このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
稼働中システムでcrashを実行するのは危険で、データ破損や全体的なシステム障害を引き起こす可能性があります。 Oracle Supportに指示された場合を除き、本番システムの検査にcrashは使用しないでください。
現在実行中のカーネルを調査するには:
# crash
vmcore
ファイルを生成したカーネルのバージョンを確認するには:
# crash --osrelease /var/tmp/vmcore/2013-0211-2358.45-host03.28.core
2.6.39-200.24.1.el6uek.x86_64
vmcore
ファイルを調査するには、次の例のように、ファイルへのパスを引数として指定します。
# crash /var/tmp/vmcore/2013-0211-2358.45-host03.28.core
適切なvmlinux
ファイルが/usr/lib/debug/lib/modules/
に存在している必要があります。
kernel_version
/
vmlinux
ファイルが別の場所にある場合は、次の例のように、vmcore
ファイルへのパスの前にそのパスを指定します。
# crash /var/tmp/namelist/vmlinux-host03.28 /var/tmp/vmcore/2013-0211-2358.45-host03.28.core
次のcrash出力は、システム・パニック後にダンプされたvmcore
ファイルからの出力です。
KERNEL: /usr/lib/debug/lib/modules/2.6.39-200.24.1.el6uek.x86_64/vmlinux DUMPFILE: /var/tmp/vmcore/2013-0211-2358.45-host03.28.core CPUS: 2 DATE: Fri Feb 11 16:55:41 2013 UPTIME: 04:24;54 LOAD AVERAGE: 0.00, 0.01, 0.05 TASKS: 84 NODENAME: host03.mydom.com RELEASE: 2.6.39-200.24.1.el6uek.x86_64 VERSION: #1 SMP Sat Jun 23 02:39:07 EDT 2012 MACHINE: x86_64 (2992 MHz) MEMORY: 2 GB PANIC: "Oops: 0002" (check log for details) PID: 1696 COMMAND: "insmod“ TASK: c74de000 CPU: 0 STATE: TASK_RUNNING (PANIC) crash>
出力には、CPUの数、過去1分間、5分間および15分間のロード平均、実行中タスクの数、メモリーの量、パニック文字列、およびダンプが作成された時点で実行されていたコマンドが含まれます。 この例では、insmodであるモジュールをインストールしようとしてoops違反となりました。
crash>プロンプトで、helpまたは?と入力すると、使用可能なcrashコマンドを表示できます。 help command
と入力すると、指定したコマンドの詳細情報が表示されます。
crashコマンドは、目的に応じて、いくつかの異なるグループにグループ化できます。
- カーネル・データ構造分析コマンド
カーネルのテキストおよびデータ構造を表示します。 第9.2.3項「カーネル・データ構造分析コマンド」を参照してください。
- システム状態コマンド
システム全体またはタスクごとにカーネル・サブシステムを調査します。 第9.2.4項「システム状態コマンド」を参照してください。
- ヘルパー・コマンド
計算、変換および検索機能を実行します。 第9.2.5項「ヘルパー・コマンド」を参照してください。
- セッション制御コマンド
crashセッションを制御します。 第9.2.6項「セッション制御コマンド」を参照してください。
詳細は、crash(8)
マニュアル・ページを参照してください。