このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
GRUBを使用すると、Oracle Linuxに加えて複数のオペレーティング・システムをロードでき、固有のオペレーティング・システムをチェーンロードできます。 GRUBでは、ファイル・システムの形式およびカーネル実行可能ファイルが理解されており、任意のオペレーティング・システムをロードする際に、ブート・デバイス上のカーネルの正確な位置が認識されている必要はありません。 GRUBで必要となるのは、ファイル名と、カーネルをロードするドライブ・パーティションのみです。 この情報は、/boot/grub/grub.conf
ファイルを編集する、GRUBメニューを使用する、またはコマンドラインで入力することによって構成できます。 GRUBブート・ローダーのコードの一部(ステージ1のコード)はMBRに書き込まれ、残りは/boot
パーティションに書き込まれます。
GRUBブート・ローダーはモジュラーであり、次の複数のステージで動作します。
- Stage 1
ステージ1のコードはMBRに格納されます。 このコードには、GRUBの次のステージを示すブロック・リストが含まれており、次のステージは、ファイル・システム・タイプによってステージ1_5またはステージ2のいずれかです。
#
dd if=/dev/sda count=1 of=/tmp/MBR
1+0 records in 1+0 records out 512 bytes (512 B) copied, 0.000283544 s, 1.8 MB/s #file /tmp/MBR
/tmp/MBR: x86 boot sector; GRand Unified Bootloader, stage1 version 0x3, boot drive 0x80, 1st sector stage2 0x8480e, GRUB version 0.94; partition 1: ID=0x83, active, starthead 32, startsector 2048, 1024000 sectors; partition 2: ID=0x8e, starthead 221, startsector 1026048, 82860032 sectors, code offset 0x48ステージ1のコードの修正不可のコピーが
/boot/grub/stage1
にあります。#
file /boot/grub/stage1
/boot/grub/stage1: x86 boot sector; GRand Unified Bootloader, stage1 version 0x3, GRUB version 0.94, code offset 0x48- ステージ1_5
ステージ1_5のコードを使用すると、GRUBで様々なタイプのファイル・システムを解釈できます。
ext4
などの一部のファイル・システム・タイプについては、GRUBでステージ1_5をロードする必要はありません。 各ファイル・システム・タイプのコードは、ファイルとして/boot/grub
に格納されます。#
cd /boot/grub
#ls *stage1_5
e2fs_stage1_5 iso9660_stage1_5 reiserfs_stage1_5 xfs_stage1_5 fat_stage1_5 jfs_stage1_5 ufs2_stage1_5 ffs_stage1_5 minix_stage1_5 vstafs_stage1_5
- Stage 2
ステージ2のコードでは、カーネルのロード方法を判断するために
/boot/grub/grub.conf
が読み取られます。 ステージ2のコードは、ファイル/boot/grub/stage2
に格納されます。#
ls -al /boot/grub/stage2
-rw-r--r--. 1 root root 125976 Jun 28 2012 /boot/grub/stage2