Oracle® VM Server for SPARC 3.2 管理ガイド

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更新: 2015 年 5 月
 
 

Inter-Vnet LDC チャネル

    デフォルトで、Logical Domains Manager は、次の方法で LDC チャネルを割り当てます。

  • LDC チャネルは、仮想ネットワークデバイスと仮想スイッチデバイス間に割り当てられます。

  • LCD チャネルは、同じ仮想スイッチデバイス (inter-vnet) に接続される仮想ネットワークデバイスの組み合わせごとに割り当てられます。

inter-vnet LDC チャネルは、ゲスト間に高度な通信パフォーマンスを確立するために、仮想ネットワークデバイスが直接通信するように構成されます。ただし、1 つの仮想スイッチデバイス内で仮想ネットワークデバイスの数が増加すると、inter-vnet 通信に必要な LCD チャネルの数も急激に増加します。

指定の仮想スイッチデバイスに接続されたすべての仮想ネットワークデバイスに対して、inter-vnet LDC チャネルの割り当てを有効または無効にすることを選択できます。この割り当てを無効にすると、数が限られている LDC チャネルの消費量を削減できます。

    この割り当てを無効にすることは、次のような状況で役立ちます。

  • ゲスト間の通信パフォーマンスが最優先の重要事項ではない

  • 1 台の仮想スイッチデバイスに多数の仮想ネットワークデバイスが必要である

inter-vnet チャネルを割り当てないことで、仮想 I/O デバイスをゲストドメインに追加するために、より多くの LDC チャネルが利用可能になります。


注 - システム内の仮想ネットワークデバイス数の増加よりも、ゲスト間のパフォーマンスの重要性が高い場合は、inter-vnet LDC チャネルの割り当てを無効にしないでください。

ldm add-vsw および ldm set-vsw コマンドを使用すると、inter-vnet-link プロパティーに on または off の値を指定できます。

次の図は、3 つの仮想ネットワークデバイスを保有する一般的な仮想スイッチを表します。inter-vnet-link プロパティーが on に設定されていると、inter-vnet LDC チャネルが割り当てられていることを意味します。vnet1 および vnet2 間でのゲスト間通信は、仮想スイッチを経由せずに直接実行されます。

図 11-3  Inter-Vnet チャネルを使用する仮想スイッチの構成

image:図は、inter-vnet チャネルを使用する仮想スイッチ構成を示しています。

次の図では、同じ仮想スイッチ構成の inter-vnet-link プロパティーが off に設定されています。Inter - vnet LDC チャネルは割り当てられていません。inter-vnet-link プロパティーが on に設定された場合よりも少ない LDC チャネルが使用されます。 この構成では、vnet1 および vnet2 間のゲスト間通信は vsw1 を経由する必要があります。


注 - inter-vnet LDC チャネルの割り当てを無効にしても、ゲスト間の通信は妨げられません。代わりに、すべてのゲスト間の通信トラフィックは、1 つのゲストドメインから別のゲストドメインへ直接移動するのではなく、仮想スイッチを経由します。

図 11-4  Inter-Vnet チャネルを使用しない仮想スイッチの構成

image:図は、inter-vnet チャネルを使用しない仮想スイッチの構成を示しています。