Windows 名は大文字小文字を区別しませんが、UNIX 名は大文字小文字を区別します。ユーザー名 JSMITH、JSmith、および jsmith は、Windows では同じ名前ですが、UNIX では 3 つの異なる名前になります。大文字小文字の区別が名前マッピングに与える影響はマッピングの方向によって異なります。
Windows から UNIX へのマッピングで一致とみなされる場合、Windows ユーザー名の大文字小文字が UNIX ユーザー名のそれに一致している必要があります。たとえば、Windows ユーザー名「jsmith」は UNIX ユーザー名「jsmith」のみに一致します。Windows ユーザー名「Jsmith」は一致しません。
Windows から UNIX へのマッピングの大文字小文字の一致要件の例外は、マッピングでワイルドカード文字「*」を使用して複数のユーザー名をマップする場合に発生します。
アイデンティティーマッピングサービスで、Windows ユーザー *@some.domain を UNIX ユーザー「*」にマップするマッピングが検出された場合、最初に Windows 名に正確に一致する UNIX 名が検索されます。一致するものが見つからない場合、Windows 名全体が小文字に変換されて、再度一致する UNIX 名が検索されます。たとえば、Windows ユーザー名「JSmith@some.domain」は UNIX ユーザー名「jsmith」にマップされます。サービスが Windows ユーザー名に小文字を使用したあとも一致するものを見つけられない場合、ユーザーはマッピングを得られません。
大文字小文字だけが異なる文字列を一致させる規則を作成できます。たとえば、Windows ユーザー「JSmith@some.domain」を UNIX ユーザー「jSmith」にマップするユーザー固有のマッピングを作成できます。それ以外では、サービスによって一時的な ID が Windows ユーザーに割り当てられます。
UNIX から Windows へのマッピングで一致とみなされる場合、大文字小文字が一致している必要はありません。たとえば、UNIX ユーザー名「jsmith」は、大文字小文字に関係なく「JSMITH」の文字を含むすべての Windows ユーザー名に一致します。