このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。

機械翻訳について

18.4 ソフトウェアRAIDについて

Redundant Array of Independent Disks (RAID)機能を使用すると、データを複数のドライブに展開できるようになるため、容量が拡大し、データ冗長性が実装され、パフォーマンスが向上します。 通常、RAIDは、RAIDボリュームをLUNとしてエクスポートするインテリジェント・ディスク・ストレージのハードウェア、またはオペレーティング・システムによるソフトウェアのいずれかで実装されます。 Oracle Linuxカーネルは、マルチディスク(MD)ドライバを使用し、2つ以上の物理ストレージ・デバイスから仮想デバイスを作成することでソフトウェアRAIDをサポートします。 MDを使用して、ディスク・ドライブをRAIDデバイスに編成したり、様々なRAIDレベルを実装できます。

Oracle Linuxでは、次のソフトウェアRAIDレベルが一般的に使用されます。

リニアRAID (スパンニング)

複数のドライブをより大きい仮想ドライブに一体化します。 データ冗長性またはパフォーマンス上のメリットはありません。 1つのドライブの障害で配列が使用できなくなるため、リジリエンスは低下します。

RAID-0 (ストライプ化)

パフォーマンスは向上しますが、データ冗長性は提供されません。 データはユニット(ストライプ)に分解され、すべてのドライブに配列で書き込まれます。 1つのドライブの障害で配列が使用できなくなるため、リジリエンスは低下します。

RAID-1 (ミラーリング)

各ドライブに同一のデータを配列で書き込み、データ冗長性およびリジリエンスを提供します。 1つのドライブに障害が発生した場合も、ミラーによりI/Oリクエストに対応できます。 ミラーリングは、同じ情報がすべてのディスクに配列で書き込まれるため、高コストなソリューションです。

RAID-5 (分散パリティ付きストライプ化)

ストライプ化を使用することで読取りパフォーマンスを向上し、データ冗長性を提供します。 パリティはすべてのドライブ全体に配列で分散されますが、完全なミラーリングほど多くの領域は使用しません。 パリティ情報を計算し、データに加えてこの情報を書き込む必要があるため、書込みパフォーマンスはRAID-0と比較してある程度低下します。 配列のディスクの1つに障害が発生した場合は、パリティ情報を使用してデータが再構築され、I/Oリクエストに対応します。 このモードでは、障害が発生したドライブを交換してデータおよびパリティ情報を再移入するまで、読取りパフォーマンスおよびリジリエンスは低下します。 コスト面では、RAID-5はRAID-0とRAID-1の中間です。

RAID-6 (ダブル分散パリティ付きストライプ化)

RAID-5の改良型で、よりリジリエンスがあり、配列内の2つのドライブの損失から回復できます。 RAID-6は、データ冗長性とリジリエンスが重要で、パフォーマンスはそれほど重要視しない場合に使用します。 コスト面では、RAID-6はRAID-5とRAID-1の中間です。

RAID 0+1 (ストライプ化したディスクのミラーリング)

パフォーマンスの向上とデータ冗長性の両方を提供するように、ストライプ化した配列をミラーリングしてRAID-0とRAID-1を組み合せたものです。 1つのディスクに障害が発生すると、そのディスクを交換してデータを再移入するまで、ミラーの1つは使用不可になります。 1つのミラーのみが使用可能な間は、リジリエンスが低下します。 多くの場合、コスト面ではRAID 0+1はRAID-1と同等か若干高くなります。

RAID 1+0 (ミラーリングしたディスクのストライプ化、またはRAID-10)

パフォーマンスの向上とデータ冗長性の両方を提供するように、ミラーリングした配列をストライプ化してRAID-0とRAID-1を組み合せたものです。 1つのディスクに障害が発生すると、そのディスクを交換してデータを再移入するまで、1つのミラーは部分的に使用不可になります。 1つのミラーのみがデータの完全なコピーを保持している間は、リジリエンスが低下します。 多くの場合、コスト面ではRAID 1+0はRAID-1と同等か若干高くなります。