SPARC ホストサーバーでのブート動作の設定
Oracle ILOM には、システム管理者がホスト制御情報を表示したり、オプションでシステムのブート動作を制御するプロパティーを設定したりするために使用できる一連の SPARC サーバープロパティーが用意されています。
システム管理者は、Oracle ILOM の CLI または Web インタフェースからホスト制御情報を表示したり、構成可能な SPARC サーバーブートプロパティーを設定したりできます。これらのプロパティーの詳細は、次の表を参照してください。
注 - 次の表には、マルチドメイン SPARC サーバーの CLI パスは提供されていません。これらの種類のサーバーでは、次の表に示されている CLI パスの先頭に /Servers/PDomains/PDomain_n を追加してください。マルチドメイン SPARC サーバーでのこれらアクションの実行に関する詳細は、サーバーの管理ガイドを参照してください。
表 70 SPARC 管理対象サーバーのホスト制御情報およびブートのプロパティー
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Host Control Information
/HOST |
読み取り専用プロパティー |
SPARC サーバーの次のホスト制御情報を表示します:
MAC Address - 管理対象デバイスに割り当てられた Ethernet MAC アドレスを表示します。
Hypervisor Version - Hypervisor ファームウェアのバージョンを表示します。
OBP - OpenBoot PROM (OBP) ファームウェアのバージョンを表示します。
POST Version - 現在の POST のバージョンを表示します。
SysFW Version - 現在インストールされている Oracle ILOM ファームウェアのバージョンを表示します。
Host Status - ホストオペレーティングシステムの現在の電源状態を表示します。
「Host Control Information」の CLI 構文:
show /HOST |
Auto Restart Policy
(autorestart=) |
Reset |
Reset |Dump Core|None
Oracle ILOM に、ホストオペレーティングシステムがハングアップした場合にどのアクションを実行するかを指示するために設定します。
Reset (デフォルト) – ウォッチドッグタイマーが期限切れになると、Oracle ILOM は Oracle Solaris ゲストをリセットしようとします。
None – Oracle ILOM は警告を発行する以外、どのアクションも実行しません。
Dump Core – Oracle Solaris ウォッチドッグタイマーが期限切れになると、Oracle ILOM はオペレーティングシステムのコアダンプを強制的に実行しようとします。
「Auto Restart Policy」の CLI 構文:
set /HOST autorestart=reset|dumpcore|none |
Auto Run on Error
(autorunonerror=) |
Poweroff |
None| Powercycle| Poweroff
注 -
SPARC M5 シリーズサーバーおよび一部の M7 シリーズサーバーでは、「Powercycle」がデフォルト設定です。
ホストで再起動が必要なエラーが発生した場合に実行されるアクション。
None - 致命的なエラーが検出された場合は、どのアクションも実行しません。
Powercycle - 致命的なエラーが検出された場合は、ホストの電源が再投入されます。
Poweroff (デフォルト) - 致命的なエラーが発生した場合にホストの電源は切断されます。
「Auto Run on Error」の CLI 構文:
set /HOST autorunonerror=none|powercycle|poweroff
注 - T-3 シリーズサーバーなどの以前の Oracle SPARC サーバーの場合、このプロパティーは autorunonerror=true|false です。true に設定すると、致命的なエラーが発生した場合にホストの電源は切断後ただちに投入されます。false (デフォルト) に設定すると、致命的なエラーが発生した場合にホストの電源は切断されます。 |
Boot Timeout
(boottimeout=) |
0 (タイマーが無効) |
0 から 36000 までの整数 (秒)
SPARC サーバーのブートタイマーのタイムアウト値を設定します。
「Boot Timeout」の CLI 構文:
set /HOST boottimeout=0 to 360000 |
Boot Restart Policy
(bootrestart=) |
None (ポリシーが無効) |
None|Reset
システムがタイムアウトしたときに Oracle ILOM が SPARC サーバーを再起動するかどうかを設定します。
「Boot Restart Policy」の CLI 構文:
set /HOST bootrestart=reset|none |
Max Boot Fails Allowed
(maxbootfails=) |
3 (試行回数) |
0 から 10000 までの整数 (試行回数)
Oracle Solaris のブートプロセスが失敗したときに許可される最大試行回数を設定します。
max boot fail が示す試行回数内でホストが正常にブートしない場合、ホストは電源が切断または再投入されます (boot fail recovery の設定によって異なる)。いずれの場合も、boot timeout は 0 (ゼロ秒) に設定され、その後のホスト再起動の試行は無効になります。
「Max Boot Fails Allowed」の CLI 構文:
set /HOST maxbootfails=0 to 10000 |
Boot Fail Recovery
(bootfailrecovery=) |
Poweroff |
Powercycle |Poweroff | None
このプロパティーを設定すると、最大ブート試行回数に達したあとでブートプロセスが失敗したときに Oracle ILOM が実行する処理が設定されます。
Poweroff (デフォルト) - 許容される最大ブート試行回数に達すると、Oracle ILOM は SPARC サーバーの電源を切断します。
Powercycle - 許容される最大ブート試行回数に達すると、Oracle ILOM は SPARC サーバーの電源を再投入します。
None -「Boot Fail Recovery」プロパティーが無効になります。
「Boot Fail Recovery」の CLI 構文:
set /HOST bootfailrecovery=off|none|powercycle |
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