このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
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機械翻訳について

19.4 自動マウンタの構成

自動マウンタは、そのマウントに対して常に接続を維持するのではなく、ファイル・システムがアクセスされるときにそのファイル・システムをマウントします。 一定期間を超えてファイル・システムが非アクティブになると、そのファイル・システムは自動マウンタによってアンマウントされます。 自動マウントを使用することで、システム・リソースが解放され、システム・パフォーマンスが向上します。

自動マウンタは、autofsカーネル・モジュールとautomountユーザー空間デーモンの2つのコンポーネントで構成されます。

自動マウントを使用するようにシステムを構成するには:

  1. autofsパッケージ、およびリモート・ファイル・システムのサポートに必要なその他のパッケージをインストールします。

    # yum install autofs
  2. /etc/auto.master構成ファイルを編集し、マップのエントリを定義します。 各マップ・エントリには、次の例のようにマウント・ポイントと、マウントされるリモート・ファイル・システムの定義が格納されたマップ・ファイルを指定します。

    /-          /etc/auto.direct
    /misc       /etc/auto.misc
    /net        -hosts

    /-/miscおよび/netエントリは、それぞれ直接マップ、間接マップおよびホスト・マップの例です。 直接マップのエントリには、マウント・ポイントとして常に/-を指定します。 ホスト・マップには、マップ・ファイルのかわりに常に-hostsのキーワードを指定します。

    直接マップには、指定された絶対パスで自動マウントされるディレクトリの定義が含まれます。 この例のauto.directマップ・ファイルには、次のようなエントリが格納されます。

    /usr/man   -fstype=nfs,ro,soft             host01:/usr/man

    このエントリは、オプションroおよびsoftを使用してhost01がエクスポートしたファイル・システム/usr/manをマウントし、/usr/manマウント・ポイントが存在しない場合は作成します。 マウント・ポイントがすでに存在する場合、マウントしたファイル・システムに含まれている既存のファイルは非表示になります。

    ファイル・システムのデフォルト・タイプはNFSであるため、前述の例は次のように短くできます。

    /usr/man   -ro,soft                        host01:/usr/man

    間接マップには、/etc/auto.masterで指定されたマウント・ポイント(/misc)から相対的に自動マウントされるディレクトリの定義(キー)が含まれます。 この例の/etc/auto.miscマップ・ファイルには、次のようなエントリが格納されます。

    xyz       -ro,soft                         host01:/xyz
    cd        -fstype=iso9600,ro,nosuid,nodev        :/dev/cdrom
    abc       -fstype=ext3                           :/dev/hda1
    fenetres  -fstype=cifs,credentials=credfile      ://fenetres/c

    /miscディレクトリはすでに存在している必要がありますが、xyzcdなどのキーが存在しない場合は、それらに対するマウント・ポイントが自動マウンタにより作成され、ファイル・システムのアンマウント時に削除されます。 たとえば、ls /misc/xyzなどのコマンドを入力すると、host01がエクスポートした/xyzディレクトリが/misc/xyzとしてマウントされます。

    cdおよびabcのエントリにより、ローカル・ファイル・システムがマウント(CD-ROMドライブのISOイメージが/misc/cdに、/dev/hda1のext3ファイル・システムが/misc/abcに)されます。 fenetresエントリにより、Samba共有が/misc/fenetresとしてマウントされます。

    ホスト・マップ・エントリが存在し、コマンドによって、マウント・ポイント(/net)から相対的にNFSサーバーが名前で参照される場合、サーバーがエクスポートしたすべてのディレクトリは、そのサーバーの名前が付いたマウント・ポイントのサブディレクトリの下にマウントされます。 たとえば、コマンドcd /net/host03では、自動マウンタによって、host03からのすべてのエクスポートが、/net/host03ディレクトリの下にマウントされます。 デフォルトでは、ホスト・マップ・エントリでオプションをオーバーライドしないかぎり、次の例のようにnosuid,nodev,intrのマウント・オプションが使用されます。

    /net        -hosts    -suid,dev,nointr
    ノート

    NFSサーバーの名前は、DNSまたは/etc/hostsファイルのIPアドレスに解決できる必要があります。

    NIS、NIS+およびLDAPでのマップの使用方法などの詳細は、hosts.master(5)マニュアル・ページを参照してください。

  3. autofsサービスを開始し、システムの再起動後にサービスが開始するように構成します。

    # service autofs start
    # chkconfig autofs on

/etc/sysconfig/autofsautofsには、ファイル・システムを自動的にアンマウントするアイドル・タイムアウト値など、様々な設定を構成できます。

/etc/auto.masterまたは/etc/sysconfig/autofsを変更した場合は、autofsサービスを再起動してこれらのファイルが再度読み取られるようにします。

# service autofs restart

詳細は、automount(8)autofs(5)およびauto.master(5)の各マニュアル・ページを参照してください。