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Oracle® ZFS Storage Appliance 管理ガイド、Release OS8.7.0

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更新: 2017 年 3 月
 
 

レプリケーションアクションおよびパッケージ

レプリケーションアクションでは、プロジェクトまたはシェアをレプリケートする場所と方法が指定されます。レプリケーションアクションは、次を指定するソースアプライアンス上で作成されます。

  • 1 つのプロジェクトまたは個々のシェアを含むレプリケーショングループ

  • レプリケーションターゲットの名前

  • レプリケーションターゲット上のストレージプールの名前 (最初の設定時のみ使用される)

  • 更新の頻度 (定期または連続)

  • ターゲット上で保持される自動スナップショット (定期スナップショット) の数

  • データストリームの暗号化や圧縮の無効化などの追加オプション

レプリケーショングループは、アクションを構成するプロジェクトまたはシェアによって暗黙的に指定されます (レプリケーションのストレージプールを参照)。アクションの作成後にレプリケーションターゲットとストレージプールを変更することはできませんが、ほかのオプションはいつでも変更できます。オプションの変更時にレプリケーション更新が進行中である場合、次の更新が開始された時点で新しい値が有効になります (変更直後に有効になる max bandwidth パラメータを除く)。

ソースアプライアンス上でレプリケーションアクションが作成されると、指定されたストレージプールのターゲット上にパッケージが作成されます。レプリケーションターゲット上のパッケージには、アクションが構成されているソースのプロジェクトとシェアの、最後のレプリケーション更新の開始時点での正確なコピーが含まれています。アクションはアプライアンスのレプリケーション構成の主要な単位です。

レプリケーション更新の頻度

レプリケーションは手動で実行するか、レプリケーションアクションで連続してまたはスケジュールされた時間に送信されるように構成できます。3 つのレプリケーションモードは次のとおりです。

  • 手動 - レプリケーションは、管理者によって、いつでも手動で開始されます。テスト目的や、レプリケーションが発生する前にデータが特定の状態になっている必要があるアプリケーションでは、手動のレプリケーション更新が便利な場合があります。「レプリケーション更新の手動送信」BUICLIを参照してください。

  • スケジュール済み - レプリケーションは選択されたスケジュールに従って自動的に実行されます。スケジュールされる頻度は、5 分、10 分、15 分、20 分、または 30 分ごと、1 時間、2 時間、4 時間、8 時間、または 12 時間ごと、毎日、毎週、または毎月、ターゲットにレプリケートするよう設定できます。1 つのレプリケーションアクションに対して複数のスケジュールを定義すると、さらに細かい更新頻度を設定できます。

    レプリケーションアクションの最初のスケジュールの作成時に使用可能な Auto 選択は、アプライアンスによって生成される開始時間です。アプライアンス上で複数のレプリケーションアクションが構成されているときには、自動生成された開始時間を使用すると、重複するレプリケーション更新を最小限に抑え、負荷分散を向上できます。

    image:アクションスケジュール頻度の自動時間スケジューリングを示すスクリーンショット

    スケジュールされる頻度を設定すると、プロジェクトまたはシェアで構成されている自動スナップショットのスケジュールに基づいてターゲットにレプリケートすることもできます。このオプションを選択すると、スケジュールされた自動スナップショットの作成時にレプリケーションの更新が実行されます。

    image:アクションスケジュール頻度の自動スナップショット頻度オプションを示すスクリーンショット

  • 連続 - レプリケーションが連続で実行されます。1 つのレプリケーション更新が完了するとすぐに、後続の更新が開始されます。変更ができるかぎり頻繁に送信されるため、ファイルシステムのすべての変更が連続したストリームでターゲットシステムに送信されることになります。変動の多い (多数のファイルの作成と破棄が短い間隔で発生する) ファイルシステムの場合は、これによって、実際に必要なデータよりはるかに大量のデータがレプリケートされることがあります。ただし、データの変化に遅れずにレプリケーションが行われるかぎり、ソースシステムでデータが失われる障害が発生した場合に失われるデータは最小限の量で済みます。

レプリケーションアクションおよびパッケージの関係

レプリケーションアクションとパッケージは互いに結合されています。パッケージが何らかの形で破壊または破棄されると、アクションに関連するデータとスナップショットがターゲットに残っていても、アクションはレプリケーション更新を送信できません。同様に、アクションが破棄されると、(同じデータとスナップショットがソースに残っていても) パッケージは新しいレプリケーション更新を受信できなくなります。アクションとパッケージの接続を破壊するような操作を実行しようとすると、BUI と CLI の両方で警告が発生します。誤ってあるいは明示的な管理操作でアクションとパッケージの接続を破壊したために増分更新が不可能になった場合、パッケージとアクションを切断または破棄し、ソース上で新しいアクションを作成する必要があります。


注 -  管理者がそうすることを明示的にリクエストしないかぎり、アプライアンスはターゲット上のデータの破棄を防ぎます。その結果、アクションの最初のレプリケーション更新で一部のデータがレプリケートされたあとで更新が失敗し、パッケージ内に不完全なデータが残った場合、アプライアンスは以前に受信したデータを上書きできないため、同じアクションを使用する以降のレプリケーション更新は失敗します。これを解決するには、管理者は既存のアクションとパッケージを破棄し、新しいアクションを作成してレプリケーションを再開するようにしてください。

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