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Oracle® ZFS Storage Appliance 管理ガイド、Release OS8.8.x

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更新: 2021 年 8 月
 
 

レプリカのバックアップ

Oracle ZFS Storage Appliance 製品は、「zfs」のバックアップタイプを持つレプリカおよびレプリカスナップショットの直接バックアップをサポートしています。レプリカデータセット (プロジェクトまたはシェア) をバックアップするために先にそのクローンを作成する必要はありません。


注 -  バックアップはレプリカのバックアップであるため、ターゲットではなくソースのデータセットプロパティーがバックアップされます。

レプリカバックアップの有効化

  • レプリカのバックアップを有効にするには、対応する遅延更新を適用します。詳細は、Oracle ZFS Storage Appliance 顧客サービスマニュアル、遅延更新を参照してください。

  • レプリカのバックアップには、ソース上のソフトウェアバージョン 2011.1.0 以降が必要です。

  • レプリカのバックアップが元のレプリケートされたデータセットでソースに復元される場合、ソースはソフトウェアバージョン 2013.1.4 以降を実行する必要があります。

レプリカバックアップの構文

レプリケートされたプロジェクトまたはシェアをバックアップするには、DMA にスナップショット拡張子なしで ZFS データセット名を入力します。ndmpd はアプライアンスソフトウェアを使用して、バックアップする最新の完全なレプリカスナップショットを決定します。バックアップ用のレプリカデータセットを指定するには、UUID を含む可能性のある、長いレプリカデータセット名の入力を間違えないように、コピー&ペーストを使用します。

ユーザーが生成したスナップショット拡張子が含まれる場合、ndmpd は示されたユーザースナップショットをバックアップします。システムにより生成された拡張子 (.rr で開始), が含まれる場合、バックアップは失敗し、メッセージが生成されて DMA コンソールに記録されます。

レプリカのバックアップの永続的ホールド

永続的ホールドは、バックアップ完了時にバックアップスナップショットに作成されます。現在のスナップショットをベースとして使用する、今後の増分バックアップに必要で、不要な場合、レプリケーションサブシステムは不要なレプリカスナップショットを削除する場合があります。ホールドはスナップショットが必要なくなったときに、ndmpd によって解放されます。

永続的ホールドは手動でクリアできます。ホールドのあるレプリカスナップショットを削除するとき、進行中または将来の NDMP バックアップに与える潜在的な影響を警告する確認が表示されます。レプリケーションサブシステムで必要とされるスナップショットは削除できません。

増分バックアップが不要な場合、DMA の UPDATE パラメータを (UPDATE=n) なしに設定すると、永続的ホールドを防ぎます。UPDATE=y がデフォルトのモードです。UPDATE NDMP 環境変数の詳細は、技術資料NDMP Implementation Guide for the Oracle ZFS Storage Appliance (https://www.oracle.com/storage/technologies/nas-unified-storage-documentation.html)を参照してください。

増分レプリカバックアップ

レプリケーションの逆転またはサーバーにわたるバックアップシリーズの継続 (増分) はサポートされていません。代わりに、新しいバックアップシーズを開始します。逆転またはサーバーの発生後の新しいソース上などで、レプリケーションの状態の変更が発生したあとは、最初のバックアップに完全 (レベル 0) バックアップを使用します。

レベルごとに変更しない静的スナップショット拡張子は、ユーザー生成のレプリカスナップショット (.rr で開始しないスナップショット) ではサポートされません。これは、エラーが発生してレプリケーションの失敗を引き起こす可能性のある名前の競合を防ぎます。

一部の DMA では、zfs タイプのレプリカ増分バックアップをサポートせず、スナップショット拡張子名の復元操作がレベルごとに変わります。アプライアンスの容量を節約し、このようなスナップショットが今後の増分バックアップ用に保持されないようにするには、レプリカのバックアップ時に UPDATE=n を設定します。ユーザー生成のスナップショットは手動で削除できます。

復元されたデータセット内でユーザーデータが変更されていない場合でも、変更されたメタデータにより、増分レプリカの復元が失敗する可能性があります。これを回避するため、ZFS rollback before restore パラメータを Always に設定して、増分レプリカの復元の前に常にベーススナップショットにロールバックします。

1 回かぎりのバックアップなどの増分レプリカバックアップ以外のバックアップでは、今後のスナップショットを保存せず、領域を消費しないように、UPDATE=n を設定します。UPDATE=y を設定して作成した増分バックアップなど、今後の増分バックアップ用に保持された一部の古いレプリカスナップショットは、不要になり、容量の無駄になる場合があります。これらのスナップショットは手動で破棄しても安全です。レプリケーションサブシステムで必要とされるスナップショットは削除できません。不要なスナップショットは、スナップショットが削除された場合の、進行中または今後の NDMP バックアップへの起こり得る影響についての警告メッセージを確認後に削除できます。