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Oracle® ZFS Storage Appliance 管理ガイド、Release OS8.8.x

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更新: 2021 年 8 月
 
 

レプリケーションアクションのプロパティー

次の表で説明するように、BUI と CLI のレプリケーションアクションプロパティーは異なります。


注 -  レプリケーションアクションのプロパティーを変更した場合、特に指定されないかぎり、新しい設定は次回のレプリケーション更新で有効になります。

次の表では、BUI と CLI の両方で使用できるレプリケーションアクションのプロパティーについて説明します。

表 143  レプリケーションアクションのプロパティー (BUI および CLI)
BUI のプロパティー
CLI のプロパティー
説明
圧縮の無効化
compression
レプリケーションストリームは、デフォルトで圧縮されます。圧縮が別の方法 (WAN アクセラレータなど) で提供される場合は無効にします。詳細は、圧縮レプリケーションを参照してください。
遠隔ターゲット
distant_target
複数ターゲット逆転およびカスケードレプリケーション構成で、これは潜在的ソースでの逆転時のトポロジ変換を定義します。potential_targetTRUE の場合、プロジェクトレベルのカスケードしていないアクションにのみ設定できます。詳細は、カスケードレプリケーションを参照してください。
更新頻度
continuous
BUI では、「更新頻度」で「定期」または「連続」を選択します。CLI では、continuous プロパティーを true または false に設定します。詳細は、レプリケーションの更新頻度を参照してください。
複製解除の有効化
dedup
設定すると、レプリケーションストリームで複製解除が有効になります。詳細は、複製解除されたレプリケーションを参照してください。
電源アイコンimage:電源アイコンを示す図
enabled
有効 (CLI では true) になっている場合は、レプリケーション更新を送信できます。無効 (CLI では false) になっている場合、電源アイコン image:電源アイコンを示す図 は強調表示されず、レプリケーション更新を送信できません。
エクスポートデータパス
export_path
nfs://server/path の形式を使用して、このアクションの NFS シェアへのパスを指定します。このプロパティーは、レプリケーションストリームを NFS サーバー上のファイルにエクスポートします。このファイルはリモートターゲットサイトに物理的に移動してから、レプリケーションターゲットにインポートできます。手順は、「オフラインレプリケーションの作成」BUICLIを参照してください。
クローン元をデータとして含める
include_clone_origin_as_data
ターゲットのレプリケーションパッケージの外部にあるシェアからクローンが作成された各シェアのレプリケーションを制御します。クローンの元のスナップショットのデータの完全なコピーをクローンのレプリカに挿入するには、このオプションを選択します。このオプションを選択解除すると、外部の元のスナップショットから作成されるクローンは、レプリケーションターゲットのプールにあるクローンの元のスナップショットのレプリカとストレージを共有します。ストレージを共有すると領域が節約されますが、レプリケーションターゲットに外部のクローンの元のスナップショットが含まれていない場合、クローンのレプリケーションに失敗します。詳細については、レプリケーションパッケージまたはシェアのクローニングを参照してください。
スナップショットを含める
include_snaps
レプリケーション更新に非レプリケーションスナップショットを含めるかどうかを決定します。詳細については、レプリケーションスナップショットの管理を参照してください。
帯域幅の制限
max_bandwidth
このレプリケーション更新の最大速度を指定します (ネットワーク上で 1 秒あたりに転送されるデータ量で表す)。このプロパティーは、特に最初のレプリケーション更新中に、帯域幅を制限するために使用します。レプリケーション更新中にこのプロパティーを変更した場合、新しい設定はただちに有効になります。
プール
pool
このプロジェクトのレプリケーション先となるターゲット上のストレージプール。このプロパティーは、アクションを最初に構成するときに指定し、そのあとは表示されません。
潜在的ソース
potential_source
複数ターゲット逆転が構成されている場合、対応するターゲットがパッケージの逆転を実行できます。プロジェクトレベルのカスケードしていないアクションにのみ設定できます。詳細は、複数ターゲット逆転を参照してください。
回復ポイント目標 [_] 時間の単位
recovery_point_objective
障害またはメジャーな停止の場合の、最大許容データ損失量を指定します。回復ポイント目標 (RPO) は、日、時間、分、または秒として指定できます。このプロパティーは、レプリケーションアクションを作成または編集するときに設定します。このプロパティーは、レプリカ遅延警告およびエラーアラートと組み合わせてのみ使用されます。
回復ポイント目標のレプリカ遅延エラーアラート [_] %
replica_lag_error_alert
RPO の割合として表される制限を指定します。レプリカ遅延が指定された制限を超えたときに、ソースアプライアンスがメジャーなアラートを生成します。レプリカ遅延がこの値を下回ると、マイナーなアラートでレプリカ遅延がエラー制限内であることが示されます。
回復ポイント目標のレプリカ遅延警告アラート [_] %
replica_lag_warning_alert
RPO の割合として表される制限を指定します。レプリカ遅延が指定された制限を超えたときに、ソースアプライアンスがマイナーなアラートを生成します。レプリカ遅延がこの値を下回ると、マイナーなアラートでレプリカ遅延が警告制限内であることが示されます。
ターゲットでユーザーのスナップショットを保持する
retain_user_snaps_on_target
スナップショットがソースアプライアンスで破棄されたあとでも、関連するアクションのレプリケーションターゲットにユーザー生成のスナップショットを保持します。ターゲットに保持されたスナップショットは、ディスク間やデータのバックアップソリューションの一部として利用できます。詳細は、ユーザー生成スナップショットの管理を参照してください。
ターゲット
target
レプリケーションのターゲットシステムを表す一意の識別子。このプロパティーは、アクションを最初に構成するときに指定し、編集はできません。
ターゲットパッケージ ID
target_pkgid
読み取り専用。ターゲットアプライアンスのレプリケーションパッケージの ID。OS8.8.0 以降では、package idaction id は一部の状況で一致しないことがあります。
ターゲットプール
target_pool
このプロジェクトのレプリケーション先となるターゲット上のストレージプール。このプロパティーは、既存のレプリケーションアクションを編集するときに表示されます。
SSL 暗号化の有効化
use_ssl
設定した場合、SSL を使用してワイヤ上のデータを暗号化します。この機能を使用すると、アクション単位のレプリケーションのパフォーマンスに影響することがあります。
更新カスケード遅延
update_cascade_delay
カスケードレプリケーションのスケジュールオプション after_update とともに使用される場合、更新が遅延されます。BUI では、「更新後」が選択されたときに、「カスケードスケジュール」の下にあります。詳細は、カスケードレプリケーションを参照してください。

次の表では、CLI のみで使用できるレプリケーションアクションのプロパティーについて説明します。これらのプロパティーはすべて読み取り専用です。

表 144  レプリケーションアクションのプロパティー (CLI 読み取り専用)
CLI のプロパティー
説明
average_throughput
レプリケーションの平均スループットを示します。
bypassed_id
バイパスされたカスケードレプリケーションアクションの ID。バイパスされたアクションの検索を有効にします。カスケードレプリケーションの説明に従って再ターゲット/バイパス手順を実行したあとにのみ使用できます。
bytes_sent
レプリケーションターゲットに送信されたバイト数。
estimated_size
レプリケートするデータの推定サイズ。
estimated_time_left
レプリケーション更新の完了までの残りの推定時間。
export_pending
エクスポートが保留中かどうかを示します。値は true または false です。
id
レプリケーションアクションの一意の識別子。この識別子は、select id=<uniqueid> の構文を使用して、アクションまたはそれに関連付けられたレプリケーションパッケージを選択するために使用できます。
next_update
次の試行が行われる日時。この値は、日付 (定期更新の場合)、Sync now または continuous になります。
offline
レプリケーション更新がオフラインであるかどうかを示します。値は true または false です。
origin_pkg_id
レプリケーションパッケージが逆向きにされたときにこのアクションが作成されたその元のパッケージの一意の識別子。起点のパッケージ識別子は、最初の成功したレプリケーション更新が完了したあとに表示されます。
replica_lag
hh:mm:ss の形式での現在のレプリカ遅延。
replica_lag_over_error_limit
レプリカ遅延が、recovery_point_objective および replica_lag_error_alert しきい値の組み合わせによって指定されたエラー上限を超えた場合は true
replica_lag_over_warning_limit
レプリカ遅延が、recovery_point_objective および replica_lag_warning_alert しきい値の組み合わせによって指定された警告上限を超えた場合は true
replication_of
アクションが構成されているプロジェクトまたはシェア名 (プロジェクトの下)。
source_pool
ソースプロジェクト/シェアのプール名。
state
レプリケーションが進行中であるかどうかを示します。値は sending または idle です。
state_description
レプリケーションの進行状況に関する詳細を指定します。各種の状態は次のとおりです。
  • レプリケーションターゲットに接続中

  • ターゲットからチェックポイントの受信中

  • 更新サイズの推定中

  • 複製解除テーブルの作成中

  • 更新の送信中

複製解除テーブルの作成中状態は、プロジェクトまたはシェアの複製解除が有効になっている場合にのみ表示されます。
target_id
このレプリケーションアクションのターゲットを記述するレプリケーションターゲットオブジェクトの一意の識別子。

次の表では、レプリケーションアクションのノードについて説明します。これらのノードは、CLI でのみ表示可能です。これらのノードのプロパティーは読み取り専用です。

表 145  レプリケーションアクションの子ノード (CLI のみ)
レプリケーションアクションの子ノード
説明
autosnaps
サブノード automatic で、自動的にスケジュールされたスナップショット。レプリケーションパッケージ用に保持されるスナップショットの数を変更するには、個々の automatic ノードを選択し、keep プロパティーを変更します。
自動スナップショットの管理については、レプリケーション自動スナップショットの管理を参照してください。
自動スナップショットの構成の詳細は、ターゲット上の自動スナップショット保持の構成 (CLI)を参照してください。
schedules
スケジュール構成。ソースおよびカスケードレプリケーションのスケジュールの構成を許可します。詳細は、カスケードレプリケーションを参照してください。
stats
最新のレプリケーション更新に関する統計と、このレプリケーションアクションの有効期間にわたって累積された統計。統計は、レプリケーション更新の完了後に更新されます。

次の表では、stats ノードプロパティーについて説明します。stats ノードプロパティーは、最新のレプリケーション更新からの統計 (last) と、このレプリケーションアクションの有効期間にわたって累積された統計 (total) を報告します。最新の更新より古いレプリケーション更新の統計を表示するには、開始および終了アラートの説明に従って、関連付けられた終了アラートを参照してください。名前に dedupdd_ が含まれるプロパティーの詳細は、複製解除されたレプリケーションを参照してください。

表 146  レプリケーションアクションの stats ノードプロパティー (CLI 読み取り専用)
CLI のプロパティー
説明
replica_data_timestamp
最後に完了した (last_sync) レプリケーション更新で使用されたスナップショットの作成時間。
last_result
last_sync 更新の結果。last_result の値は、success または failed です。
last_sync
最後にレプリケーション更新が正常に送信された時間。ブート以降に更新が正常に送信されていない場合、この値は不明になることがあります。
last_try
最後にレプリケーション更新が試行された時間。ブート以降に更新の送信が試行されていない場合、この値は不明になることがあります。last_result の値が success の場合、last_synclast_try は同じ時間値になります。
last_logical_bytes
ディスク上のデータが圧縮されておらず、その後も圧縮や複製解除が実行されない場合に、last_sync 更新のデータストリームに含まれるバイト数。
last_phys_bytes
レプリケーションの複製解除またはレプリケーションデータストリームの圧縮の前の、last_sync 内部レプリケーション更新データストリーム内のバイト数。
last_after_dedup
レプリケーションデータストリームの複製解除のあとの、last_sync 内部レプリケーション更新データストリーム内のバイト数。
last_to_network
last_sync 更新データストリームの圧縮パイプラインがネットワークに配信したバイト数。この値は、レプリケーションデータストリームの圧縮 (有効になっている場合) の影響を示します。
last_duration
last_sync 更新の実行における経過時間。
last_dd_table_build
レプリケーション更新の転送の前に、last_sync 更新複製解除テーブルの構築にかかった時間。
last_dd_table_mem
last_sync 更新複製解除テーブルによって消費されたメモリーの最大量。
total_updates
このアクションに対する成功したレプリケーション更新の数。
total_logical_bytes
ディスク上のデータが圧縮されておらず、その後も圧縮や複製解除が実行されない場合に、このアクションに対するすべての更新の更新データストリームに含まれるバイト数。
total_phys_bytes
レプリケーションの複製解除またはレプリケーションデータストリームの圧縮の前の、このアクションに対するすべての更新の内部レプリケーション更新データストリーム内のバイト数。
total_after_dedup
レプリケーションデータストリームの複製解除のあとの、このアクションに対するすべての更新の内部レプリケーション更新データストリーム内のバイト数。
total_to_network
更新データストリームの圧縮パイプラインがこのアクションに対するすべての更新のネットワークに配信したバイト数。この値は、レプリケーションデータストリームの圧縮 (有効になっている場合) の影響を示します。
total_duration
このアクションに対するすべての更新の実行における経過時間。
dd_total_updates
このアクションに対する成功した複製解除レプリケーション更新の数。
dd_total_logical_bytes
ディスク上のデータが圧縮されておらず、その後も圧縮や複製解除が実行されない場合に、このアクションに対するすべての複製解除された更新の更新データストリームに含まれるバイト数。
dd_total_phys_bytes
レプリケーションの複製解除またはレプリケーションデータストリームの圧縮の前の、このアクションに対するすべての複製解除された更新の内部レプリケーション更新データストリーム内のバイト数。
dd_total_after_dedup
レプリケーションデータストリームの複製解除のあとの、このアクションに対するすべての複製解除された更新の内部レプリケーション更新データストリーム内のバイト数。
dd_total_to_network
更新データストリームの圧縮パイプラインがこのアクションに対するすべての複製解除された更新のネットワークに配信したバイト数。レプリケーションデータストリームの圧縮が有効な場合、dd_total_to_network には圧縮品質が表示されます。
dd_total_duration
このアクションに対するすべての複製解除された更新の実行における経過時間。
dd_total_table_build
このアクションに対するすべての複製解除された更新のレプリケーション更新の転送の前に、複製解除テーブルの構築にかかった時間。
dd_total_table_mem
このアクションに対するすべての複製解除された更新の複製解除テーブルによって消費されたメモリーの最大量。

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