このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
/proc
ディレクトリ階層内のファイルには、システム・ハードウェアおよびシステムで実行中のプロセスに関する情報が含まれています。 カーネルの構成を変更するには、書込み権限が設定されている特定のファイルに書き込みます。
proc
ファイル・システムの名前はOracle Solarisオペレーティング・システムの元の目的に由来し、これは、実行プロセス内部のデータ構造へのデバッグ・ツールによるアクセスを可能にすることでした。 このインタフェースはLinuxによって追加され、カーネル内のデータ構造にアクセスできるように拡張されました。 時間の経過とともに、/proc
は完全に無秩序になり、これを整理しようとしてsysfs
ファイル・システムが作成されました。 詳細は、第4.3項「/sys仮想ファイル・システムについて」を参照してください。
/proc
ディレクトリの下のファイルは、基礎となるデータ構造およびシステム情報のブラウズ可能ビューを表示するために、要求に応じてカーネルによって作成される仮想ファイルです。 このように、/proc
は仮想ファイル・システムの1つの例です。 ほとんどの仮想ファイルはサイズが0バイトとしてリストされますが、表示すると、大量の情報が含まれています。
/proc/interrupts
、/proc/meminfo
、/proc/mounts
、/proc/partitions
などの仮想ファイルでは、システムのハードウェアのビューが提供されます。 その他の/proc/filesystems
や/proc/sys
の下のファイルなどでは、システムの構成に関する情報が提供され、この構成を変更できます。
関連トピックに関する情報が含まれるファイルは、仮想ディレクトリにグループ化されます。 たとえば、システムで現在実行中の各プロセスに対して、/proc
に別々のディレクトリが存在し、そのディレクトリの名前が数値のプロセスIDに対応する場合があります。/proc/1
は、PIDが1であるinit
プロセスに対応します。
cat、lessおよびviewなどのコマンドを使用すると、/proc
内の仮想ファイルを調査できます。 たとえば、/proc/cpuinfo
にはシステムのCPUに関する情報が格納されています。
# cat /proc/cpuinfo
processor : 0
vendor_id : GenuineIntel
cpu family : 6
model : 42
model name : Intel(R) Core(TM) i5-2520M CPU @ 2.50GHz
stepping : 7
cpu MHz : 2393.714
cache size : 6144 KB
physical id : 0
siblings : 2
core id : 0
cpu cores : 2
apicid : 0
initial apicid : 0
fpu : yes
fpu_exception : yes
cpuid level : 5
wp : yes
...
/proc
の下の特定のファイルには、アクセスするためにroot
権限が必要であり、判読不可の情報が格納されます。 lspci、freeおよびtopなどのユーティリティを使用すると、これらのファイルの情報にアクセスできます。 たとえば、lspciでは、システム上のすべてのPCIデバイスがリストされます。
# lspci
00:00.0 Host bridge: Intel Corporation 440FX - 82441FX PMC [Natoma] (rev 02)
00:01.0 ISA bridge: Intel Corporation 82371SB PIIX3 ISA [Natoma/Triton II]
00:01.1 IDE interface: Intel Corporation 82371AB/EB/MB PIIX4 IDE (rev 01)
00:02.0 VGA compatible controller: InnoTek Systemberatung GmbH VirtualBox Graphics Adapter
00:03.0 Ethernet controller: Intel Corporation 82540EM Gigabit Ethernet Controller (rev 02)
00:04.0 System peripheral: InnoTek Systemberatung GmbH VirtualBox Guest Service
00:05.0 Multimedia audio controller: Intel Corporation 82801AA AC'97 Audio Controller (rev 01)
00:06.0 USB controller: Apple Inc. KeyLargo/Intrepid USB
00:07.0 Bridge: Intel Corporation 82371AB/EB/MB PIIX4 ACPI (rev 08)
00:0b.0 USB controller: Intel Corporation 82801FB/FBM/FR/FW/FRW (ICH6 Family) USB2 EHCI Controller
00:0d.0 SATA controller: Intel Corporation 82801HM/HEM (ICH8M/ICH8M-E) SATA Controller [AHCI mode]
(rev 02)
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