このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
btrfsファイル・システムの最上位レベルは、ディレクトリやファイルを含む名前付きのBツリー構造で構成されたサブボリュームであり、これにはさらにディレクトリやファイルを含むそれ自体が名前付きのBツリーであるbtrfsサブボリュームが含まれることがあります。 サブボリュームを作成するには、サブボリュームを作成するbtrfsファイル・システム内の位置にディレクトリを変更し、次のコマンドを入力します。
# btrfs subvolume create subvolume_name
スナップショットは、スナップショットの取得時に親のサブボリュームの内容を記録するサブボリュームの一種です。 btrfsファイル・システムのスナップショットを取得し、それに書込みを行わないと、そのスナップショットは元のファイル・システムの状態を記録し、バックアップを作成できる安定したイメージになります。 スナップショットを書込み可能にすると、それを元のファイル・システムの代替バージョンとして使用できます。 btrfsファイル・システムのコピーオンライト機能では、スナップショットを迅速に作成でき、当初はほとんどディスク領域を消費せずに済みます。
サブボリュームのスナップショットの取得は、再帰的プロセスではありません。 サブボリュームのスナップショットを作成すると、サブボリュームに含まれるサブボリュームまたはスナップショットは、すべてスナップショット内の同じ名前の空のディレクトリにマップされます。
次の表に、一般的なスナップショット操作を実行する方法を示します。
コマンド | 説明 |
---|---|
btrfs subvolume snapshot |
btrfs subvolume snapshot /mybtrfs /mybtrfs/snapshot1 |
btrfs subvolume list |
btrfs subvolume list /mybtrfs
ノート このコマンドを使用して、サブボリュームまたはスナップショットのIDを特定できます。
|
btrfs subvolume set-default | デフォルトで、親のサブボリュームのかわりにそのIDによって指定されたスナップショットまたはサブボリュームをマウントします。 次に例を示します。 btrfs subvolume set-default 4 /mybtrfs |
btrfs subvolume get-default | 指定されたサブボリュームでマウントされているデフォルトのサブボリュームのIDを表示します。 次に例を示します。 btrfs subvolume get-default /mybtrfs |
btrfsサブボリュームは、ディスク・デバイスのようにマウントできます。 親のサブボリュームのかわりにスナップショットをマウントすると、ファイル・システムの状態をスナップショット取得時の状態に効率的にロールバックできます。 set-defaultを使用してデフォルトのサブボリュームを変更していなければ、デフォルトで、オペレーティング・システムによって0のIDを持つ親のbtrfsボリュームがマウントされます。 新しいデフォルトのサブボリュームを設定すると、かわりにそのサブボリュームが将来的にマウントされます。 デフォルト設定をオーバーライドするには、次のmountオプションのいずれかを指定します。
mountオプション | 説明 |
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subvolid= | デフォルトのサブボリュームのかわりに、そのサブボリュームIDで指定されたサブボリュームまたはスナップショットをマウントします。 |
subvol= | デフォルトのサブボリュームのかわりに、そのパス名で指定されたサブボリュームまたはスナップショットをマウントします。 ノート サブボリュームまたはスナップショットは、btrfsファイル・システムのルートに存在する必要があります。 |
スナップショットをマウントしてファイル・システムをロールバックした場合、スナップショット自体のスナップショットを取得してその状態を記録できます。
サブボリュームまたはスナップショットが必要なくなった場合、次のコマンドを使用して削除します。
# btrfs subvolume delete subvolume_path
サブボリュームを削除すると、Bツリー階層でそれより下位にあるすべてのサブボリュームも削除されます。 そのため、0のIDを持つbtrfsファイル・システムの最上位のサブボリュームは、削除できません。