTU を 4000 に変更する方法を示します。

    インタフェースの MTU は、Logical Domains Manager によってデバイスに割り当て られた MTU よりも小さい値にのみ変更できます。この方法は、VLAN が構成されていて各 VLAN インタフェースに異なる MTU が必要なときに便利です。

    • Oracle Solaris 10 OS: ifconfig コマンドを使用します。

      primary# ifconfig vnet0 mtu 4000
      primary# ifconfig vnet0
      vnet0: flags=1201000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4,CoS,FIXEDMTU>
      mtu 4000 index 4
              inet 192.168.1.101 netmask ffffff00 broadcast 192.168.1.255
              ether 0:14:4f:f9:c4:13
    • Oracle Solaris 11 OS: ipadm コマンドを使用します。

      primary# ipadm set-ifprop -p mtu=4000 net0
      primary# ipadm show-ifprop -p mtu net0
      IFNAME PROPERTY PROTO PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE
      net0   mtu      ipv4  rw   4000    --         9000    68-9000