このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。

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18.7.1 iSCSIターゲットの構成

通常、iSCSIターゲットはネットワークで接続された専用のストレージ・デバイスですが、汎用コンピュータを使用することもできます。 この項の手順では、単純なiSCSIターゲットの設定方法を示します。

Oracle LinuxシステムをiSCSIターゲットとして構成するには:

  1. scsi-target-utilsパッケージをインストールします。

    # yum install scsi-target-utils
  2. /etc/tgt/targets.confを編集し、次の例のように、有効にするiSCSIターゲットおよびストレージ・デバイス(LUN)のエントリを作成します。

    <target iqn.2012-01.com.mydom.host01:target1>
        direct-store /dev/sdb # LUN 1
        direct-store /dev/sdc # LUN 2
    </target>

    /etc/tgt/targets.confファイルには、テンプレートとして使用できる複数のサンプル構成があります。

    例に記載されているターゲットは、次の形式のiSCSI修飾名(IQN)で一意に識別されます。

    iqn.YYYY-MM.reverse_FQDN[:target_name]

    説明:

    YYYY-MM

    命名機関がドメインの所有権を取得した年月を指定します。

    reverse_FQDN

    命名機関の逆引き完全修飾ドメイン名を指定します。

    target_name

    サイトでターゲットを識別するためのオプションのターゲット名を指定します。

  3. iSCSIターゲット・サービスtgtdを開始し、システムの再起動後に開始するように構成します。

    # service tgtd start
    # chkconfig tgtd on
  4. tgtadmコマンドを使用して、iSCSIターゲットが使用可能であることを検証します。

    # tgtadm -o show -m target
    Target 1: iqn.2012-01.com.mydom.host01:target1
        System information:
            Driver: iscsi
            State: ready
        I_T nexus information:
        LUN information:
            LUN: 0
                Type: controller
                SCSI ID: deadbeaf1:0
                SCSI SN: beaf10
                Size: 0 MB
                Online: Yes
                Removable media: No
                Backing store: No backing store
            LUN: 1
                Type: disk
                SCSI ID: deadbeaf1:1
                SCSI SN: beaf11
                Size: 10737 MB
                Online: Yes
                Removable media: No
                Backing store: No
    ...

tgtadmユーティリティを使用して、iSCSIターゲットを監視および構成できます。 また、tgt-adminスクリプトには、ターゲット情報を作成、削除および表示するtgtadmコマンドに対する簡略化したインタフェースが用意されています。 tgt-setup-lunスクリプトを使用して、ターゲットを作成し、ターゲットをデバイスに追加して、ターゲットへの接続を許可するiSCSIイニシエータを定義できます。

詳細は、targets.conf(5)tgt-admin(8)tgt-setup-lun(8)およびtgtadm(8)の各マニュアル・ページを参照してください。