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マニュアルページ セク ション 1: ユー ザーコマンド

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更新: 2016年12月6日
 
 

nl(1)

名前

nl - 行番号フィルタ

形式

/usr/bin/nl [-p] [-b [type]] [-d [delim]] [-f [type]] 
     [-h [type]] [-i [incr]] [-l [num]] [-n [format]] 
     [-s [sep]] [-w [width]] [-v [startnum]] [file]
/usr/xpg4/bin/nl [-p] [-b type] [-d delim] [-f type] 
     [-h type] [-i incr] [-l num] [-n format] [-s sep] 
     [-w width] [-v startnum] [file]

説明

nl ユーティリティーは、指定された file から行を読み取り (あるいは file が指定されない場合は標準入力から読み取り)、行を標準出力に再作成します。有効なコマンド行オプションの指定に従って、行の左側に番号が付けられます。

nl は、読み取ったテキストを論理ページとして表示します。行番号は、各論理ページの先頭でリセットされます。論理ページは、ヘッダー、本体、およびフッターのセクションで構成されています。空のセクションは有効です。ヘッダー、本体、およびフッターに対して異なる行番号のオプションを別々に使用できます。たとえば、–bt (デフォルト) は、本体セクションのブランク以外の行に番号を付け、ヘッダーセクションおよびフッターセクションの行には番号を付けません。

論理ページセクションの開始は、次の区切り文字のみを含む入力行で示されます。

行の内容
次の開始
\:\:\:
ヘッダー
\:\:
本体
\:
フッター

特にオプションで指定されないかぎり、nl では、読み取られるテキストは、単一の論理ページ本体であると想定されます。

オプション

コマンドオプションは任意の順序で指定でき、オプションのファイル名を間に入れることもできます。ファイルは 1 つだけ指定できます。コマンド行にオプションが入力されない場合、指定されたデフォルトが使用されます。/usr/xpg4/bin/nl オプションはオプション引数が必要です。スペース文字でオプションとオプション引数を区切ることができます/usr/bin/nl オプションにはオプション引数を指定することができます/usr/bin/nl オプションのオプション引数が指定されない場合、これらのオプションはデフォルトになります。サポートされているオプションは次のとおりです。

–btype

番号を付ける論理ページ本体の行を指定します。認識される type およびその意味は次のとおりです。

a

すべての行に番号を付けます

t

空白でないすべての行に番号を付けます。

n

行番号を付けません

pexp

exp で指定される正規表現を含む行にのみ番号を付けます。 (「注意事項」を参照)

論理ページ本体のデフォルトの typet (テキスト行に番号を付ける) です。

–ftype

フッターであること以外は –btype と同じです。論理ページフッターのデフォルトの typen (行番号を付けない) です。

–ddelim

論理ページセクションの開始位置を指定する 2 つの区切り文字を、デフォルトの文字 (\ : ) から 2 つのユーザー指定文字に変更できます。1 文字のみ入力された場合、2 番目の文字はデフォルトの文字 (:) のままになります。–d と区切り文字の間にスペースを含めないでください。バックスラッシュを入力する場合、2 つのバックスラッシュを使用します。

–htype

ヘッダーであること以外は –btype と同じです。論理ページヘッダーのデフォルトの typen (行番号を付けない) です。

–iincr

incr は、論理ページの行への番号付けに使用される増分値です。デフォルトの incr1 です。

–lnum

num は、1 つとしてみなされる空白行の数です。たとえば、-l2 では、隣接する 2 番目の空白にのみ番号が付けられます (適切な –ha–ba、および/または –fa オプションが設定されている場合)。デフォルトの num1 です。

–nformat

format は行番号の書式です。認識される値は次のとおりです。

ln

左詰めで、先行するゼロは非表示

rn

右詰めで、先行するゼロは非表示

rz

右詰めで、先行するゼロを保持

デフォルトの formatrn (右詰め) です。

–p

論理ページの区切り文字において番号付けを再開しません。

–ssep

sep は、行番号と対応するテキスト行とを区切るために使用される文字です。デフォルトの sepTAB です。

–vstartnum

startnum は、論理ページの行への番号付けに使用される初期値です。デフォルトの startnum1 です。

–wwidth

width は、行番号に使用する文字数です。デフォルトの width6 です。

オペランド

次のオペランドを指定できます。

file

行番号を付けるテキストファイルのパス名。

使用例 1 nl コマンドの例

次のコマンド

example% nl -v10 -i10 -d!+ filename1

このコマンドでは、ページ本体の最初の行の番号が 10、ページ本体の 2 行目の番号が 20、3 行目の番号が 30 というようになります。論理ページの区切り文字は !+ です。

環境変数

nl の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(5) を参照してください。LANG、LC_ALL、LC_COLLATE、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

正常終了。

>0

エラーが発生した。

ファイル

/usr/lib/locale/locale/LC_COLLATE/CollTable

localedef によって生成される照合表

/usr/lib/locale/locale/LC_COLLATE/coll.so

文字列変換ライブラリルーチンを含む共有オブジェクト

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

/usr/bin/nl

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os

/usr/xpg4/bin/nl

属性タイプ
属性値
使用条件
system/xopen/xcu4
インタフェースの安定性
確実
標準
standards(5) を参照してください。

関連項目

pr(1), attributes(5), environ(5), regex(5), regexp(5), standards(5)

POSIX および「C」ロケールでは、国際化された正規表現が使用されます。ほかのロケールでは、国際化された正規表現は、次の 2 つの条件が満たされた場合に使用されます。

  • /usr/lib/locale/locale/LC_COLLATE/CollTable が存在する。

  • /usr/lib/locale/locale/LC_COLLATE/coll.so が存在しない。

それ以外の場合、単純な正規表現が使用されます。

国際化された正規表現については、regex(5) で説明されています。単純な正規表現については、regexp(5) で説明されています。