ストレージは、基になるデータ冗長性によって特徴付けされるプール内に構成され、すべてのファイルシステムおよび LUN でシェアされる領域を指定します。ストレージプールが個々のファイルシステムまたは LUN にどのように関連しているかの詳細は、ストレージプール、プロジェクト、およびシェアについてを参照してください。
プールは、新しいプールを構成したり、既存のプールをインポートしたりすることによって作成できます。既存のプールのインポートは、以前に Oracle ZFS Storage Appliance 上で構成されたプールをインポートするためにのみ使用されます。既存のプールのインポートは、コントローラ間でのプールの移動時や、致命的なコントローラ障害などの偶発的な再構成の場合に有益です。
各コントローラに任意の数のプールを含めることができ、各プールには、クラスタ内で独立して所有権を割り当てることができます。ログおよびキャッシュデバイスへのアクセスをシェア単位に制御できる機能を持つ、推奨される動作モードは 1 つのプールです。任意の数のプールがサポートされていますが、同じクラスタヘッドによって所有される同じ冗長性特性を持つ複数のプールを作成することはお勧めできません。それを行うと、パフォーマンスの低下、最善でないリソース割り当て、ストレージの人為的なパーティション分割、管理の一層の複雑さなどがもたらされます。同じホスト上での複数のプールの構成は、たとえば、データベース用のミラー化されたプールやストリーミングワークロード用の RAID-Z プールのように、まったく異なる冗長性またはパフォーマンス特性が望ましい場合にのみ推奨されます。
シャーシ全体のドライブを個別に割り当てることができますが、ディスクシェルフからディスクを割り当てるときは、最適なプール構成になるようにしてください。管理が簡素化され、使用可能な全体の容量の割合が高まるため、一般に、プール数を少なくし、プールあたりのディスク数を多くすることが推奨されます。
システムは必要に応じて任意の増分でストレージを割り当てることができますが、各割り当てにはすべてのディスクシェルフに分散するようにして少なくとも 8 台のディスクを含めること、可能であればさらに多くを含めることをお勧めします。
ストレージプールを構成する場合は、次の制限に従ってください。
ヘッドノードまたはディスクシェルフ内に含まれるすべてのデータディスクは、回転数 (メディアの回転速度) が同じである必要があります。アプライアンスソフトウェアは、構成の誤りを検出し、条件に対する障害を生成します。
予期しないパフォーマンスの問題のため、同じプール内で回転数が異なるディスクが混在しないようにします。
パフォーマンスを最適化するため、同じ SAS ファブリック (HBA 接続) 内で回転数が異なるディスクをディスクシェルフと結合しないようにします。そのように混在させても正しく動作しますが、高速なデバイスのパフォーマンスが低下する可能性があります。
プール内のすべてのディスクが最小容量のディスクに制限されるため、新しいプールの作成時は、さまざまなデータディスク容量を混在させないでください。高容量のディスクを既存のプールに追加すると、保持されるディスクの容量が大きくなります。ただし、古いディスクと同じ容量利用率に達するまで、優先的に新しいディスクに書き込まれます。パフォーマンスを維持するために、元のプール内の合計ディスク数と同数の新しい大容量ディスクを追加してください。
ソフトウェアバージョン OS8.7.0 以降で使用可能な拡張されたデータ複製解除機能をサポートするには、メタデバイスが 3.2T バイト (最小) SSD である必要があります。
プールに raw ストレージを割り当てる場合、特にシェアまたは LUN に書き込むときは、プールを完全にいっぱいにするとパフォーマンスが大幅に低下します。これらの効果は、プールの容量が満杯状態に近づくとより顕著になります。
Oracle Storage Drive Enclosure DE3-24P は、フラッシュベースの SSD データデバイスおよびオプションのログデバイスが完全に実装されたオールフラッシュストレージとして構成できます。オールフラッシュストレージでは、待機時間の少ない I/O を実現し、ワークロードパフォーマンスを向上させます。
オールフラッシュストレージプールには、データ SSD およびオプションのログデバイスが含まれます。読み取りフラッシュキャッシュおよびメタデバイスをオールフラッシュプールの一部にすることはできません。SSD の残りの有効期間は、しきい値アラートを使用してモニターできます。
プロジェクト、ファイルシステム、または LUN を削除するときは、遅延更新の非同期データセット削除 (OS8.7.0) が受け入れられた場合にストレージプール内で再利用される容量を表示できます。BUI では、これらの削除操作中に、データセットの非同期破棄フィールドが表示されます。同様に CLI では、プロパティー async_destroy_reclaim_space が再利用される容量を反映し、操作が完了すると 0 を示します。プロジェクト、ファイルシステム、または LUN を削除する個々の手順には、ストレージプール内の再利用される容量をモニターするためのステップが含まれます。
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