このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
fdiskを使用して構成するディスク上のパーティションが現在マウントされている場合は、ディスクに対してfdiskを実行する前にパーティションをアンマウントします。 同様に、パーティションがスワップ領域として使用中の場合は、swapoffコマンドを使用してそのパーティションを無効にします。
データが含まれるディスクに対してfdiskを実行するには、事前にデータを別のディスクまたはメディアにバックアップします。
fdiskを使用してGPTハード・ディスクを管理することはできません。
fdiskユーティリティを使用して、パーティション表の作成、既存のパーティション表の表示、パーティションの追加、およびパーティションの削除を実行できます。 または、fdiskのテキストベースのグラフィカル・バージョンであるcfdiskユーティリティを使用することもできます。
fdiskをインタラクティブに使用するか、またはコマンドライン・オプションと引数を使用してパーティションを指定できます。 fdiskをインタラクティブに実行する場合は、次の例のように、ディスク・デバイスの名前のみを引数として指定します。
# fdisk /dev/sda
WARNING: DOS-compatible mode is deprecated. It's strongly recommended to
switch off the mode (command 'c') and change display units to
sectors (command 'u').
Command (m for help):
DOS互換性モードを無効にした場合、fdiskはパーティションを1MB境界に配置します。 -cオプションと-uオプションを指定するか、cコマンドとuコマンドを入力することによって、DOS互換性モードをオフにし、512バイト・セクターの表示単位を使用することをお薦めします。
DOS互換性モードをオフにするにはc、セクターを使用するにはu、パーティション表を表示するにはpを入力します。
Command (m for help):c
DOS Compatibility flag is not set Command (m for help):u
Changing display/entry units to sectors Command (m for help):p
Disk /dev/sda: 42.9 GB, 42949672960 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 5221 cylinders, total 83886080 sectors Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x0002a95d Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sda1 * 2048 1026047 512000 83 Linux /dev/sda2 1026048 83886079 41430016 8e Linux LVM
この出力例は、/dev/sda
が42.9GBのディスクであることを示しています。 最新のハード・ディスクでは論理ブロック・アドレス指定(LBA)がサポートされているため、トラックごとのヘッドおよびセクターの数に関する情報は重要ではなく、誤りである可能性があります。 ディスクの先頭からの各パーティションの開始オフセットと終了オフセットが、セクターの単位で表示されます。 デバイス・サマリーの後にパーティション表が表示され、次が表示されます。
-
Device
パーティションに対応するデバイス。
-
Boot
GRUBブート・ローダーがシステムをブートするのに必要なファイルをパーティションに含める場合は、
*
を指定します。 ブート可能にできるパーティションは1つのみです。-
Start
およびEnd
セクター内の開始オフセットと終了オフセット。 すべてのパーティションは1MB境界に配置されます。
-
Blocks
1KBブロック内のパーティションのサイズ。
-
Id
およびSystem
パーティション・タイプ。 通常、Oracle Linuxでは次のパーティション・タイプが使用されます。
-
5 Extended
最大4つの論理パーティションを含めることができる拡張パーティション。
-
82 Linux swap
スワップ領域パーティション。
-
83 Linux
LVMで管理されないファイル・システム用のLinuxパーティション。 これがデフォルトのパーティション・タイプです。
-
8e Linux LVM
LVMで管理されるLinuxパーティション。
-
nコマンドは新規パーティションを作成します。 たとえば、2つのLinuxパーティションの内、1つはサイズが5GBで、もう1つはディスクの残りの領域を占有する場合、そのパーティション表エントリを/dev/sdc
に作成するには、次のようにします。
#fdisk -cu /dev/sdc
... Command (m for help):n
Command action e extended p primary partition (1-4)p
Partition number (1-4):1
First sector (2048-25165823, default 2048):2048
Last sector, +sectors or +size{K,M,G} (2048-25165823, default 25165823):+5G
Command (m for help):n
Command action e extended p primary partition (1-4)p
Partition number (1-4):2
First sector (10487808-25165823, default 10487808):<Enter>
Using default value 10487808 Last sector, +sectors or +size{K,M,G} (10487808-25165823, default 25165823):<Enter>
Using default value 25165823 Command (m for help):p
Disk /dev/sdc: 12.9 GB, 12884901888 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 1566 cylinders, total 25165824 sectors Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0xe6d3c9f6 Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sdc1 2048 10487807 5242880 83 Linux /dev/sdc2 10487808 25165823 7339008 83 Linux
tコマンドを使用すると、パーティションのタイプを変更できます。 たとえば、パーティション2のパーティション・タイプをLinux LVM
に変更するには、次のようにします。
Command (m for help):t
Partition number (1-4):2
Hex code (type L to list codes):8e
Command (m for help):p
... Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sdc1 2048 10487807 5242880 83 Linux /dev/sdc2 10487808 25165823 7339008 8e Linux LVM
新しいパーティション表を作成した後は、wコマンドを使用して表をディスクに書き込み、fdiskを終了します。
Command (m for help): w
The partition table has been altered!
Calling ioctl() to re-read partition table.
Syncing disks.
かわりに、qと入力すると、変更をディスクにコミットせずにfdiskが終了します。
詳細は、cfdisk(8)
およびfdisk(8)
の各マニュアル・ページを参照してください。