talk - 別のユーザーとの通信
talk address [terminal]
talk ユーティリティーは、画面志向の双方向通信プログラムです。
初回呼び出し時に、talk は次のようなメッセージを送信します。
Message from TalkDaemon@ her_machine at time . . . talk: connection requested by your_address talk: respond with: talk your_address
指定された address に対して送信します。この時点で、メッセージの受信者は次のように入力して応答できます。
talk your_address
いったん通信が確立されると、双方が同時に入力することができ、出力は画面の異なる領域に表示されます。文字は次のように処理されます。
警告文字を入力すると、受信者の端末に警告が通知されます。
Control-L を入力すると、送信者の画面領域がリフレッシュされます。
行消去文字または文字消去文字を入力すると、termios(3C) インタフェースの規定に従って、送り側の端末が影響を受けます。
割り込みまたはファイルの終わり (EOF) 文字を入力すると、ローカルの talk ユーティリティーが終了します。一方で talk セッションが終了すると、他方の talk セッションは talk セッションが終了したという通知を受け、終了する以外に何もできなくなります。
LC_CTYPE における print または space に属する文字を入力すると、それらの文字が宛先端末に送られます。
stty iexten ローカルモードが有効な場合に限り、 特殊制御文字および複数バイト文字やシングルバイト文字は、 対応するワイド文字が印刷可能であれば、 印刷可能として処理されます。
その他の出力されない文字を入力すると、次のように受信者の端末に書き込まれます。制御文字がキャレット (^) として表示され、続いて適切な ASCII 文字が続き、高位ビットセットの文字が「メタ」表記法で表示されます。たとえば、`\003' は `^C' と表示され、`\372' は `M–z' と表示されます。
talk メッセージの受信者になるためのアクセス権は、mesg(1) ユーティリティーを使用して拒否または付与できます。ただしユーザーがどのような特権を持っているかにより、 他のどのユーザーの端末にアクセスできるかが制限されます。pr(1) など、コマンドの中には、出力との干渉を防ぐためにメッセージを禁止するものがあります。要求されたアクションを実行するのに適切な権限がユーザーに不足していると、talk は失敗します。
一部のブロックモード端末には、talk で必須のメッセージの同時交換をサポートするために必要な機能がすべて備わっていません。この種の端末でこの交換タイプをサポートできない場合、実装は、同時対話レベルを下げて交換をサポートするか、端末関連の不完全性を示すエラーを報告することがあります。
次のオペランドがサポートされています。
talk セッションの受信者。address の形式の 1 つに、who(1) ユーティリティーにより返される username があります。自分のマシン上の相手と通信する場合、username は単にその人のログイン名です。別のホスト上のユーザーと通信する場合、username は次のいずれかの形式になります。
host!user host.user host:user user@host
ただし、user@host がおそらく望ましいです。
受信者が複数回ログインする場合、terminal を使用して適切な端末名を指定できます。terminal が指定されていない場合、talk メッセージが、受信者に使用されている 1 つまたは複数のアクセス可能な端末に表示されます。terminal の形式は、who により返される形式と同じです。
talk の実行に影響を及ぼす環境変数 LANG、LC_ALL 、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH については、environ(5) を参照してください。
コマンドを実行したユーザーの端末タイプの名前を特定します。この変数が設定されていないか null の場合、未指定の端末タイプが使用されます。
次の終了ステータスが返されます。
正常終了。
エラーが発生したか、サポート不可の端末上で talk が呼び出されました。
ホスト名データベース
talk のユーザーおよびアカウンティングの情報
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。
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mail(1)、mesg(1)、pr(1)、stty(1)、who(1)、write(1)、talkd(1M)、termios(3C)、attributes(5)、environ(5)、standards(5)
Control-L を入力すると画面が再描画されますが、消去文字、抹消文字、単語抹消文字は talk で通常どおりに機能します。終了するには、割り込み文字を入力します。talk を実行してから、カーソルを画面下部に移動し、端末を以前の状態に復元します。