パフォーマンスレジスタアクセス制御機能により、パフォーマンスレジスタの特定のグループに対するドメインのアクセス権を取得、設定、および設定解除できます。
ldm add-domain コマンドと ldm set-domain コマンドを使用して、perf-counters プロパティーの値を指定します。perf-counters 値が指定されていない場合、この値は htstrand になります。ldm(1M) マニュアルページを参照してください。
perf-counters プロパティーには次の値を指定できます。
ドメインに対し、そのドメインに割り当てられたリソースがアクセスできるグローバルパフォーマンスカウンタへのアクセスを許可します。グローバルパフォーマンスカウンタに同時にアクセスできるドメインは 1 つだけです。この値は単独で指定することも、strand または htstrand 値と一緒に指定することもできます。
ドメインに対し、そのドメインに割り当てられた CPU 上に存在するストランドパフォーマンスカウンタへのアクセスを許可します。この値と htstrand 値を一緒に指定することはできません。
strand 値と同様に動作し、さらにそのドメインに割り当てられた CPU 上のハイパー権限モードイベントの計測を可能にします。この値と strand 値を一緒に指定することはできません。
すべてのパフォーマンスカウンタへのすべてのアクセスを無効にするには、perf-counters= を指定します。
ハイパーバイザにパフォーマンスアクセス機能がない場合、perf-counters プロパティーを設定しようとすると失敗します。
ldm list -o domain コマンドと ldm list -e コマンドは、perf-counters プロパティーの値を表示します。パフォーマンスアクセス機能がサポートされていない場合、perf-counters 値は出力に表示されません。
使用例 13-11 ドメインの作成およびそのパフォーマンスレジスタアクセスの指定global レジスタセットにアクセスできる新しい ldg0 ドメインを作成します。
primary# ldm add-domain perf-counters=global ldg0使用例 13-12 ドメインのパフォーマンスレジスタアクセスの指定
ldg0 ドメインが global および strand レジスタセットにアクセスできることを指定します。
primary# ldm set-domain perf-counters=global,strand ldg0使用例 13-13 ドメインがどのレジスタセットにもアクセスできないことの指定
ldg0 ドメインがどのレジスタセットにもアクセスできないことを指定します。
primary# ldm set-domain perf-counters= ldg0使用例 13-14 パフォーマンスアクセス情報の表示
次の例は、ldm list -o domain コマンドを使用してパフォーマンスアクセス情報を表示する方法を示します。
次の ldm list -o domain コマンドは、global および htstrand パフォーマンス値が ldg0 ドメインで指定されていることを示します。
primary# ldm list -o domain ldg0 NAME STATE FLAGS UTIL NORM ldg0 active -n---- 0.0% 0.0% SOFTSTATE Solaris running UUID 062200af-2de2-e05f-b271-f6200fd3eee3 HOSTID 0x84fb315d CONTROL failure-policy=ignore extended-mapin-space=on cpu-arch=native rc-add-policy= shutdown-group=15 perf-counters=global,htstrand DEPENDENCY master= PPRIORITY 4000 VARIABLES auto-boot?=false boot-device=/virtual-devices@100/channel-devices@200/disk@0:a /virtualdevices@100/channel@200/disk@0 network-boot-arguments=dhcp,hostname=solaris, file=http://10.129.241.238:5555/cgibin/wanboot-cgi pm_boot_policy=disabled=0;ttfc=2000;ttmr=0;
次の ldm list -p -o domain コマンドは、前の例と同じ情報を解析可能な形式で示します。
primary# ldm list -p -o domain ldg0 VERSION 1.12 DOMAIN|name=ldg0|state=active|flags=normal|util=|norm_util= UUID|uuid=4e8749b9-281b-e2b1-d0e2-ef4dc2ce5ce6 HOSTID|hostid=0x84f97452 CONTROL|failure-policy=reset|extended-mapin-space=on|cpu-arch=native|rc-add-policy=| shutdown-group=15|perf-counters=global,htstrand DEPENDENCY|master= VARIABLES |auto-boot?=false |boot-device=/virtual-devices@100/channel-devices@200/disk@0 |pm_boot_policy=disabled=0;ttfc=2500000;ttmr=0;