このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
次の表に、OCFS2の問題をトレースする場合に役立ついくつかのコマンドを示します。
コマンド | 説明 |
---|---|
debugfs.ocfs2 -l | すべてのトレース・ビットとそれらのステータスをリストします。 |
debugfs.ocfs2 -l SUPER allow | スーパーブロックのトレースを有効にします。 |
debugfs.ocfs2 -l SUPER off | スーパーブロックのトレースを無効にします。 |
debugfs.ocfs2 -l SUPER deny | 別のトレース・モード設定によって暗黙的に有効化されていても、スーパーブロックのトレースを禁止します。 |
debugfs.ocfs2 -l HEARTBEAT \ ENTRY EXIT allow | ハートビート・トレースを有効化します。 |
debugfs.ocfs2 -l HEARTBEAT off \ ENTRY EXIT deny |
ハートビート・トレースを無効化します。 |
debugfs.ocfs2 -l ENTRY EXIT \ NAMEI INODE allow | ファイル・システムのトレースを有効にします。 |
debugfs.ocfs2 -l ENTRY EXIT \ deny NAMEI INODE allow | ファイル・システムのトレースを無効にします。 |
debugfs.ocfs2 -l ENTRY EXIT \ DLM DLM_THREAD allow | DLMのトレースを有効にします。 |
debugfs.ocfs2 -l ENTRY EXIT \ deny DLM DLM_THREAD allow | DLMのトレースを無効にします。 |
トレースを取得する方法の1つは、トレースを有効にしてしばらくの間スリープし、その後トレースを無効にすることです。 次の例に示すとおり、不要な出力の表示を避けるには、終了後にトレース・ビットをデフォルト設定にリセットする必要があります。
#debugfs.ocfs2 -l ENTRY EXIT NAMEI INODE allow && sleep 10 &&
\debugfs.ocfs2 -l ENTRY EXIT deny NAMEI INODE off
表示される情報量を制限するには、問題の理解に関係すると思われるトレース・ビットのみを有効にします。
mvなどの特定のファイル・システム・コマンドがエラーの原因であると思われる場合、次の例のコマンドを使用するとエラーのトレースに役立ちます。
#debugfs.ocfs2 -l ENTRY EXIT NAMEI INODE allow
#mv
#source
destination
& CMD_PID=$(jobs -p %-)echo $CMD_PID
#debugfs.ocfs2 -l ENTRY EXIT deny NAMEI INODE off
トレースは、マウントされたすべてのOCFS2ボリュームに対して有効になるため、適切なプロセスIDを把握することが、トレースの解釈に役立ちます。
詳細は、debugfs.ocfs2(8)
マニュアル・ページを参照してください。