このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。

機械翻訳について

23.4 LDAP認証について

Lightweight Directory Access Protocol (LDAP)を使用すると、クライアント・システムは、ネットワーク上のLDAPサーバーに格納されている情報にアクセスできます。 LDAPディレクトリ・サーバーは、検索および参照用に最適化されたディレクトリベースのデータベースに情報を格納し、そのデータベースのエントリをアクセスして更新するための簡単な機能もサポートしています。

データベース・エントリは階層ツリー構造に配置されており、各ディレクトリには、名前、アドレス、電話番号、ネットワーク・サービス情報、プリンタ情報、その他の様々なタイプの構造化データなどの情報を格納できます。 システムで認証用にLDAPを使用すると、ユーザーはネットワーク上のマシンから各自のアカウントにアクセスできます。

LDAPディレクトリの最小単位の情報は、1つ以上の属性を指定できるエントリです。 エントリの各属性には、名前(属性タイプまたは属性の説明とも呼ばれる)と1つ以上の値を指定します。 タイプの例として、ドメイン・コンポーネント(dc)、共通名(cn)、組織単位(ou)および電子メール・アドレス(mail)があります。 objectClass属性を使用すると、属性が必須かオプションかを指定できます。 objectClass属性の値は、エントリが従う必要があるスキーマ・ルールを指定します。

識別名(dn)は、LDAPのエントリを一意に識別します。 識別名は、エントリ名(相対的識別名(RDN))にLDAPディレクトリ階層内の上位エントリの名前を結合して構成されます。 たとえば、RDNがuid=arc815のユーザーの識別名は、uid=arc815,ou=staff,dc=mydom,dc=comです。

次に、LDAPに格納されているユーザーの情報の例を示します。

# User arc815
dn: uid=arc815,ou=People,dc=mydom,dc=com
cn: John Beck
givenName: John
sn: Beck
uid: arc815
uidNumber: 5159
gidNumber: 626
homeDirectory: /nethome/arc815
loginShell: /bin/bash
mail: johnb@mydom.com
objectClass: top
objectClass: inetOrgPerson
objectClass: posixAccount
objectClass: shadowAccount
userPassword: {SSHA}QYrFtKkqOrifgk8H4EYf68B0JxIIaLga

グループの場合は、次のとおりです。

# Group employees
dn: cn=employees,ou=Groups,dc=mydom,dc=com
cn: employees
gidNumber: 626
objectClass: top
objectClass: posixGroup
memberUid: arc815
memberUid: arc891