このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
システムでは、そのルーティング表を使用して、パケットをリモート・システムに送信する際に使用するネットワーク・インタフェースが決定されます。 システムに単一のインタフェースしかない場合は、パケットを他のネットワークにルーティングする、ローカル・ネットワーク上のゲートウェイ・システムのIPアドレスを構成すれば十分です。
IPv4ネットワーク・パケットに対するデフォルト・ルートを作成するには、/etc/sysconfig/network
ファイルにGATEWAYに対するエントリを含めます。 たとえば、次のエントリで、ゲートウェイ・システムのIPアドレスが構成されます。
GATEWAY=192.0.2.1
システムに複数のネットワーク・インタフェースがある場合は、使用するインタフェースを指定できます。
GATEWAY=192.0.2.1 GATEWAYDEV=eth0
IPv6パケット用のゲートウェイを定義するには、次の例のように、通常は1つの文で十分です。
IPV6_DEFAULTGW="2001:db8:1e10:115b::2%eth0"
/etc/sysconfig/network
に加えた変更は、ネットワーク・サービスを再起動するまで有効になりません。
# service network restart
ルーティング表を表示するには、次の例のように、ip route showコマンドを使用します。
# ip route show
10.0.2.0/24 dev eth0 proto kernel scope link src 10.0.2.15
default via 10.0.2.2 dev eth0 proto static
この例は、ローカル・ネットワーク(10.0.2.0/24)宛のパケットでゲートウェイが使用されないことを示しています。 デフォルトのエントリは、ローカル・ネットワーク外部のアドレス宛のパケットは、ゲートウェイ10.0.2.2経由でルーティングされることを意味します。
ルーティングの構成にrouteコマンドを使用する場合があります。 しかし、routeは廃止が検討されており、将来的にipコマンドによって完全に置換されます。
netstat -rnコマンドを使用してこの情報を表示することもできます。
Kernel IP routing table Destination Gateway Genmask Flags MSS Window irtt Iface 10.0.2.0 0.0.0.0 255.255.255.0 U 0 0 0 eth0 0.0.0.0 10.0.2.2 0.0.0.0 UG 0 0 0 eth0
表に対してルートの追加または削除を実行するには、ip route addまたはip route delコマンドを使用します。 たとえば、静的デフォルト・ルートのエントリを置換するには、次のようにします。
#ip route del default
#ip route show
10.0.2.0/24 dev eth0 proto kernel scope link src 10.0.2.15 #ip ro add default via 10.0.2.1 dev eth0 proto static
#ip route show
10.0.2.0/24 dev eth0 proto kernel scope link src 10.0.2.15 default via 10.0.2.1 dev eth0 proto static
インタフェースeth1
経由で10.0.3.1を介するネットワーク10.0.3.0/24にルートを追加し、後でそのルートを削除するには、次のようにします。
#ip route add 10.0.4.0/24 via 10.0.2.1 dev eth1
#ip route show
10.0.2.0/24 dev eth0 proto kernel scope link src 10.0.2.15 10.0.3.0/24 via 10.0.3.1 dev eth1 default via 10.0.2.2 dev eth0 proto static #ip route del 10.0.3.0/24
#ip route show
10.0.2.0/24 dev eth0 proto kernel scope link src 10.0.2.15 default via 10.0.2.2 dev eth0 proto static
ip route getコマンドは有益な機能であり、このコマンドを使用すると、次の例のように、指定したIPアドレスに到達するために、パケットを送信するルートを問い合せることができます。
# ip route get 23.6.118.140
23.6.118.140 via 10.0.2.2 dev eth0 src 10.0.2.15
cache mtu 1500 advmss 1460 hoplimit 64
この例では、23.6.118.140へのパケットは、ゲートウェイ10.0.2.2を介してeth0
インタフェースから送信されます。
ip routeを使用してルーティング表に加えた変更は、システム再起動をまたいで維持されません。 静的ルートを永続的に構成するには、/etc/sysconfig/network-scripts
にインタフェース用のroute-
ファイルを作成することによって構成できます。 たとえば、interface
route-eth0
というファイルにeth0
インタフェースに対する静的ルートを構成するとします。 これらのファイルのエントリは、ip route addコマンドに対する引数と同じフォーマットを使用できます。
たとえば、eth0
のデフォルト・ゲートウェイのエントリを定義するには、route-eth0
に次のようなエントリを作成します。
default via 10.0.2.1 dev eth0
次に示すroute-eth1
内のエントリでは、eth1
経由で10.0.3.1を介する10.0.3.0/24へのルートが定義されます。
10.0.3.0/24 via 10.0.3.1 dev eth1
route-
ファイルに加えた変更は、ネットワーク・サービスまたはインタフェースのいずれかを再起動するまで有効になりません。
interface
詳細は、ip(8)
およびnetstat(8)
の各マニュアル・ページを参照してください。