Oracle® VM Server for SPARC 3.2 管理ガイド

印刷ビューの終了

更新: 2015 年 5 月
 
 

Oracle VM Server for SPARC P2V ツールの概要

    Oracle VM Server for SPARC Physical-to-Virtual (P2V) 変換ツールは、既存の物理システムを、チップマルチスレッディング (CMT) システム上の論理ドメインでOracle Solaris 10 OS を実行する仮想システムに自動的に変換します。Oracle Solaris 10 OS または Oracle Solaris 11 OS を実行している制御ドメインから ldmp2v コマンドを実行して、次のソースシステムのいずれかを論理ドメインに変換することができます。

  • Solaris 8、Solaris 9、または Oracle Solaris 10 OS を実行している、任意の sun4u SPARC ベースのシステム

  • Oracle Solaris 10 OS を実行しているが、論理ドメインでは実行していない sun4v システム


注 - ldmp2v コマンドは、ZFS ルートがある Oracle Solaris 10 OS または Oracle Solaris 11 OS を実行する SPARC ベースのシステムをサポートしません。

    物理システムから仮想システムへの変換は、次のフェーズで実行されます。

  • 収集フェーズ。物理ソースシステムで実行します。収集フェーズでは、ソースシステムについて収集された構成情報に基づいて、ソースシステムのファイルシステムイメージが作成されます。

  • 準備フェーズ。ターゲットシステムの制御ドメイン上で実行されます。準備フェーズでは、収集フェーズで収集された構成情報に基づいて、ターゲットシステムに論理ドメインが作成されます。ファイルシステムイメージは、1 つ以上の仮想ディスクに復元されます。P2V ツールを使用して、プレーンファイルまたは ZFS ボリュームに仮想ディスクを作成できます。また、物理ディスクや LUN、または作成したボリュームマネージャーのボリュームに仮想ディスクを作成することもできます。このイメージは、論理ドメインとして動作できるように変更されます。

  • 変換フェーズ。ターゲットシステムの制御ドメイン上で実行されます。convert フェーズで、標準の Oracle Solaris アップグレードプロセスを使用することにより、作成された論理ドメインが、Oracle Solaris 10 OS を実行する論理ドメインに変換されます。

P2V ツールについては、ldmp2v(1M) のマニュアルページを参照してください。

次のセクションからは、物理システムから仮想システムへの変換が実行される方法について説明します。