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マニュアルページ セク ション 1: ユー ザーコマンド

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更新: 2016年12月6日
 
 

dhcpinfo(1)

名前

dhcpinfo - DHCP を介して受信されたパラメータ値の表示

形式

dhcpinfo [-c] [-i interface] [-n limit] [-v 4|6] code
dhcpinfo [-c] [-i interface] [-n limit] [-v 4|6] identifier

説明

dhcpinfo ユーティリティは、コマンド行で要求されたパラメータの DHCP 提供値を出力します。このパラメータは、DHCP 仕様の数値コードか、dhcp_inittab(4) にリストされているニーモニック識別子のどちらかによって識別されます。このコマンドは、システムブート時に init(1M) によってブートされるシェルスクリプトのコマンド置換で使用されます。このコマンドは、システムブート時またはイベントスクリプト内で、DHCP クライアントデーモンと最初に通信を行います。詳細は、dhcpagent(1M) を参照してください。このコマンドはまず DHCP クライアントデーモンの dhcpagent(1M) と通信して、要求されたインタフェースで DHCP が正常に終了したかどうかを確認します。DHCP が、要求されたインタフェースで正常に終了していれば、dhcpinfo は要求されたパラメータの値を取り出します。dhcpinfo が表示したパラメータ値は、その終了ステータスを検査してから使用します。exit(1) を参照してください。

すべての DHCP パラメータのニーモニック識別コードの一覧は、dhcp_inittab(4) を参照してください。DHCPv4 パラメータの詳細は、「RFC 2132, DHCP Options and BOOTP Vendor Extensions」を参照してください。DHCPv6 パラメータの詳細は、「RFC 3315, Dynamic Host Configuration Protocol for IPv6 (DHCPv6)」を参照してください。

出力形式

dhcpinfo からの出力は、1 行または複数行の ASCII テキストからなります。出力の書式は、要求されたパラメータによって異なります。行ごとに返される値の数と、特定のパラメータで出力される行の合計数は、dhcp_inittab(4) で規定されているように、それぞれ、パラメータ指定の精度と最大値によって決まります。

各値の書式は、dhcp_inittab(4) で規定されているオプションのデータ型によって決まります。使用できるデータ型と書式は次のとおりです。

データ型
表記形式
符号なし数値
1 つまたは複数の 10 進数
UNUMBER8, UNUMBER16, UNUMBER32, UNUMBER64
符号付き数値
1 つまたは複数の 10 進数、負符号を付けることができる
SNUMBER8, SNUMBER16, SNUMBER32, SNUMBER64
IP アドレス
小数点付きの表記
IP
IPv6 アドレス
コロン区切りの表記
IPv6
オクテット
0x の後に 2 桁の 16 進数が続く文字列
OCTET
文字列
0 個またはそれ以上の ASCII 文字
ASCII
DUID
DHCP 一意識別子のテキスト
DUID
ドメイン名
RFC 1035 の書式に基づく標準のドット区切りドメイン名
DOMAIN

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–c

出力を標準の書式で表示します。これは、精度 1OCTET 書式と同じです。

–i interface

DHCP パラメータの値を取り出すインタフェースを指定します。このオプションを指定しないと、プライマリインタフェースが使用されます。

ifconfig(1M) によりシステムのプライマリインタフェースが選択されていない場合、または –i によりこのコマンドのプライマリインタフェースが選択されていない場合、システムはインタフェースを自動的に選択してそれを現在のコマンド呼び出しのプライマリインタフェースとみなします。このときに選択されるのは、名前が語彙的に先頭にあり、DHCP パラメータが付加されているインタフェースです。選択内容が、システムの状態に影響を及ぼすことはありません。プライマリインタフェースの設定には、ifconfig(1M) を使用します。

dhcpagent(1M) eventhook スクリプトを操作する場合には、プライマリ選択に依存するのではなく、–i を使用して目的のインタフェースを指定することをお勧めします。

DHCPv6 では、インタフェース名は、dhcpagent により作成されたいずれかの論理インタフェースではなく、物理インタフェースの名前を使用してください。

–n limit

表示される値のリストを limit で指定された行数に制限します。

–v4 | 6

クエリー検索を行う DHCP バージョンを指定します。DHCPv4 では –v4 を、DHCPv6 では –v6 をそれぞれ使用します。

オペランド

次のオペランドがサポートされています。

code

DHCP 仕様で定義されている、要求された DHCP パラメータの数値コード。ベンダーオプションには、DHCPv4 では 256 を、DHCPv6 では 65536 をそれぞれ実際のベンダーコードに追加して指定します。

identifier

dhcp_inittab(4) にリストされている、要求された DHCP パラメータのニーモニック記号

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

正常終了。

2

処理が正常に終了しなかった。DHCP クライアントデーモンが実行されていない、インタフェースが構成できなかった、あるいは十分な DHCP 応答が受信されなかった。

3

不正な引数。

4

処理がタイムアウトした。

6

起きるはずのないシステムエラーが発生しました。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
インタフェースの安定性
確実

関連項目

dhcpagent(1M), ifconfig(1M), init(1M), dhcp_inittab(4), attributes(5)

Alexander、S.、および R。『RFC 2132, DHCP Options and BOOTP Vendor Extensions』、Alexander, S. (Silicon Graphics, Inc)、R. Droms (Bucknell University) 共著、1997 年 3 月

RFC 3315, Dynamic Host Configuration Protocol for IPv6 (DHCPv6)』、Droms, R. (Cisco Systems) 著、2003 年 7 月

RFC 1035, Domain names - implementation and specification』、Mockapetris, P.V. (ISI) 著、1987 年 11 月